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時間は存在しない の商品レビュー

3.9

117件のお客様レビュー

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2019/12/18

宇宙全体に共通な「今」は存在しない。すべての出来事が過去・現在・未来と順序付けられているわけではなく、部分的に順序付けられているにすぎない。世界を記述する基本方程式に、過去と未来の違いは存在しない。過去と未来が違うと感じられる理由はただ一つ、過去の世界が私たちのぼやけた目には「特...

宇宙全体に共通な「今」は存在しない。すべての出来事が過去・現在・未来と順序付けられているわけではなく、部分的に順序付けられているにすぎない。世界を記述する基本方程式に、過去と未来の違いは存在しない。過去と未来が違うと感じられる理由はただ一つ、過去の世界が私たちのぼやけた目には「特殊」に映る状態だったからだ。エントロピーの増大が私たちのヒトとしての視点からの、この世界の近似の近似なのだ。 いろんなSFって、宇宙に共通の時間が流れているというのが、大前提だったのでは。三体とか、この先どうなるんでしょう。

Posted byブクログ

2019/12/10

興味があったので読んでみた。 仕事疲れの頭で読んだせいか、全然頭に入ってこない。 2ページ読むと寝落ちの繰り返し。 うーん、一旦断念して、長期休暇で時間が確保できる時にじっくりと読み直すことにしよう。

Posted byブクログ

2019/11/20

ループ量子重力理論のリーダーである、カルロ・ロヴェッリ博士の「時間は存在しない」を読了しました。 最先端の物理学が解き明かす時間の本質。 「この短い人生はさまざまな感情の間断ない叫びにほかならない。感情の叫び、それは美しく輝いている。あるときは苦痛の叫びとなり、あるときは歌と...

ループ量子重力理論のリーダーである、カルロ・ロヴェッリ博士の「時間は存在しない」を読了しました。 最先端の物理学が解き明かす時間の本質。 「この短い人生はさまざまな感情の間断ない叫びにほかならない。感情の叫び、それは美しく輝いている。あるときは苦痛の叫びとなり、あるときは歌となり。そして歌は、時間の認識なのだ。それが、時間だ。」 最後にこう結ぶ著者の生への歓喜。我々のいるのは、エントロピーが増大する極めて特別な世界。極めて狭小な窓からそれを認知した人間の脳に残った過去という痕跡。人間が、記憶を通じて時間を認識するから、四苦八苦が生まれる。という悟り切った結論に止まらないのが、本書の素晴らしいところだと感じ入りました。

Posted byブクログ

2019/11/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

時間は存在しない 著作者:カルロ・ロヴェッリ 極めて独創的で現代物理学が時間に関する私たちの理解を壊滅させていく様を紹介してます。 タイムライン https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

Posted byブクログ

2019/11/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

難解な数式は一切出てこないが時間とは何かを熱力学、量子物理学などにより解き明かす。受け入れがたいタイトルだが納得である。

Posted byブクログ

2019/10/27

時間は外から与えられた絶対的なものだと認識していた。カレンダーや時計で計測でき、客観的なものとして自分の生活を管理しているように思っていた。本書は、そんな常識に対して物理学の権威の著書が疑問を呈し、物理学および哲学の観点から時間の認識を考察している。 過去から未来にエントロピーが...

時間は外から与えられた絶対的なものだと認識していた。カレンダーや時計で計測でき、客観的なものとして自分の生活を管理しているように思っていた。本書は、そんな常識に対して物理学の権威の著書が疑問を呈し、物理学および哲学の観点から時間の認識を考察している。 過去から未来にエントロピーが上がっていると思われるのは、我々が過去のエントロピーが低いという特殊な判断をしたからである。この意味で、過去は物理学では存在せず、現在も定義できない。一瞬は流れ続けるので、我々は現在を泡のような存在で定義している。 特殊な判断で過去を作り、現在を定義したことで、時間という概念を我々は作った。過去から未来への時間の流れを記憶によって繋ぐ事で、人はアイデンティティを手に入れた。過去の出来事を記憶から思い出し、解釈をつけ、今の自分の思考を形成し、未来の選択肢を予想しているのだ。 時間は本来は存在しないし一様に流れるものでは無いが、時間は過去から未来への一方向に流れるというフィクションを人類は共有することで、個人のアイデンティティ、そして集団の意志を形成することに成功した。 物理学の観点だけでなく、哲学の観点からも時間について考察しており、とても面白かった

Posted byブクログ

2019/09/26

題名はシンプルだが、内容はものすごく、深い。 時間とは、常に変化することなく進んでいくものだと思いがちだ。 物理学も、ニュートンの考える、他の影響を全く受けることなく、何もしなくても進む「固定された時間」が存在することを前提に、進められていた。 しかし、どうもそうではないらし...

題名はシンプルだが、内容はものすごく、深い。 時間とは、常に変化することなく進んでいくものだと思いがちだ。 物理学も、ニュートンの考える、他の影響を全く受けることなく、何もしなくても進む「固定された時間」が存在することを前提に、進められていた。 しかし、どうもそうではないらしいことが、現代物理学において、わかってきた。 時間は、出来事の連続であり、起こっている間に時間の流れを"感じる"ことができる。 すなわち、私たちが考える「時間」とは、主観的な感覚を定量化したものなのだ。 この本では、現代物理学、特にアインシュタインが予想した一般相対性理論を起点に、やがて、プラトン、アリストテレスなどの哲学の分野にまで話が展開されていく。 無学な私でも、わかりやすく説明されていて、また、日本語訳もかなりこなれていて、読みやすい。 ただ、内容としてはかなり難しい上に、実感がわかない。これはおそらく、使っている言語が、過去・現在・未来の時間軸に縛られているからのように思える。 最後に、話は人生観へと繋がる。 自分が信じているもの、特に自分の価値観に関わるようなものが崩れたとき、何を軸に生きていけばよいのか。 思うに、時間という基準があるからこそ安心できていたのだ。 足場を失った今、我々はどうすればよいのだろうかー。 いや、そもそも、最初から足場なんてないのかもしれない。 タイトルに惹かれるものがあるならば、間違いなく読んでみることをお勧めする一冊。

Posted byブクログ