鹿の王 水底の橋 の商品レビュー
「鹿の王」のシリーズを読んでからしばらく経ちます。「鹿」は出てこなかったんだっけ?と思いながらも、満喫です。特に主人公のホッサルが医療のあり方について逡巡するあたりは、現代医療の課題を書き換えていると思います。それに絡んで政治的勢力争いや策略が交錯するあたり、圧倒されます。こうい...
「鹿の王」のシリーズを読んでからしばらく経ちます。「鹿」は出てこなかったんだっけ?と思いながらも、満喫です。特に主人公のホッサルが医療のあり方について逡巡するあたりは、現代医療の課題を書き換えていると思います。それに絡んで政治的勢力争いや策略が交錯するあたり、圧倒されます。こういうファンタジーってすごいです。
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ちょっと読むのに苦労した。上橋さんにしてはちょっと、、、という内容でした。最後の法廷劇?みたいのも らしくない感じした。
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鹿の王続編。 圧倒的な世界観に、その後の話を読みたかった。 が、大変贅沢でわがままなことだが、 この話ではなかった。 あまりにも政治がらみで、陰謀がらみだからか。 だからといって物語が美しくない訳ではない。
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好き。 ホッサルとミラルの関係、取り巻く複雑な環境、なかなか理解しがたい価値観、そういったものと向き合いながらそれでも信念を持っているホッサルや安房那候、そしてミラルがいいな、って思った。 2019.6.4 87
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作品紹介・あらすじ なにより大切にせねばならぬ人の命。 その命を守る治療ができぬよう 政治という手が私を縛るのであれば、 私は政治と戦わねばなりません。 黒狼熱大流行の危機が去り、 東乎瑠帝国では、次期皇帝争いが勃発。 様々な思惑が密かに蠢きはじめているとは知らず オタワルの天才...
作品紹介・あらすじ なにより大切にせねばならぬ人の命。 その命を守る治療ができぬよう 政治という手が私を縛るのであれば、 私は政治と戦わねばなりません。 黒狼熱大流行の危機が去り、 東乎瑠帝国では、次期皇帝争いが勃発。 様々な思惑が密かに蠢きはじめているとは知らず オタワルの天才医術師ホッサルは、祭司医・真那の招きに応じて、 恋人ミラルとともに清心教医術の発祥の地・阿房那領へと向かう。 ホッサルはそこで、清心教医術に秘められた驚くべき歴史を知るが、 思いがけぬ成り行きで、次期皇帝争いに巻き込まれていき!? 異なる医術の対立を軸に 人の命と医療の在り方を問う意欲作! 前作で最大の感情移入先のヴァンとユナが全く出てこないという所で大びっくりでした。 でも前作で踏襲した医療ドラマとしての冴えは健在で大変興味深く読みました。 前作でテンションダダ上がりだったのですが、本作は精神が沈静化したたまま読み終わってしまいました。 今度はヴァンとユナの話を読みたいな。
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『鹿の王』の続編。前作の主人公のひとり、医術師・ホッサルを主役に据えたファンタジー小説。 前作と比べ、物語の規模も文章量もコンパクトにまとまっているけれど、ミステリー仕立てにもなっており読み応えがある。 もし次作が書かれるならば、もうひとりの主人公・ヴァンのその後も見てみたいところ。
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『鹿の王』の主人公の一人、医術師ホッサルの物語。 「目の前に苦しんでいる患者がいて、自分が、治せる薬を持っているのに、使わないでいられるか?」 患者の命を守るためあらゆる治療を施し最善を尽くすのか、それとも、患者の身を穢さぬよう心身を清め穏やかに逝かせてあげるのか。 現代でも「安楽死」という言葉があるけれど、その答えは簡単に導き出せるものではない。 病に苦しむ患者を前に、医術師として人として、どう接するのか。 ホッサルとその恋人ミラルが悩んだ挙げ句に出した答えに、一筋の明るい光が見えるようだった。 オタワル医術と清心教医術、歩んできた道は違えど、患者を救うという目的は同じ。 表には見えてこないけれど、両者を繋ぐ一本の橋が水面下に確実に在り、橋渡しをしてくれるはず。 今回のミラルはとても魅力的で今後も応援していきたくなった。 そして次回はもう一人の主役・ヴァンの物語に期待したい。 上橋さんの描く料理は相変わらず美味しそう。食べたい!
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続編ではなく、ホッサルのお話。スピンオフ作品。設定がよく考えられていて、それを生かしたストーリー展開が楽しめた。本筋に関係なくて良いので、ヴァンとユナの様子をちょっとでも描いて欲しかった。
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「鹿の王」というタイトルから、続編を想像した読者(私)は、まずガッカリ(笑)。 いつまでたってもヴァンもユナも出て来ない。 だが、次第に前作に勝るとも劣らない魅力に引き込まれて行く。 所謂スピンオフ作品。 まず特筆すべきは、いくつものテーマを扱っていながら取っ散らかる事なく、...
「鹿の王」というタイトルから、続編を想像した読者(私)は、まずガッカリ(笑)。 いつまでたってもヴァンもユナも出て来ない。 だが、次第に前作に勝るとも劣らない魅力に引き込まれて行く。 所謂スピンオフ作品。 まず特筆すべきは、いくつものテーマを扱っていながら取っ散らかる事なく、そのどれもが丁寧に深みを持って描かれている事 花部の医術師マヒムとホッサルの、医療を巡る議論の中で問われる、人の命、そして人が生きるという事、天命、寿命、という遠大なテーマ。 病と医術と、生と死と老いと、人の幸せの関係。 ゆらゆらと形なく揺らめき続ける何か・・ 医術師が神を持ち出すのは「逃げ」であり危険な事だ 先に言い訳を作ってしまったら… あきらめの線引きをずらすこと という、物事に向かう「姿勢」 森(全体)を見るのか? 木(部分)を見るのか? さらには枝葉を、根を・・ 医療に限らず全てに通ずる「視点」 そして、「愛」と「別離」。 大切な人との「別れ」が避け得ざるものとなった時、人が焦がれる想い・・ でも、どんなに願っても、足掻いても、 姿を、温もりを、匂いを、幸せを留めておく事は出来ない ミラルに水底の橋の話をする父・ラハルの想いに涙 物語 ホッサルとミラルが難病診察の為に招聘され向かった安房那領で、次期皇帝を巡る権力闘争と、オタワル医療の存亡の危機、さらには、自らの結婚まで絡め否応なしに巻き込まれて行く ◯ホッサル・・オタワル医術の天才 ◯ミラル・・有能な助手で恋人だが、身分の違いは決定的。 ◯ラハル・・ミラルの父、橋造りの名工。寡黙で頑固、 ◯安房那候・・安房那領主。全てのキーパーソン。 ◯真那・・安房那候の息子。清心教祭司医。 ◯梨穂宇・・真那の姉。ホッサルとの婚姻が画策される。ホッサルが長きに渡り想いを寄せる義姉・ルリヤに似ている。 ◯由吏候(弟)・・次期皇帝候補。リムッエルを招聘、オタワル医療を援護。その理由は・・ ◯比羅宇候(娘婿)・・次期皇帝候補。安房那候が可愛いがっている。 ◯津雅那候・清心教宮廷祭司医で次期医長。オタワル医療排除の急先鋒。 ◯兎季・・真那と梨穂宇の乳母。真那とともに比羅宇暗殺目的の毒に当たり死の淵に。
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この世界の医術、オタワルの 清心教の 花部流の 土地と社会から生まれた治療法がそれぞれに伝わる。ホッサルとミラルの行く道を楽しみにしよう。 私の世界には西洋医学に東洋医学等があり、地域や家庭に伝わる治療法もあるだろう。(唾つけときゃなおる/痛いの痛いの飛んでけー) 病を診、人を...
この世界の医術、オタワルの 清心教の 花部流の 土地と社会から生まれた治療法がそれぞれに伝わる。ホッサルとミラルの行く道を楽しみにしよう。 私の世界には西洋医学に東洋医学等があり、地域や家庭に伝わる治療法もあるだろう。(唾つけときゃなおる/痛いの痛いの飛んでけー) 病を診、人を看、社会を見る。医療に携わる人には広い視野を持つ事が大事なんだなぁと思う。
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