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我らが少女A の商品レビュー

4

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2020/03/23

代表作は、映像で観ただけだったので、今回が高村薫作品初読み、初読了。 さすがに重厚感はあるが、大きな展開があるわけではなく、それぞれの登場人物の行動、心理描写が淡々とかつ丁寧に綴られていて、自分も彼らが暮らす街の住人になった気持ちで読み進んでいく。すっきり事件解決とはいかないが、...

代表作は、映像で観ただけだったので、今回が高村薫作品初読み、初読了。 さすがに重厚感はあるが、大きな展開があるわけではなく、それぞれの登場人物の行動、心理描写が淡々とかつ丁寧に綴られていて、自分も彼らが暮らす街の住人になった気持ちで読み進んでいく。すっきり事件解決とはいかないが、親子、夫婦、恋人、友だち…リアルな人間関係とは、そういうものなのだと思う。

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2020/03/08

ふー、ひさしぶりに長編小説読める幸せ…。 物語の力でぐいぐい引っ張られる小説もいいけど、なにより文体がしっくりくるものって、長い時間をかけて一つの世界にどっぷり耽溺する快感を味わわせてくれますね。そういう意味で高村薫は自分にとっては外れなしの作家。 今作では、合田雄一郎は57歳で...

ふー、ひさしぶりに長編小説読める幸せ…。 物語の力でぐいぐい引っ張られる小説もいいけど、なにより文体がしっくりくるものって、長い時間をかけて一つの世界にどっぷり耽溺する快感を味わわせてくれますね。そういう意味で高村薫は自分にとっては外れなしの作家。 今作では、合田雄一郎は57歳で警察大学校の教授になっていて、12年前の未解決殺人事件というミステリらしき謎はあるものの、すべては多摩という小さな町に暮らす人々の心を揺らす小さな嵐として過ぎ去るだけ。小さな世界をめぐる、どちらかといえば鬱々とした話だ。人間ドラマというよりも、まるで互いに言葉を交わすことのない虫たちの世界をじっとのぞき込むような。しかし全体を見通して謎を解き明かす神はおらず、刑事たちも、主人公も、あるいは読み手もまた、どうしようもない突風に翻弄される虫たちの一匹にほかならないのである。

Posted byブクログ

2020/02/29

過去の事件に複数の関係者が向き合い、複層に話が展開していくので、読み応えはあったし、久々に前のめりに本を読むということに取り組めた。

Posted byブクログ

2020/02/28

高村薫作品、初読了。細かい人物描写と情景描写にまず圧倒された。ミステリー小説として読み進めていると、完全に裏切られた。恐怖と切なさと様々な想いに至る素晴らしい作品だった。他の合田刑事シリーズも是非読みたい。

Posted byブクログ

2020/02/24

なんだか不思議な読みごこち。 ずっとカメラでこの事件を撮影でも していたかのような。 雰囲気のあるミステリー。

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2020/02/16

ずーっとトーンが同じ。 事件が少しずつ少しずつ動く。実際の事件解決ってこんなかんじなんだろうな。 様々な登場人物の目線から語られ、日常のなかに事件がある感じ。時々事件にひっぱられ、また日常に引っ張られ、という不思議な感じのする作品だ。 合田と加納の距離感が好きだ 2020....

ずーっとトーンが同じ。 事件が少しずつ少しずつ動く。実際の事件解決ってこんなかんじなんだろうな。 様々な登場人物の目線から語られ、日常のなかに事件がある感じ。時々事件にひっぱられ、また日常に引っ張られ、という不思議な感じのする作品だ。 合田と加納の距離感が好きだ 2020.2.16 19

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2020/02/09

高村薫先生の作品であることで購入。 電子書籍非対応のため、久々に単行本で。電車移動には重すぎたかな(笑) テンポも良く、初めのページに登場人物説明もあり、スイスイ読めた。 合田さん、年齢を重ねたせいか、丸くなったな。 武蔵野とか多摩は、全然知らない土地なのに、自分自身の気持ちに響...

高村薫先生の作品であることで購入。 電子書籍非対応のため、久々に単行本で。電車移動には重すぎたかな(笑) テンポも良く、初めのページに登場人物説明もあり、スイスイ読めた。 合田さん、年齢を重ねたせいか、丸くなったな。 武蔵野とか多摩は、全然知らない土地なのに、自分自身の気持ちに響いた。原風景というか。 今作も、寄り添えそうな人物は居なかった。少女Aもそうだ。自分の娘だったら、距離を置いていたかも。

Posted byブクログ

2020/01/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

一人の女性が殺害されたことから、過去の未解決事件が掘り起こされる。 交錯する人間関係とそれぞれの思い。とても丁寧に描かれており、長編であることをあまり感じさせない。 そして、自分にとって土地勘のある舞台であるため、感情移入するには最適だった。

Posted byブクログ

2020/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりの合田雄一郎で、それがまずうれしい。どんどんと読み進めていきたいのに、思うようには進まない。思ってたより重厚だった。そもそもミステリーと思って読み始めたし。 2人死んでしまったが、それでも暗くはない終わり方で、それも予想外だった。 今後もどういうジャンル?であれ、合田シリーズ何作も書いていただきたい。 繰り返しになるが、合田雄一郎にまた会えて良かった。

Posted byブクログ

2020/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高村薫は丁寧に読み進めたい。書き下ろしではなく、毎日新聞連載。 合田さんシリーズ。アラフィフすら超えた合田さんは警察大学で教鞭をとってる。担当した未解決事件の関係者が殺された。少女Aの死で、周辺の人間も動く。 事件は動かない。ただただ少女Aのまわりがさざめく。 合田さんの元妻(死去)の双子の兄(判事)も入院。ペースメーカー。 人が死ぬということは、生きている人間に影響を及ぼす。を重厚に書いたな、っと。 捕まらなかった少女A。同棲相手に殺された少女A。そもそも彼女は幸せであったはずがない。と私も思う。 巻末では、ADHDの忍も、少女Aの母もすでに亡く。真弓の子は幸せな感じで育っている。

Posted byブクログ