1,800円以上の注文で送料無料

あきない世傳 金と銀(七) の商品レビュー

4.3

127件のお客様レビュー

  1. 5つ

    54

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/03/06

五十鈴屋の幸が、江戸へ進出。 商家の家を守るために、女名前の主人は、ご法度の時代。 認められたのが、3年の猶予。 しかし、昔は、数えで、年を数えるために、今の3年とは違って、短い。 その間に、どう江戸の店を開拓していくのかと、思いながら、読み進む。 江戸の生活は、食生活の御飯を...

五十鈴屋の幸が、江戸へ進出。 商家の家を守るために、女名前の主人は、ご法度の時代。 認められたのが、3年の猶予。 しかし、昔は、数えで、年を数えるために、今の3年とは違って、短い。 その間に、どう江戸の店を開拓していくのかと、思いながら、読み進む。 江戸の生活は、食生活の御飯を炊く時間も、大坂とは異なるし、お惣菜も違う。 納豆、蜆売りなども、時代小説ならではの面白さもある。 「買うての幸い、売っての幸い」だけでなく、蚕から絹へ、そして、綿から木綿ヘの工程だけでなく、今回は、染めの長い行程をも記述してある。 何気なく、我 和ダンスの中で、母が話していた江戸小紋のお召など、と、耳にしていたのだが、型紙で、こんなにも苦労が、あるのなんて、知らなかった。 そして、助六の頭に縛られた、江戸むらさきの布地も・・・・ よく時代ドラマなどで、お殿様が、病気で臥している時に、頭にしている意味合いが、少しわかるような・・・感じである。 帯の締め方教室をお竹さんが、指南するところも、素敵である。 帯の長さは、決まっているものだとばかりと、思っていたのだが、・・・庶民では、布地が、傷んだりしたら、繕ったりしていたのだから、自然と、そうなって来るのだろう。 そして、簡単に結べ解け易い締め方、・・・・その工夫も、前掛けで、・・・・ なるほど、帯締めでなく、そんな工夫もあったのだと・・・ 江戸の気風の良さもあり、よく羽織裏に、表地よりお金をかけたり、模様も、気張ったと、母から聞いていたけど、脱いだ時に、ちらっと見えるのが、粋と。 母方の伯母は、娘時代は、船場のいとはんで、お竹どん、お松どんが側に居て、お買い物も財布を持参したことが無かったそうだと、話していたのだが、やはり、一人娘で、お婿さんを養子に迎えた。 しかし、戦争で、夫を失い、幼子の男の子はいたけど、店の存続は、出来なかった。 その当時は、やはり、みんな名前があるのに、松・竹・梅の名前で、呼ばれていたのだとも知った。 この時代では、女性の活躍、社会への進出は、難しかった事なのだと、改めて理解した次第である。 さてさて、富五郎のお練りと 幸の小紋のお披露目が、上手くいきますように・・・と、第八も期待しよう!

Posted byブクログ

2021/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

穏やかに1冊の話が進んでゆく。 江戸店の女名前の延長、伊勢型紙の話がメイン。 自分にとって伊勢型紙の作られる白子は故郷なので、より馴染み深く、涙が出そうになる。 小学校の社会科見学で伊勢型紙を彫ったなあ、と思い出した。 大小の鈴をモチーフにした江戸むらさきの小紋で、お練りの衣装を五鈴屋で誂える。どんなに素敵な物なのか、見てみたい気がする。 身近なものを見逃さない蟻の眼と、大きな時代の流れを読み解き商いに繋げる鶚(みさご)の眼、それを忘れず懸命に知恵を絞る幸と奉公人。 このような商売ができたら、商売人冥利に尽きるだろう… ここまでも、語り尽くせない困難もあったが、幸なら必ず乗り越え、今まで以上のところにたどり着ける、そう思う。 早く次を読みたい。

Posted byブクログ

2021/01/31

小紋のお披露目が、歌舞伎役者のおひねりとは驚いた。 今回は胸潰れるような悲しさがなく、がんばれ、がんばれと応援しながら、気持ちよく読み終えられた気がする。

Posted byブクログ

2021/01/03

五鈴帯で江戸店の売り上げも順調になった。そして小紋染めでさらに飛躍しそう。女名前の延長も許された。早く次を読みたい。

Posted byブクログ

2020/12/25

「買っての幸い、売っての幸せ」現代にも通じる商いの心であり、同じ小売を仕事とする私にとっても、お手本となる幸の姿勢に、感動、感涙。いつまでも五鈴屋の誠実な商いが続くことを願う。

Posted byブクログ

2020/12/11

江戸にていよいよ商いが始まる。 穏やかで日常に寄り添った雰囲気の全編。 力造さんのくだりは本当に胸を打った。 富五郎もしかり、幸や亡き智ぼんの想いが いろんな人の心を動かしていく。 読んでいるとどんどん美しい小紋が、 五鈴屋の可憐な鈴紋が、 美しく染められた江戸紫が、 目の前に広...

江戸にていよいよ商いが始まる。 穏やかで日常に寄り添った雰囲気の全編。 力造さんのくだりは本当に胸を打った。 富五郎もしかり、幸や亡き智ぼんの想いが いろんな人の心を動かしていく。 読んでいるとどんどん美しい小紋が、 五鈴屋の可憐な鈴紋が、 美しく染められた江戸紫が、 目の前に広がっていくような気がした。 想いがある、ということは ものすごくすごいことだなぁ、と感動。

Posted byブクログ

2020/11/05

みをつくし料理帖シリーズの作者の作品を読みたいと思い図書館で借りたのだが、こんなにシリーズ化しているとは思わず、間違って、7話目を借りてしまった。 まぁこれまでのは経緯はそこそこ分かるのだが、矢張り1作目から読めばよかった。 江戸時代の呉服屋の女将の奮闘記だが、何処かおっとりしな...

みをつくし料理帖シリーズの作者の作品を読みたいと思い図書館で借りたのだが、こんなにシリーズ化しているとは思わず、間違って、7話目を借りてしまった。 まぁこれまでのは経緯はそこそこ分かるのだが、矢張り1作目から読めばよかった。 江戸時代の呉服屋の女将の奮闘記だが、何処かおっとりしながらも芯の強い女性主人公となっているところが、良い味わいを出している。

Posted byブクログ

2020/10/22

江戸店開店! 江戸と大坂では、食も生活も、着物の柄の好みも帯の結び方も違う。そんな中、女名前が許された期限までに、何とか土台を気付こうと奮闘する幸たち。 不安や悩みや心配事を抱えながらも道を開いていき、大きな辛い出来事もなくホッとした。 終盤、富五郎がかつての友のことを語るシーン...

江戸店開店! 江戸と大坂では、食も生活も、着物の柄の好みも帯の結び方も違う。そんな中、女名前が許された期限までに、何とか土台を気付こうと奮闘する幸たち。 不安や悩みや心配事を抱えながらも道を開いていき、大きな辛い出来事もなくホッとした。 終盤、富五郎がかつての友のことを語るシーンでは、衝撃と共に涙した。 このまま順当に軌道に乗って…行くわけないか。 あんまり嫌な人出てこんといて欲しい…。

Posted byブクログ

2020/10/16

智蔵、ここで出てくるか・・・というね。 読み終えてから表紙を見直すとまた、感無量。 吉次、かわいいなぁ。

Posted byブクログ

2020/09/24

第七弾! 江戸進出を果たし、いざ商いへ 小さな機会を逃さない「蟻の眼」、時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」にのっとり熟慮 染師の気概をおもんばかり、芝居界とも繋がり、今後の発展は

Posted byブクログ