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あきない世傳 金と銀(七) の商品レビュー

4.3

121件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2024/05/18

歌舞伎役者富五郎のお練りに五鈴屋の鈴紋の小紋染、高貴な色の江戸紫の美しい着物。想像するだけでうっとりする。そして、それは六代目と富五郎の若き日の関係からの繋がりもあったことがわかり、幸もお竹も智蔵との思い出に浸る。次巻では富五郎のお練りの影響で江戸店が忙しくなるだろうと想像できる...

歌舞伎役者富五郎のお練りに五鈴屋の鈴紋の小紋染、高貴な色の江戸紫の美しい着物。想像するだけでうっとりする。そして、それは六代目と富五郎の若き日の関係からの繋がりもあったことがわかり、幸もお竹も智蔵との思い出に浸る。次巻では富五郎のお練りの影響で江戸店が忙しくなるだろうと想像できる。

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2024/04/08

前作迄でも、類い稀なる商いの才に恵まれた五鈴屋の店主、幸による発想、行動、施策の数々は、現代の企業経営、事業運営においても必要なマーケティングのセオリー通りと感心させられて来たが、本作では、特に人との縁を大切にするところから強力な協力者を惹きつけていくという正に求心力の働く理想的...

前作迄でも、類い稀なる商いの才に恵まれた五鈴屋の店主、幸による発想、行動、施策の数々は、現代の企業経営、事業運営においても必要なマーケティングのセオリー通りと感心させられて来たが、本作では、特に人との縁を大切にするところから強力な協力者を惹きつけていくという正に求心力の働く理想的リーダーに近づいている様が描かれていると感じる。 ・「私たちが売り手として大事に思うことと、お客様が買い手として大事に思うことは、必ずしも同じではないのです」 とか ・「ご寮さんは、物の見方や目ぇの付け所が私らと違うさかいに」 などなど、印象的描写は数知れず。 謂わばそんなサクセスストーリーが、例えば「月の出は早く、半分ほど柔らかに身を欠いた月が、陽と対になって天に在った。姉妹してそれを愛でつつ、広小路へと続く通りまで辿り着く。」なんていう江戸情緒感じさせる描写の本シリーズの世界は、時折り浸りたくなるものがあるなぁ。

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2024/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・最後の江戸紫の小紋を作る流れと、富五郎と智蔵の友情、そしてお練のラストと畳み掛けがすごすぎて、もしかして最終巻か!?と思ってしまうほどのカタルシスだった。 ・個人的に好きなところは、力造がお才の肩を付いて出ていこうとしたけど、幸が落とした型紙を見て、自分の本当の気持ちに向き合ったところと、富五郎が智やんのことを話すところ。泣いた。 ・お竹さんのコーデ力かスゴすぎる。どの年代にも的確にアドバイスできるのってすごない? そう思うと、女性が少なくなった本店のほうが大丈夫かなぁと何か気にかかってしまう。 ・この本を読んでると、作る方も買う方も、物を大事にしている気持ちが伝わってくるので、私も色々感謝して、物を大事にしないとなって思う。まぁ手作業と工場で作ったものは全然気持ちも違うだろうけど。

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2024/03/04

個人的には、お竹どんの大活躍が嬉しい( ◠‿◠ )お竹どん、大好き。身分に関わらず、性別問わず、有能な人材を活かせるかどうかはリーダー次第。これは時代に関係ないんだと痛感。このシリーズ、管理職向けのマネジメント本に分類されてもいいんじゃないでしょうか笑。

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2024/02/12

2024.02.11 ★4.0 ↓↓↓内容↓↓↓ 大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み...

2024.02.11 ★4.0 ↓↓↓内容↓↓↓ 大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに?げる「鶚の眼」。それを胸に刻み、懸命に知恵を絞る幸と奉公人たちだが──。ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。待望のシリーズ第七弾!

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2024/02/10

五鈴屋江戸店の商売を細々と始め、更に発展していく為の種を思案する幸。歌舞伎役者には裏地に絹を表地に木綿を使うことで着心地を良くした稽古着を作り売上増に繋げる。武士の裃にのみ許された小紋に使われる型染めに次の商機を見出した幸は元型付師である力造に協力を依頼するが、、、。妹の結の上京...

五鈴屋江戸店の商売を細々と始め、更に発展していく為の種を思案する幸。歌舞伎役者には裏地に絹を表地に木綿を使うことで着心地を良くした稽古着を作り売上増に繋げる。武士の裃にのみ許された小紋に使われる型染めに次の商機を見出した幸は元型付師である力造に協力を依頼するが、、、。妹の結の上京、失踪した五代目惣次の手がかり、女名前使用の延長など次の話の布石となりうる伏線が散見された。

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2024/01/27

江戸にもようやく慣れて 食事がよくなってほっとしました。朝ごはんに味噌汁 納豆 煮売やの煮豆などがつくようになりました。大阪は酷かったもんねえ! 伊勢から型紙職人の梅松さんを江戸に連れてきて ほっとしたのも束の間 妹の結衣がかたがみをもっていなくなってしまった。 賢輔が 自分では...

江戸にもようやく慣れて 食事がよくなってほっとしました。朝ごはんに味噌汁 納豆 煮売やの煮豆などがつくようになりました。大阪は酷かったもんねえ! 伊勢から型紙職人の梅松さんを江戸に連れてきて ほっとしたのも束の間 妹の結衣がかたがみをもっていなくなってしまった。 賢輔が 自分ではなく姉の幸に恋心を抱いているのがわかったショック! 若い時から 姉の幸は旦那が死んでも子供が死んでも 泣かない。こころがない! などとアホなことをいって泣いてた子 罷り間違っても 店の後継の嫁にしなくてよかった! 私が作者なら とっくに殺しておいた妹 早くに死んでれば こんなに迷惑をかけることもない。 姉妹そろって賢い なんてことがない! ってことなんでしょう! またまた大変なことが始まり次に進みます。

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2024/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

7巻 碧流篇 ネタバレあります。 ーーー 6巻にて赤穂浪士の討ち入りの日に江戸への出店を遂げた五鈴屋。 無事年を越して、睦月十四日に帯結びをただで教える催しを行う。 7巻はまさに、小さく生んで大きく育てる、地道に堅実に商いをおこない徐々にお客さんの信頼を得ていく、五鈴屋を見せてくれる。大きな出来事もなく、次の手の準備を影ながら進めていく。 不穏な空気が漂ったものの、あのお方の影は謎のままに、逆に、幸の女名前の延長がかなってラッキー!? 跡目にも私が激推しした人の名が出てきて、ふんふん良い流れ。あとはこの方に江戸にやってきたあの人が年上女房で万々歳になる!と勝手な予想をしてニンマリ。 五鈴屋、白雲屋、伊勢型紙、人形浄瑠璃に歌舞伎、人が人を繋いでうまれた江戸紫の長着と羽織。 人気の歌舞伎役者が身につける小紋となれば、その後に大フィーバーまちがいなし!! 高田郁さんにしては穏やかな1冊だったと思っていると、最後にお竹さん同様、顔を覆って肩を振るわす昔話が…。 こんなハレのお披露目に、愛しいあの人も空の上で満面の笑顔でしょう…泪。

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2023/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

念願の江戸に出店して一年が経ち、これから先をどうするか模索する中、小紋と江戸紫という鉱脈を掘り当てることで商いが大きく飛躍すると共に衝撃的な幕切れが待っている第八巻につながっていく作品。

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2023/10/11

江戸店を開いてからの一年。 富五郎と智蔵の繋がりが語られるシーンは三回も読み直してしまった。泣ける。 お竹の思いはいかばかりか。 結や賢輔のひたむきさも眩しい。 いまひとつ想像できない着物の色や帯結びや染めの工程など、映像化されるとのことで、楽しみ。 笑って勝ちに行く、五鈴屋のこ...

江戸店を開いてからの一年。 富五郎と智蔵の繋がりが語られるシーンは三回も読み直してしまった。泣ける。 お竹の思いはいかばかりか。 結や賢輔のひたむきさも眩しい。 いまひとつ想像できない着物の色や帯結びや染めの工程など、映像化されるとのことで、楽しみ。 笑って勝ちに行く、五鈴屋のこの先も気になって仕方がない。

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