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鹿の王 水底の橋 の商品レビュー

4.1

153件のお客様レビュー

  1. 5つ

    51

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

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2019/07/01

黒狼熱大流行の危機が去り、東乎瑠帝国では、次期皇帝争いが勃発。様々な思惑が密かに蠢きはじめているとは知らず オタワルの天才医術師ホッサルは、祭司医・真那の招きに応じて、恋人ミラルとともに清心教医術の発祥の地・安房那領へと向かう。ホッサルはそこで、清心教医術に秘められた驚くべき歴史...

黒狼熱大流行の危機が去り、東乎瑠帝国では、次期皇帝争いが勃発。様々な思惑が密かに蠢きはじめているとは知らず オタワルの天才医術師ホッサルは、祭司医・真那の招きに応じて、恋人ミラルとともに清心教医術の発祥の地・安房那領へと向かう。ホッサルはそこで、清心教医術に秘められた驚くべき歴史を知るが、思いがけぬ成り行きで、次期皇帝争いに巻き込まれていき!? ホッサルがオタワル医師として迷いなく自分のやれることを模索していく中、その存在すら危うくする可能性があって、リムエッルや安房那領の人々の思惑に苛立ちながらもがく姿に、この人は何だかんだと自分に自信があるのだなと。傲慢にすら見えるその姿勢ではありますが、それでも諦めてしまうよりずっといいのだろう。分からないことばかりの中でも必死で答えを求めて患者を救うために尽くす姿に、こういう働き方ができる人でありたいなと思う。ミラルとの未来を思い描ける終わり方にほっとしました。息の合った掛け合いをまた見たいです。

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2019/07/01

ホッサルとミラルが主役の話だった。病気とは何か、治療とは何か、という話もあって、新しい視点だった。途中はドロドロとした陰謀があったり、最後の話し合いのあたりは、結構難しい話だった。最後のミラルの心がハッとするものだった。最後の最後のホッサルは、ちょっと意気地なしだった。

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2019/06/30

鹿の王の続編。続きものに弱いので手にとる。基本的にファンタジー系は苦手だけど。 今回の主人公はホッサル。前作とは別のテイストで、西洋医学と東洋医学のせめぎ合いみたいなお話。前作はスケール感あったから、それと比べちゃうと何ですが、おもしろかったです。 もうちょっと最後に盛り上がる...

鹿の王の続編。続きものに弱いので手にとる。基本的にファンタジー系は苦手だけど。 今回の主人公はホッサル。前作とは別のテイストで、西洋医学と東洋医学のせめぎ合いみたいなお話。前作はスケール感あったから、それと比べちゃうと何ですが、おもしろかったです。 もうちょっと最後に盛り上がるとよかったけど。

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2019/06/29

★2019年6月4日読了 鹿の王 水底の橋 上橋菜穂子著 評価B 決して物語の描き込みは悪くないのだが、あまりに設定が複雑でわかりにくい。彼女の作品はもっと自由で時代不詳のファンタジックであって欲しい。今回の作品は、韓ドラの宮廷内紛もののようで、楽しくはない。

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2019/06/23

医療と政治の物語。 『鹿の王』で広げた、医療という柱をさらに突き詰めた印象。著者の中で、医への関心が相当強くなっているとは感じていたけれど、やはりこう来たか。 私の好きなもう一方の柱、人類学的視点の方が少し弱いのは寂しいけれど、素晴らしい完成度だった。 ホッサルに感じていた、医...

医療と政治の物語。 『鹿の王』で広げた、医療という柱をさらに突き詰めた印象。著者の中で、医への関心が相当強くなっているとは感じていたけれど、やはりこう来たか。 私の好きなもう一方の柱、人類学的視点の方が少し弱いのは寂しいけれど、素晴らしい完成度だった。 ホッサルに感じていた、医術者の傲慢さにきちんと向き合ったところが、流石だった。 元々、医と信仰は近しいものだったはず。 それを諦めと論破する彼の言い分も、もちろん間違いではないけれど、それは一面でしかない。 安らかに死を受け入れること。それも医療には必要不可欠なことだと思う。そこにとても共感できた。 しかし、上師でありながら、津雅那がああいう思想に至った背景が気になった。全てを知った上で、なぜそんな苛烈な思想へ傾いたのか。 人は、人を排斥しやすい思想に飛びつく。時世が彼に味方したというか乗せられたのではなければ黙殺されていた考え。どうしてそこに至ったのか。 その辺りは、ミラルが活躍してくれそうな気配を感じるが、ホッサルと二人、これからも対峙していかなければならないのだろうと思うと、興味が沸いてしまった。 たかだか数十年で、人は、社会は、がらりと考えを変える。まるでそれが、遙か昔からそうであったかのような顔をして。私たちの思考とは、一体何なのだろう。

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2019/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

複雑なかけひきについていけず、登場人物が誰で誰かもあいまいなまま読み進め、なんとか読了したものの理解できてない部分はそのまま放置しているので不完全燃焼気味。 正直策士たちのかけひきって私は興味ないので、ミラルとホッサルの恋の行方だけを気にかけて読んだ。 前作を読んでから時間が経っているというのも大きい。ほとんど設定を忘れている。 医学の話はおもしろかった。

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2019/06/20

読むのが楽しみで、楽しみで、しかたなかった。 恥ずかしながら、読み始めて、『鹿の王』上下の内容をはっきりとは覚えてないことに気づくも、そんなこと、なんの問題もなく、ただ、おもしろかったです。

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2019/06/20

「鹿の王」の続編は、ヴァンとユナの話ではなく、ホッサルとミラルの方でした。 作者も絶賛しているとおり、表紙の絵がとてもいいです。 この絵の意味するところが、物語の核心に関わってくるのですが、それは医療と人とのあり方を問う、重い問いかけでした。上橋さんが現役医師と幾度も話し合ってき...

「鹿の王」の続編は、ヴァンとユナの話ではなく、ホッサルとミラルの方でした。 作者も絶賛しているとおり、表紙の絵がとてもいいです。 この絵の意味するところが、物語の核心に関わってくるのですが、それは医療と人とのあり方を問う、重い問いかけでした。上橋さんが現役医師と幾度も話し合ってきたことが、重厚な物語のバックボーンになっています。 熱血漢だけど、生まれの良さからどこかお坊ちゃんのホッサルの、ミラルとの未来も伏線としてずっと描かれますが、(この物語の設定では)女性であること、身分がないことのハンディを見事に覆すミラルに胸がすきました。

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2019/06/17

ホッサルとミラルを主役にした医療に関するお話。 わたし自身常々、考えていた命と医療の関係に迫る内容で、重たかったため読むのに時間がかかった。 さらに掘り下げて、医療のあり方や命をテーマに描いて欲しい。

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2019/06/14

「鹿の王」のシリーズを読んでからしばらく経ちます。「鹿」は出てこなかったんだっけ?と思いながらも、満喫です。特に主人公のホッサルが医療のあり方について逡巡するあたりは、現代医療の課題を書き換えていると思います。それに絡んで政治的勢力争いや策略が交錯するあたり、圧倒されます。こうい...

「鹿の王」のシリーズを読んでからしばらく経ちます。「鹿」は出てこなかったんだっけ?と思いながらも、満喫です。特に主人公のホッサルが医療のあり方について逡巡するあたりは、現代医療の課題を書き換えていると思います。それに絡んで政治的勢力争いや策略が交錯するあたり、圧倒されます。こういうファンタジーってすごいです。

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