縁 の商品レビュー
それぞれの登場人物が少しずつ繋がっている連作短編集。 小野寺さんの作品は何作か読んだけど、これまではどれも登場人物が善人、というか、良い人が多かった。今回の連作短編はみなが善人、というわけではなかった。 「霧」 ボランティアでサッカーのコーチをしながら、普段はリペアショップで働...
それぞれの登場人物が少しずつ繋がっている連作短編集。 小野寺さんの作品は何作か読んだけど、これまではどれも登場人物が善人、というか、良い人が多かった。今回の連作短編はみなが善人、というわけではなかった。 「霧」 ボランティアでサッカーのコーチをしながら、普段はリペアショップで働く室屋さん。詳細に描かれる街並みや職人気質な主人公は小野寺さんの作品感強め。ただ、コーチをしているチームの少年を贔屓にしているのでは、その母親に気があるから、と疑われる展開はモヤっと。 「塵」 主人公、普通に嫌な女だと感じたのだが。 「針」 ダメな息子の尻拭いをする、親父。妻とは息子が小4のときに別れたが。 「縁」 息子のために100万円を盗むだす家政婦。 息子いいやつすぎ!
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小野寺さんの小説っていい人が多いイメージだったので、勝手なことを言う人ばかり出てきて意外だった。連作の繋がり方が絶妙。
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人と人が繫がっているのが面白かった 人を傷つけるのは人だけど、その傷を癒すのも人のことあるなー、と共感。 どの話は最後はいいなと思える終わり方
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人と人との繋がりってきっとこういうものだよね、と思う。 自分自身が知らないところでいろいろな人が繋がっていくところがとてもリアル。 視点を変えてみると同一人物でも別の姿が見えてきて、自分自身に見えている物事なんて一面でしかないんだよなぁ…としみじみ思った。 もやもやしたり、とげと...
人と人との繋がりってきっとこういうものだよね、と思う。 自分自身が知らないところでいろいろな人が繋がっていくところがとてもリアル。 視点を変えてみると同一人物でも別の姿が見えてきて、自分自身に見えている物事なんて一面でしかないんだよなぁ…としみじみ思った。 もやもやしたり、とげとげしたり、人間のちょっとイヤな部分や弱い部分も見える物語。 人との縁や繋がりを感じ、人間には良いところも悪いところもあることを再確認。 共感できる部分も多々。 なかなか面白かった。
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縁が“えん”と思ってたら“ゆかり”で“へり”。 最終、アタシ的には「円(えん)」。 いつか、全員で集まってみればいのにwww ☆霧 KIRI ☆塵 CHIRI ☆針 HARI ☆縁 HERI ☆終 OWARI
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「霧」 もやもやとしたもの。 どうにもならなくなった結果だったとしても、それが相手を傷つける言葉であれば発した方が悪いよな。 「塵」 価値観が合わなくて。 臨機応変に対応が出来なかった結果だろうが、それを態々口に出して言ったら気分は晴れるのだろうか。 「針」 一瞬だが疑った結...
「霧」 もやもやとしたもの。 どうにもならなくなった結果だったとしても、それが相手を傷つける言葉であれば発した方が悪いよな。 「塵」 価値観が合わなくて。 臨機応変に対応が出来なかった結果だろうが、それを態々口に出して言ったら気分は晴れるのだろうか。 「針」 一瞬だが疑った結果。 子育てに参加出来なかったとはいえ、会う機会が0でなかったのならば甘やかしていたのは同じだろう。 「縁」 電話をかけなければ。 信用されているからこそ許されているのだから、それを裏切るような行為に手を染めたら終わりだろう。 「終」 一線を超えずに済む。 みんな何かしら抱えているとはいえ、人としてしてはいけないことをしてしまったら後悔していただろ。
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初めての作家さん。読みやすかった。 いやな奴もいい人も出てくる。私自身、室屋さんに近いかな⁉️室屋さんほど人は良くないけど、人付き合いが苦手なんで、、 結局、最後はみんな、いい感じになって良かった。
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またまた筧ハイツ登場。 全体的にちょっとイラッとしながら、話が進んでいった。人の弱い部分とかズルい部分とかがちょいちょい出現して、ストレスを感じた。ホント、人ってなー、そういうとこあるよなー感。ラスト、少しホッできてよかった。
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人との縁や繋がりの連作短編集。誰もみな弱いところもあって自分だけが報われないと思ってしまう部分もある。でも人に気づかされたり助けられたり…小野寺さんらしい「人って悪くないよね」と思わせてくれる作品。特に最後の「縁」、贅沢な暮らしをさせてあげることが出来なかった母親が、息子の就活で...
人との縁や繋がりの連作短編集。誰もみな弱いところもあって自分だけが報われないと思ってしまう部分もある。でも人に気づかされたり助けられたり…小野寺さんらしい「人って悪くないよね」と思わせてくれる作品。特に最後の「縁」、贅沢な暮らしをさせてあげることが出来なかった母親が、息子の就活で人の道に外れようとしている。母親の息子への愛情も伝わりましたが、息子の瑞哉が健気でいい青年で母親に対する温かい思慕が伝わり、心が温かくなって泣けました。幸せになって欲しいな。
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