慈雨 の商品レビュー
あまり読まないジャンル。他のジャンルと違い、この類には理論的で疑問を寄せ付けない矛盾のなさを求めてしまう。そう言う意味ではやはりちょっと・・な感じ。事件のトリック(?)とか、犯行の背景とかがちょっと・・ でも☆☆☆☆なのは、それをあまり気にさせない作品のプロットと描写力かなあ。悲...
あまり読まないジャンル。他のジャンルと違い、この類には理論的で疑問を寄せ付けない矛盾のなさを求めてしまう。そう言う意味ではやはりちょっと・・な感じ。事件のトリック(?)とか、犯行の背景とかがちょっと・・ でも☆☆☆☆なのは、それをあまり気にさせない作品のプロットと描写力かなあ。悲哀が生み出す力を感じた。 もっと他の作品も読みたい作家さんだ。
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ー すべての人間が、本人の意思とは関係なく、この世に産み落とされる。望まれて生まれてくる命と、そうでない命。 だが、命の重さは変わらん。どの命も、この世に生を享けたことを祝福されるべきだ。祝福する人間は、ひとりでも多い方がいい。その人間が、自分とは赤の他人の、刑事であってもな。...
ー すべての人間が、本人の意思とは関係なく、この世に産み落とされる。望まれて生まれてくる命と、そうでない命。 だが、命の重さは変わらん。どの命も、この世に生を享けたことを祝福されるべきだ。祝福する人間は、ひとりでも多い方がいい。その人間が、自分とは赤の他人の、刑事であってもな。 ー 数々の回想、さりげなく交わされる言葉、八十八ヶ所巡礼、全てが少しずつ重なっていき、圧巻のラストへ。 刑事とは何か、家族愛とは、人間でいることの責任とは、いろいろ考えさせられる作品。 最後は号泣間違いなし。
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読了⭐︎3 「慈雨」柚月裕子作 女性作家さんの描く骨太ハードボイルと警察小説にグッとくる! 女性というのはもはや差別 #ブクログ
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組織の論理に屈し、真相を明らかにできなかった男の悔悟の、再生の物語。読み進めるうちに明らかにされる神馬や香代子、幸知の過去。それぞれの覚悟や絆。うん、これは泣かされた。 人生には、光もあれば闇もある。だが、闇がなければ光のありがたみも分からない...。 題材は足利事件なのかな?
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いろんな意味で とてつもなくツライ話ばかりが続く。 それがまた現実味があるから尚こわい。 特に冤罪の疑いがありながら 再捜査されず 長い懲役生活を強いられるくだり。ただ全くの無実ではなく 他にも罪があり しかし懲役20年を課された罪は冤罪ってところがビミョーだもん。 また結婚し...
いろんな意味で とてつもなくツライ話ばかりが続く。 それがまた現実味があるから尚こわい。 特に冤罪の疑いがありながら 再捜査されず 長い懲役生活を強いられるくだり。ただ全くの無実ではなく 他にも罪があり しかし懲役20年を課された罪は冤罪ってところがビミョーだもん。 また結婚してすぐの赴任地で出会った義父殺し。 なんとも言えない後味の悪さ。 全編通して暗い空を思わせる内容のなかで 香代子と幸知の明るさに救われる。 解説がまたすごいね。 特に最期の ある時を境に から始まる部分。 本文の内容と相まって しみじみと人生に思いをはせる気になります。
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とても暗くてもの悲しい感じだけど、惹きつけられてどんどん読み進んでいきました。 この先、みんなが救われて穏やかな生活をおくって欲しい。
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亡くなった先輩刑事の娘を養子として育てる神場元刑事が主人公。 退職した神場は妻と一緒に四国八十八か所お遍路の旅に出かける。 彼はそれを、在職中のどうにも納得のいかない解決事件の犯人と被害者に対する巡礼の旅と位置付けている。 その旅の中で新たな事件が発生する。 退職刑事に捜査する権...
亡くなった先輩刑事の娘を養子として育てる神場元刑事が主人公。 退職した神場は妻と一緒に四国八十八か所お遍路の旅に出かける。 彼はそれを、在職中のどうにも納得のいかない解決事件の犯人と被害者に対する巡礼の旅と位置付けている。 その旅の中で新たな事件が発生する。 退職刑事に捜査する権限はないが、彼は元の部下や上司と連携?して、犯人逮捕に向けて走る。 巡礼の旅が結願する時にドンピシャのタイミングで犯人が逮捕される。 話が上手く行き過ぎだがこれが小説!
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まるで横山秀夫を読んでいるような生真面目な警察小説。ミステリーというより人間ドラマ。責任感強過ぎとも思える主人公に寄り添う妻が健気で印象的だった。事件解決のカギとなる犯人の偽装工作はちょっと無理があるかと。
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著者の作品は初めてだが、いろいろな登場人物が人生を回顧するシーンが印象に残る。定年退職した元刑事が、夫婦で四国遍路の巡礼を続ける中で、現在と過去の事件に関わるストーリー。自分の人生を棚卸していく様は、羨ましくもある。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
捜査や取り調べなど、いはゆる刑事モノかと思って読み始めたが、登場人物がお互いを慈しみ合う人情劇といってもよい物語で、良い意味で裏切られた。大変読みやすく、著者の他の作品も読んでみたくなった。
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