あのこは貴族 の商品レビュー
女性なら共感するであろう話。山内マリコさんは、裸同然。あら?さらけだしちゃったの?って思うぐらいの内容でした。 中盤から後半にかけて、女性たちがイキイキとしてくるのがわかります。読む側も気持ちが凛としてきます。 男とか女とか区切る、分けるのが好きではない私だけれど、目に見えない、...
女性なら共感するであろう話。山内マリコさんは、裸同然。あら?さらけだしちゃったの?って思うぐらいの内容でした。 中盤から後半にかけて、女性たちがイキイキとしてくるのがわかります。読む側も気持ちが凛としてきます。 男とか女とか区切る、分けるのが好きではない私だけれど、目に見えない、臭いものに蓋をしてきたことにスポットライトをあててくれたこと、よくぞ言ってくれたと思いました。 が、これを読むのは女性ばかりであろうと思われるのが残念です。
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側から見たら華やかでも 本人の悩みは尽きないし他を羨む。 全く違う環境の2人が出会って 新しい世界を広げながら補っていく。 読者もまた自分の経験と環境から比べては 共感していく。 正解はないからこそ 読んでいて面白いのかもしれない。
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地方生まれの美紀と東京の上流階級の華子。交わることがなさそうな2人の人生が1人の男をきっかけに交錯する話。地方都市で鬱屈する女子は山内マリコの十八番芸だが、東京の上流階級の女性を描いているのは新境地じゃないかな。敷かれたレールを歩くだけだった華子が自立する成長譚であるがそれだけで...
地方生まれの美紀と東京の上流階級の華子。交わることがなさそうな2人の人生が1人の男をきっかけに交錯する話。地方都市で鬱屈する女子は山内マリコの十八番芸だが、東京の上流階級の女性を描いているのは新境地じゃないかな。敷かれたレールを歩くだけだった華子が自立する成長譚であるがそれだけではない。東京の上流階級に憧れとコンプレックスを抱いていた美紀も、東京の上流階級に生きる人々も限られた世界の中で生きているという点で地方都市と同じだと相対化することが出来るまで成長してるのだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いい小説だった。そして、映画もよかった。 映画を観てから小説を読む。 この順番で、物語が補完される気がするので、 これからもそうしようと思う。 閉じられた狭いコミュニティで生きているのは、田舎も都会の階層社会も同じことなんだなぁと。 女同士の義理。 あるパーティーで華子の婚約者幸一郎とただならぬ雰囲気の美紀と知り合いになる相楽さんは、ふたりを引き合わせる。 幸一郎をはさんで知り合う美紀と華子。 この場面が好き。 華子が幸一郎と対等に話せてる場面が小説に描かれてよかったな。
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地方で暮らす自分としては、どちらかといえば美紀の気持ちに共感しながら読んでいた。 周りに流されるだけで自分の意見が言えなかった華子が、違う価値観に触れ、成長している姿になった描写は応援したくなった。
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すごく良かった。Jターン組としては、分かるところもたくさんあり、それでいて〈東京〉を魅力的に感じてしまう自分も。惜しむらくは男性の描き方が至らぬところで、しかし圧倒的多数の男性作家による小説はむしろ女性の描き方がなっていないわけだからと承知しつつ、★は4くらいにしておこうと思った...
すごく良かった。Jターン組としては、分かるところもたくさんあり、それでいて〈東京〉を魅力的に感じてしまう自分も。惜しむらくは男性の描き方が至らぬところで、しかし圧倒的多数の男性作家による小説はむしろ女性の描き方がなっていないわけだからと承知しつつ、★は4くらいにしておこうと思ったのだが、タクシーのシーンのコントラストが良かったので、勢いで満点をつけてみた。映画も見に行くべきだった。
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15. 映画を先に観てから原作を読んだ。 映画で出てきた「いつでも別れられる女」は出てこないし、映画よりも原作の方がなかなか熾烈。 何がカットされ付け加えられ アレンジされたのかがよく分かったし、 それらを映画として変更する意図も理解できる。 映画も原作もどちらも良かった。 映...
15. 映画を先に観てから原作を読んだ。 映画で出てきた「いつでも別れられる女」は出てこないし、映画よりも原作の方がなかなか熾烈。 何がカットされ付け加えられ アレンジされたのかがよく分かったし、 それらを映画として変更する意図も理解できる。 映画も原作もどちらも良かった。 映画から先に観たのは正解だった気がする。 山内マリコの小説、 アラサー独身女じゃない人が読んでも 心に響かないのか気になる。 私いつも耳も心も突き刺される程共感する。
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女性がいつ何時でも分断されている話、面白かった。 最後の華子さん、逞しくて好きでした。全人類が自分に正直になれる日がくるといい。
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びっくりするような社会階級の差。わたしはお嬢様でも何でもないのでハナコの眩しいくらいの恵まれ用意された環境に好奇な面白さを感じながら読み進めた。 泥くさくても、欲しいものがあればみっともないくらい努力して、意志を持って生きてきたミキとハナコが交わる時。どんなに想いあっていてもその...
びっくりするような社会階級の差。わたしはお嬢様でも何でもないのでハナコの眩しいくらいの恵まれ用意された環境に好奇な面白さを感じながら読み進めた。 泥くさくても、欲しいものがあればみっともないくらい努力して、意志を持って生きてきたミキとハナコが交わる時。どんなに想いあっていてもその階級の下では許されない恋愛の形。ただ、一女性として何もかも取っ払って強く生きていこうともがき答えを見つけ出したハナコのラストに爽快感を覚えたし、背中を押された! 狭い世界の中でそれぞれが思いやどうにもならない縛りを抱えて生きているけれど、自分の足でちゃんと立って進んでいこう、と思えるような。
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面白かったー! 読むのが止まらない本は久しぶり。 映画を先に観た娘の本を横取りして。 次は映画!高良くんのエリート姿見、楽しみ。
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