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時間は存在しない の商品レビュー

3.9

114件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    2

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2024/04/27

私の理解力ではつかめそうでつかめない。世の中の時間に対する本質的な答えが説明されているのはわかる。エントロピー増大の法則が秩序から無秩序への変化であり、その不可逆性によって我々は時間を感じる。したがって時間は、我々の知覚でしかない。秩序を特別とするのも理解力のない人間が勝手に決め...

私の理解力ではつかめそうでつかめない。世の中の時間に対する本質的な答えが説明されているのはわかる。エントロピー増大の法則が秩序から無秩序への変化であり、その不可逆性によって我々は時間を感じる。したがって時間は、我々の知覚でしかない。秩序を特別とするのも理解力のない人間が勝手に決めたものであるというところまではわかった。けども、、、すべてエントロピーは増大するという話だが、赤ちゃんが老人になって死ぬのは無秩序化する例としてよくあげられてるのに対して何もないところから受精卵ができて赤ちゃんになるのは無秩序から秩序になっていないか?確かに秩序=特別と決めているのは人間だけれど、例えがまずしっくりこない。

Posted byブクログ

2024/02/10

時間は物理として存在しなくて、出来事の移り変わりから認識した概念でしかない、という理解をしたけれど、エントロピーやら熱時間やら、わからない概念が多いのと、小説っぽい情緒的な文章が、何を言ってるのかわからない状態に拍車をかけて、一度読んだだけでは、腑に落ちるとこまで理解できなかった...

時間は物理として存在しなくて、出来事の移り変わりから認識した概念でしかない、という理解をしたけれど、エントロピーやら熱時間やら、わからない概念が多いのと、小説っぽい情緒的な文章が、何を言ってるのかわからない状態に拍車をかけて、一度読んだだけでは、腑に落ちるとこまで理解できなかった。量子力学で議論されていることが、一般人の私たちが認識している世界と全く異なるんだな、ということを知れたのは目から鱗だし、面白かった。

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2024/01/08

表現は平易なので、書いてあることはわかるのだが、頭に入ってこない。こういう研究分野があるのかと思うだけで、畏れ入る。

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2023/11/26

よかったフレーズのメモ 始まったものは、必ず終わる。わたしたちは過去や未来に苦しむのではなく、今この場所で、記憶のなかで、予測のなかで苦しむ。時さえなかったなら、と心から思い、時間の経過に耐える。つまり、時間に苦しめられる。時は悲嘆の種なのだ。 これが時間であり、だからこそわ...

よかったフレーズのメモ 始まったものは、必ず終わる。わたしたちは過去や未来に苦しむのではなく、今この場所で、記憶のなかで、予測のなかで苦しむ。時さえなかったなら、と心から思い、時間の経過に耐える。つまり、時間に苦しめられる。時は悲嘆の種なのだ。 これが時間であり、だからこそわたしたちは時間に魅せられ、悩む。 中略 時間は、この世界の束の間の構造、この世界の出来事のなかの短命な揺らぎでしかないからこそ、わたしたちをわたしたちとして生み出し得る。わたしたちは時でできている。

Posted byブクログ

2023/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトル買いでしたが、最先端の物理学の研究が詩的な文脈でロマンチックに語られていて、小説を読んでいるようで期待以上でした。数式を使わずに分かりやすく説明してくれて、科学に明るくない人でも理解しやすい内容が多いのではないかと思います。 どうやら私たちが抱いている「時間」の素朴なイメージはこの世界の基本構造とは異なるらしく、それは私たちの特殊な視点によって生まれているようです。 例えば、私たちにとって時間は一様で普遍的に経過していくように感じるけれど、実際、時間が経過する速度は、自分がどこにいるのか、どんな速さで動いているのかによって変化するのだそう。時間は質量に近い方が、また早く動いた方が遅くなるらしい。この様な話は聞いたことがありましたが、当事者の錯覚ではないかと勝手に思っていたので驚きました。 そして全ての宇宙に共通の「今」という時間は存在せず、世界の基本方程式では過去と未来の違いも存在しないというのも、私たちが知っている時間のイメージからは駆け離れた話でした。空間も時間もなく、ある物理量から他の物理量へ変わっていく過程があるだけで、全ての出来事は私たちが見知っているように順序付けられているわけではないのだそうです。 でも結局私たちのスケールでは状況によって変化する時間の経過速度のズレは小さすぎて認識できないので、今日私たちが抱いている、ある意味特殊な時間のイメージが出来上がったとか。 世界の構造が私たちの直感に反するという事実に反省し、これまでもそうだったように、私たちの直感を上書きできるかもしれないことに高揚感を覚えました。

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2023/09/05

私にはループ量子重力理論も関係量子解釈も選択できる能力が無いが、時間に関する結言には深く納得した。新しい人生観を知れて嬉しく思う。

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2023/07/27

物理学は、物の理(ことわり)の学問。頭の体操にはよい。著者の本は毎回刺激的なのでこの本も一気に読めた。量子力学と一般相対性理論の先には時間は存在しないのだという。エントロピーの理解が進んで良かった。 時間は地球の中心に近い方が遅いのだという。へえと思うことが多く、狐につままれた...

物理学は、物の理(ことわり)の学問。頭の体操にはよい。著者の本は毎回刺激的なのでこの本も一気に読めた。量子力学と一般相対性理論の先には時間は存在しないのだという。エントロピーの理解が進んで良かった。 時間は地球の中心に近い方が遅いのだという。へえと思うことが多く、狐につままれた気分になることも。街で見かけたものもロヴェッリの解釈だとどうなるんだっけ?と考えることができる。まさに物の理。世の中の捉え方が複層的になってよかった。

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2023/07/31

おもろかった。。と思う?ていうか、おもろいんだが、やっぱり理論物理学は良ぅわからん。本書、非常にわかりやすい平易な語彙と文章で、書かれた意味はわかるんだが、理解できないっちゅうか。わかりたくないというか(笑) 青く美しい装丁で、読み始めていきなり図にスマーフが、、ほんで青なんかい...

おもろかった。。と思う?ていうか、おもろいんだが、やっぱり理論物理学は良ぅわからん。本書、非常にわかりやすい平易な語彙と文章で、書かれた意味はわかるんだが、理解できないっちゅうか。わかりたくないというか(笑) 青く美しい装丁で、読み始めていきなり図にスマーフが、、ほんで青なんかい!とツッコミながら、どうしてもなんでスマーフなんか気になりすぎて序盤内容が入ってこん(笑)。ともかく、アルバート氏の相対性理論も、特殊までは理解できんこともなかったが、一般のほうはお手上げだったので、本書を楽しむためにはそもそもそこらへんからやり直すべきなのかもしれない。でも、嫌じゃ。  簡単な事実、時間の流れは場所によって違う。低地では遅く、高地では速く流れる。高額な高性能の時計とちょっとその計測の技術を学べば誰でも時間が減速するという事実を確かめることができる。ラボレベルだと、数センチの高さの違いで生まれる時間の減速を検出できるらしい、、らしい、、。時間だけでなく、低いところではあらゆる事柄の進展がゆっくりになる、ちゅうことが序盤で説明される、、しかもスマーフが、スマーフ、、。今は、計器で測れるんだが、そんな精密機械のないころにアルバートは時間が至るところで同じように経過するわけでないことを理解してた、ちゅうことである。なんかもう、Aweしかない。 つうことで、重力。地球と太陽が直接引き合っているのではなく、その中間にあるものに順次作用していると仮定すると、この2つの間には空間と時間しかないので、時間構造の変化が2つの天体の動きに影響を及ぼして、結果2つの天体がお互いにむけて「落ちる」。簡単に言うと、簡単にいうと、物体は周りの時間を減速させるので、地球は巨大な質量があるのでコアに近いほど周りの時間速度が遅くなる。ちゅうことで、山より平地のほうが減速度合いが大きく、よって、山で住むより、平地で住む方がゆっくり歳をとる、ちゅうことになるんだそうだ。ゆうて、誤差程度だろうが、ミリでもミクロンでも長生きしたい人は平地で暮らせということか。なんならマリアナ海峡の底とか(どないすんねん) ともかく、物が落ちるのは時間の減速のせいなので、惑星間空間では時間が一様に経過するので、物が落ちないんだそうだ。 >もしも「現在」に何の意味もないのなら、宇宙にはいったい何が「存在するのか」。「存在する」ものは、「現在」にあるのではないか。  じつは、何らかの形態の宇宙が「今」存在していて、時間の経過とともに変化しているという見方自体が破綻しているのだ。  話は身近な物になるが、コップいっぱいの水、H2Oという水素と酸素が結合したやつで、熱い時(日本語だとお湯やね)はその分子が大騒ぎしている状態、逆にひゃっこい時(氷っちゅう状態)は、スンってしてるんやけど、お湯にしたい時は外から熱を加えて(火にかけて)、凍らしたい時は冷凍庫に入れりゃ、なんも考えんでも、状態がかわるんだが、分子のわちゃわちゃ度で状態が変わることを理解していれば、攪拌したり、振動を加えたら状態が変わるちゅうことでもあるな。身近なところで電子レンジちゅうやつである。これを、人為的に振動させることができたなら、領域展開できるちゅうことになるな、、、と言うようなことを妄想しながら、読んだ。結局何考えとんねん、ってことである。 >この世界は、物ではなく出来事でできている。 時間はすでに、一つでもなく、方向もなく、事物と切っても切り離せず、「今」もなく、連続でもないものとなったが、この世界が出来事のネットワークであるという事実に揺らぎはない。時間にさまざまな限定があるいっぽうで、単純な事実が1つある。事物は「存在しない」。事物は「起きる」のだ。 ちゅうことで、時間は存在しているんではなく、時間は起きてるもん、ちゅうようなことなんやろねぇ。屁の理屈的なもやもやを感じる凡人たる私。 まあ、なんちゅうか、理論物理学て哲学とか宗教とかに近しいノリを感じてしまうんだが、実は哲学とか宗教とかが理論物理学に寄せてるんではなかろうか、と本書を読んで感じたのであった。ちゅうことで、人生とは?と考えるのにとっても良い書であった(個人的な感想です) 量子場の複雑な振動っていわれてもなぁ、、

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2023/06/29

NHK出版 カルロロヴェッリ 「 時間は存在しない 」 「時間や空間が根源的ではない」と主張する物理学(ループ量子重力理論)の本。エネルギーを扱うと思っていた物理学が 世界の認識を扱うことに驚く 世界の根源にあるのは「時間や空間に先立つネットワーク」であり「時間のな...

NHK出版 カルロロヴェッリ 「 時間は存在しない 」 「時間や空間が根源的ではない」と主張する物理学(ループ量子重力理論)の本。エネルギーを扱うと思っていた物理学が 世界の認識を扱うことに驚く 世界の根源にあるのは「時間や空間に先立つネットワーク」であり「時間のない世界」を前提としている。ただ 時間のない世界でも、過去から未来に向かう「時間の流れ」は 当たり前の事実のように感じられる という、ややこしい論理。さらに「時間の流れ」という感覚を 記憶とエントロピー増大の法則から説明 アインシュタイン の一般相対性理論による時間の描写「この世界は、ただ一人の指揮官が刻むリズムに従って前進する小隊でなく、互いに影響を及ぼしあう出来事のネットワークなのだ」 主な内容 *時間は、一つでなく、空間の各点に異なる時間が存在する *時間は、方向もなく、事物と切り離せず、今もなく、連続でもない *時間という特別な変数はなく、過去と未来に差はなく、時空もない *過去と未来が違うと感じるのは、過去の世界が、私たちのぼやけた目に「特殊」に映るから *時間が流れるリズムは、重力場によって決まる 量子重力物理学は 時間のない世界を理解し、意味を与えようとする試み この世界は事物でなく出来事でできている

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2023/05/06

イタリアの理論物理学者による本です。数式は全く出てこず、一般読者を対象とした本です。3部構成になっていて、第1部は「時間のない世界」ということで、一般の人々が考える時間の概念を1つずつひっくり返していく作業が科学史をひもときつつ行われます。アリストテレスの時間論に対するニュートン...

イタリアの理論物理学者による本です。数式は全く出てこず、一般読者を対象とした本です。3部構成になっていて、第1部は「時間のない世界」ということで、一般の人々が考える時間の概念を1つずつひっくり返していく作業が科学史をひもときつつ行われます。アリストテレスの時間論に対するニュートンの時間論、そしてアインシュタインがこれら2つを統合する形で一般相対性理論を完成させ、我々の時間の概念が正しくないことを示します。ここまでは多少科学の知識がある読者であれば、「そうそう時間は高度や速度によって流れ方が違うんだよね」ということになるかと思いますが、ここからがなかなか難しいパートに入ります。著者は「ループ量子重力理論」というものを推進しているとのことなのですが、それが記述され始める第2部あたりからは正直ついていけませんでした(純粋に私自身の能力不足ではあります)。第3部では「時間の源へ」ということで、時間を議論するというより実は人間とは何かという問いかけに戻ってくるのですが、こちらも哲学者と文学者の引用が多く、個人的には著者が自分の文章に酔っている感じがしてあまり好印象は持てませんでした。最後の章は詩人モードになっていたと思います。本書は一般読者を対象にしているとはいえ、読み込むのはそこまで容易ではない、ということを念頭に置きつつ読まれることをお勧めします。

Posted byブクログ