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時間は存在しない の商品レビュー

3.9

117件のお客様レビュー

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    28

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/03/11

天才物理学者カルロ・ロヴェッリによる、時間という概念の正体に迫った本。 自分なりに内容を一言でまとめると、「我々が通常時間と呼んでいる流れは存在せず、その正体は量子間の不可換性という単なる関係性である。だから世界にはエントロピーという不可逆の流れが存在し、これを利用することで世界...

天才物理学者カルロ・ロヴェッリによる、時間という概念の正体に迫った本。 自分なりに内容を一言でまとめると、「我々が通常時間と呼んでいる流れは存在せず、その正体は量子間の不可換性という単なる関係性である。だから世界にはエントロピーという不可逆の流れが存在し、これを利用することで世界は回っている。人間はぼやけた視点と自らの記憶によってこの単なる量子の関係性に時間という連続性を見出しているに過ぎない。」となる。 ど文系の自分にとって本著は非常に難解な内容だった。全体を完璧に理解することはできなかったがそれでも引っ掛かるトピックはあったし、多くの示唆を得たと感じる。そこから人間のアイデンティティと哲学にまでロジックを広げる構成には舌を巻いた。 今まで馴染みのなかった新しい世界を覗き見た感覚になれる。

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2022/03/08

時間は当たり前に過ぎ去るものと思っていたが、そうではないことを知れた。 実用性は無いと思うが、知的好奇心を満たせたことが良かった。

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2022/02/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

次読む時のためのメモ 科学に関わる人達は、常にいろんな理論の中で自分が信じられるもの、もしくは自分の説を信じて研究を続けている人たちであることを知った一冊だった。科学者ってかっこいい。 自然哲学はとても不思議だった。聖書とかはあまりピンと来なかった。 空間は歪むのに、時間はひとつだけって確かに変だ! 記憶において時間が存在しないのは理解できるが、例えば化石などの過去の痕跡があるものも揺らぎなのだろうか? 時間が不可逆性を熱と結びつくのはとても新しかった。全体的に新しい考え方で、面白かったが地球全体におけるエントロピー増大など過去と未来が区別できないのがとても腑に落ちなかったので、読み直したり調べたりしてみたい!  

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2022/02/11

数学や物理学が好きな人は面白いのかもしれないが、私にはさっぱりであった。 映画で重量の異なる惑星は時間の流れが違う話があったが、そんなイメージなんだろうか。

Posted byブクログ

2022/01/31

読んでよかった。 世の中の全ての出来事、人間の行動も自然現象ということだ。 時間はエントロピーの増大に見えるのだが、エントロピーの増大も幻想であり、実際は量子の相互作用に過ぎない。

Posted byブクログ

2022/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

”時間”とはなにか?その本質に迫った本。 定義から始まり、過去の科学界や宗教界の偉人達が思索を巡らせてきた”時間”観とその理論について丁寧に紹介し、中~終盤においては著者が提唱するループ量子重力理論の真髄に迫り、各章で議論した内容の要所をかいつまんでまとめ、最終的には著者の死生観まで披露してくれる。 章立てがよく、翻訳に違和感もなく、大変読み込みやすかった。 とはいえ、物理学の最新トレンドを書いた本でもあり、専門的な用語も出現するため、辞書やWikipedia片手に読むと理解がしやすいと思う。 以下読書メモ ■時間は人間の感覚が生み出すもの。物理学的には過去・現在・未来という捉え方は存在しない。 ■時間は非常に細かく裁断するとぶつ切りの存在(プランク秒)となる。つまり連綿と続く値なのではなく、デジタルな存在。瞬間瞬間で切り替わるアニメーションのようなもの。 ■この世界は物質から構成されているのではなく、出来事から構成されている。人間は起きた出来事を記憶として保持することで、時間観が生まれる。 ■なぜなら、この宇宙においてエントロピーの変化量は必ず0以上になるからだ(熱力学第二法則)。 ■歴史に名を残す、科学界の偉人達は、はるか昔から「時間なんてものはない」という領域に達していたように思える。 アインシュタインは「過去と現在と未来の違いはしつこく続く幻でしかない」と言ったり、親友の死に際して彼の遺族に「彼は一足先にこの奇妙な世界をさりました。でもそんなことに意味はない・・・」と言ってのけたり。 ■時間が存在しないからといって我々が普段知覚しうる日常の時間は絶え間なく流れている感じるし、死までの間に残された時間は僅かであることに変わりはない。有意義に過ごすべきだと改めて感じた。

Posted byブクログ

2022/01/10

絶対的な時間は存在しない。 今や過去、未来は全て人間が創り出したものである。 人間が社会的な動物であるために、自己、他者、世界をそこに「存在する」と認識する術を身につけた。その術で認識されるものの中に、時間も含まれている。しかし、その「勘違い」の中には、愛や希望といったものも含ま...

絶対的な時間は存在しない。 今や過去、未来は全て人間が創り出したものである。 人間が社会的な動物であるために、自己、他者、世界をそこに「存在する」と認識する術を身につけた。その術で認識されるものの中に、時間も含まれている。しかし、その「勘違い」の中には、愛や希望といったものも含まれている。

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2022/01/08

『すごい物理学講義』にも出てきた時間の問題を取り出して丁寧に敷衍してある。譬え話がよく練られていてとてもわかりやすい。

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2021/12/29

すみません、正直言うと、評価不能です。 あまりに科学的過ぎて、ついていけませんでした…。というか、この分野に興味が持てなかったため、脳が理解するための読解の努力を放棄した感じでした。時間の概念が次々にひっくり返っていったのは事実そうなのだけど、まず実感を掴めず、かと言って理論的に...

すみません、正直言うと、評価不能です。 あまりに科学的過ぎて、ついていけませんでした…。というか、この分野に興味が持てなかったため、脳が理解するための読解の努力を放棄した感じでした。時間の概念が次々にひっくり返っていったのは事実そうなのだけど、まず実感を掴めず、かと言って理論的に理解できるかというとそうでもない。そんな感じがしばらく続いたので、ギブアップしました。多分、科学が好きな人なら楽しんで読めるのかな?

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2021/12/29

武田鉄矢の今朝の三枚おろしでも話題になっていた一冊。エントロピーの概念が出てくるが、高校物理では熱力学で出てくる概念。熱力学第二法則はそのなかでも特に重要。これが時間と関係しているという発想は高校生の時期には毛頭ありませんでした。確かに、エントロピーと時間は不可逆性という意味では...

武田鉄矢の今朝の三枚おろしでも話題になっていた一冊。エントロピーの概念が出てくるが、高校物理では熱力学で出てくる概念。熱力学第二法則はそのなかでも特に重要。これが時間と関係しているという発想は高校生の時期には毛頭ありませんでした。確かに、エントロピーと時間は不可逆性という意味では同じだし、なるほどな~と思いながら読ませていただきました。 もう一度物理の復習でもしてみようかなと思わせる1冊でした。

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