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死にゆく者の祈り の商品レビュー

3.5

82件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2020/01/22

死刑囚と教誨師。立場は全く違うが二人は大学の山岳部仲間であり死刑囚になった関根は教誨師になった顕真の命の恩人。本当に関根は犯人なのか顕真が事件に迫る。というあまりない設定であり扱うには難しいテーマかなと思うのだが作者にかかればエンターテインメント小説として昇華させるところが毎度見...

死刑囚と教誨師。立場は全く違うが二人は大学の山岳部仲間であり死刑囚になった関根は教誨師になった顕真の命の恩人。本当に関根は犯人なのか顕真が事件に迫る。というあまりない設定であり扱うには難しいテーマかなと思うのだが作者にかかればエンターテインメント小説として昇華させるところが毎度見事だなと思う。いつ死刑執行されるかわからない極限状態で最後の最後までドキドキさせらるものがあった。ちょっと都合が良いかなぁと思わなくもないが一気にたたみかける展開は面白かった。

Posted byブクログ

2020/01/22

この間は不動産鑑定士の話、今回はなんと教誨師の話である、著者の物語は職業誌から探してくるのだろうかと思うほど多彩だ。しかし今回は話の持って行き方は強引で最後の真犯人の自供の引き出し方も無理やりだ、特に警察官の犯行なんて禁じ手じゃないのか。無理のついでに弁護士は御子柴をそして裁判官...

この間は不動産鑑定士の話、今回はなんと教誨師の話である、著者の物語は職業誌から探してくるのだろうかと思うほど多彩だ。しかし今回は話の持って行き方は強引で最後の真犯人の自供の引き出し方も無理やりだ、特に警察官の犯行なんて禁じ手じゃないのか。無理のついでに弁護士は御子柴をそして裁判官には高遠寺静を出してもらってもいいなじゃないのか、それでは話は無茶苦茶か。何にしてもこれは教誨師探偵としてシリーズ化されるのだろうか。

Posted byブクログ

2020/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どんでん返しありき。 すごく論理的で正義感ある人物の行動とは思えなかったし、真実に至る過程も、心情はあまり語られずに、突然みんな素直になるという…

Posted byブクログ

2020/01/10

1月-3。3.0点。 仏教教誨師の主人公。死刑囚の中に大学時代の友人が。友人は主人公の教誨を受けることに。 スピード感あり、あっという間に読める。 もっと宗教色があるかと思ったが、どちらかと言えばどんでん返し狙いだったかな。

Posted byブクログ

2020/01/09

教誨師の苦悩の物語。 一 教誨師の祈り 二 囚人の祈り 三 救われた者の祈り 四 隠れた者の祈り 五 裁かれる者の祈り エピローグ 浄土真宗の僧侶・高輪顕真は、教誨師として、かつて山岳部でともに過ごした関根と出会う。 関根はカップルを惨殺した罪で死刑囚となり、顕真の教誨を受...

教誨師の苦悩の物語。 一 教誨師の祈り 二 囚人の祈り 三 救われた者の祈り 四 隠れた者の祈り 五 裁かれる者の祈り エピローグ 浄土真宗の僧侶・高輪顕真は、教誨師として、かつて山岳部でともに過ごした関根と出会う。 関根はカップルを惨殺した罪で死刑囚となり、顕真の教誨を受けることに。 関根の裁判判決資料と、思う人物像との乖離を感じた顕真は、かつて命を助けられた関根の為に奔走する。 関根がなぜ死刑台に上がろうとするのか、真相が暴かれる。 ありがちな話ではありますが、作者の面白さが十分に味わえる作品に感じました。

Posted byブクログ

2019/12/15

お経にやついて凄く調べたんだろうなぁと思った。 お経って聞き流しているけどやっぱり日本語なんだなと改めて思いました。

Posted byブクログ

2019/12/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

安定の面白さでした。 今回は、拘置所で死刑囚に向き合う教誨師が主人公です。 冒頭は、死刑執行される囚人と彼の教誨を担当したお坊さん。 事件はストーリーの中で次第に明かになっていきますが、今作品では、お坊さんと刑事さん、刑務官、、いろんな人の心情描写だったり台詞だったりが深みがあって良かったです。 途中、御子柴登場?と思ったりしましたが、気配だけでした。後半には手に汗握る場面もあり、ラストは大団円で終わり過ぎたきらいはありますが読後感もよく、おもしろい1冊でした。

Posted byブクログ

2019/12/07

あることがあり、仏門に入り、死刑囚に仏の教えを解く教誨師として拘置所へ通う日々を送る主人公・高輪顕真。そこで大学の同期で山岳サークルで一緒だった関根要一と再会する。なんと彼はカップル二名を殺した死刑囚だったのだ。かつて劔岳で自分と彼女の命を救ってくれたまさに命の恩人。そんな彼が人...

あることがあり、仏門に入り、死刑囚に仏の教えを解く教誨師として拘置所へ通う日々を送る主人公・高輪顕真。そこで大学の同期で山岳サークルで一緒だった関根要一と再会する。なんと彼はカップル二名を殺した死刑囚だったのだ。かつて劔岳で自分と彼女の命を救ってくれたまさに命の恩人。そんな彼が人殺し…その事が信じられず事件を詳しく知ろうと調べる内に思わぬ方向に事が進み、関根は罪を犯しておらず、誰かを庇っている、冤罪ということがわかるが、関根には死刑が迫り…とハラハラの展開。でも諦めず、関根を助けようと奔走するのは、自身が仏門に入った訳が命の重さを誰よりもわかっているからだ。関根は訳あって死刑囚として罪をかぶろうとするのだが、ある弁護士の言葉の通り、『死んで償えるものより生きて償えるものの方が大きいはずだ』と私も思う。

Posted byブクログ

2019/12/02

相当破天荒なお坊さんだ。 袈裟着て走り回る顕真がちょっと滑稽なくらいで 私は結構楽しんだ。 内容は死刑囚の冤罪を証明するという 重い内容なんだけれど どうも、あーなりそうなんだけどと思っていたら 本当にそうで、こうなりました、という終わりだった。 文屋刑事がいればこそでした。

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2019/11/30

+++ 囚人に仏道を説く教誨師の顕真。ある日、拘置所で一人の死刑囚が目に留まる。それは、大学時代に顕真を雪山の遭難事故から救った、無二の親友・関根だった。人格者として知られていた友は、なぜ見ず知らずのカップルを殺めたのか。裁判記録に浮かび上がる不可解な証言をもとに、担当刑事と遺族...

+++ 囚人に仏道を説く教誨師の顕真。ある日、拘置所で一人の死刑囚が目に留まる。それは、大学時代に顕真を雪山の遭難事故から救った、無二の親友・関根だった。人格者として知られていた友は、なぜ見ず知らずのカップルを殺めたのか。裁判記録に浮かび上がる不可解な証言をもとに、担当刑事と遺族に聞き込みをはじめた顕真。一方、友として、教誨師として、自分にできることとは何か。答えの見出せぬまま、再び関根と対峙することとなる。想像を絶する、事件の真相とは。そして、死刑執行直前、顕真が下した決断は―。人間の「業」を徹底的に描く、渾身のミステリ長編! +++ 重い題材の物語である。と同時に、熱い思いの物語でもある。教誨師として、僧侶として、友人として、そして一人の人間として、顕真の衝動と行動は、時として規範を外れてはいても、人の道は踏み外していないと思う。かつて命を助けられた友人の、まさに命の瀬戸際で、その真実を明らかにできたことは、奇跡と言っても言い過ぎではないが、さまざまなめぐりあわせと、顕真の熱意によって成し得たことであるのは間違いない。いろいろ考えさせられる一冊だった。

Posted byブクログ