QJKJQ の商品レビュー
途中から飽きてきた。最初はテンポ良く読み進んできたけれど後辻褄合わせみたいで、正直エンタメから離れて行きつかれました。
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THE エンタメ小説 最初はちょっとラノベみたいな設定に読み進めるのを躊躇ったが……。佐藤究を信じて読め。
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冒頭のやや中二病っぽい女子高校生の独白から、どんどん真実に迫っていく様が圧巻。 父の謎かけパートも面白い。ラテン語の教養があればもう少し面白かったのか…? 自分はミステリジャンルの中でも結構自分の位置が揺らいでいく系のものが好きかも。主人公が錯乱している状態で、彼女の主観で物事に...
冒頭のやや中二病っぽい女子高校生の独白から、どんどん真実に迫っていく様が圧巻。 父の謎かけパートも面白い。ラテン語の教養があればもう少し面白かったのか…? 自分はミステリジャンルの中でも結構自分の位置が揺らいでいく系のものが好きかも。主人公が錯乱している状態で、彼女の主観で物事に対峙できるのが楽しい。 彼女の父が話した、国家とは団体として暴力を発揮する軍事力と、民間の暴力を制御する警察力によって成る暴力装置である、みたいな視点が面白かった。確かに民間の暴力は法規制されている代わりに徴兵はされるのだし、暴力衝動を制御しつつ戦争においてはそれを発揮せよ、というのはダブルバインドに思える。 これはエピローグがとても良い。エピローグがとても良い。
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前半すごく引き込まれて謎解きに必死だったが、後半以降の種明かしでは想像以上の壮大さに一瞬困惑してしまった。一度ではなく何度も読んで腑に落ちるのかなと感じた。 理解しきれなかった仕掛け(?)について作者と語りたい!
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話しがすごく難しく感じられ、頭の中の整理が追いつきませんでした。再読すれば、もっと深い世界観が入ってくるかもしれませんが。ん〜、難しいのは登場人物が現存しているのか、していないのかが非常に曖昧だからなのだろうか。
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あり得ない殺人ファミリーぶりに、はじめは面食らったが、そのリアルさが逆に脳内では「これアダムズファミリーね」みたいな無理な転換作業が働き、札幌の猟奇殺人じゃないし、エンタメ、エンタメと自分を納得させる読み始めだった。 しかし途中からアダムズファミリーではない、リアルなサスペンスが...
あり得ない殺人ファミリーぶりに、はじめは面食らったが、そのリアルさが逆に脳内では「これアダムズファミリーね」みたいな無理な転換作業が働き、札幌の猟奇殺人じゃないし、エンタメ、エンタメと自分を納得させる読み始めだった。 しかし途中からアダムズファミリーではない、リアルなサスペンスが色濃くなってきて、ぐいぐい引っ張られ、現実逃避から生じる幻影が、現実とない混ぜになりながら、答え合わせが進んでいく。 何が現実で、何が脳内で形成されたものなのか? 我々が現実と思っている世の中は、多かれ少なかれ、この作品の通りなのかもしれない。 先日見たTVで「人間の脳は、錯覚を常に生み出し補完している。現実と思っている世界は錯覚で構成されている」というな事を言っていた研究者の言葉が思い出される。 受け入れがたい現実や、こうであって欲しいと思うこと、もっというと何でもない事象が、無意識のうちに自分自身のフィルターをかけて認識され、記憶される。 考えてみれば、例えば虹を見ても人それぞれ違う思いを抱き、違う感情が湧く・・・その積み重ねが、その人の世界を作り上げているということなんですよね。
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ああああああ 油断してました。 ただの殺人一家のミステリーだと思って読んだら、膨大な殺人描写と知識、入り交じる現実と幻想、圧倒的描写力、それでいて伏線とネタばらし(?)までもが完璧に行われるという最強の小説だった。 特に擬音を使った不穏感の演出がすごい。 いい読書体験だった。
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第62回江戸川乱歩賞受賞作。『QJKJQ』という奇妙なタイトルと、マックス・エルンストの『カルメル修道院に入ろうとした少女の夢』から抜粋されたお洒落な表紙に惹かれて手を取った。 家族全員が猟奇殺人鬼という厨二心をくすぐるような設定で始まる本作。しかし、ある日突然兄が惨殺され、母...
第62回江戸川乱歩賞受賞作。『QJKJQ』という奇妙なタイトルと、マックス・エルンストの『カルメル修道院に入ろうとした少女の夢』から抜粋されたお洒落な表紙に惹かれて手を取った。 家族全員が猟奇殺人鬼という厨二心をくすぐるような設定で始まる本作。しかし、ある日突然兄が惨殺され、母が失踪し、やがて主人公は父親を疑い始めるという展開に様変わりする。その証拠を掴むために画策するのだが、やがてある真実に触れてしまう。 言ってしまえば誰が兄を殺し、母を誘拐したのかを探るだけの話なのだが、やたら本筋からズレるし、物語が色んなところに右往左往する。最終的にはそれぞれの謎がひとつの結末に収束していくのだけれど、それがまあ陳腐というか、在り来り。竜頭蛇尾に感じた。多分ミステリーじゃない方が面白くなったと思う。 ただタイトルの意味が少しずつ明かされていくのは読んでいて楽しかった。特に、ポーカーで主人公が二度もクィーンとジャックのツーペア〈エストー・ペルペトゥア〉を引き当てたのを見て、父親が「そいつは〈汝、永遠なれ〉という役さ」と吐き捨てる場面のかっこよさに痺れた。でもそこがピーク。
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佐藤究『QJKJQ』。江戸川乱歩賞受賞作。 直木賞『テスカトリポカ』、『Ank』の佐藤究。 市野亜李亜、女子高生でありながら、殺人鬼。しかも彼女だけでなく、父も母も兄も、家族全員が殺人鬼。 ある日、兄・浄武が殺害される、が、兄の死体は消えてしまう…そして、母・杞夕花も行方不明...
佐藤究『QJKJQ』。江戸川乱歩賞受賞作。 直木賞『テスカトリポカ』、『Ank』の佐藤究。 市野亜李亜、女子高生でありながら、殺人鬼。しかも彼女だけでなく、父も母も兄も、家族全員が殺人鬼。 ある日、兄・浄武が殺害される、が、兄の死体は消えてしまう…そして、母・杞夕花も行方不明に…父・桐清の関与を疑う亜李亜だったが… ただの殺人鬼一家の話かと思いきや…とんでもなく、奥が深かった… 段々と真実に近づいていくが… 現実と幻想。 甦る過去の記憶… そうだったのか… 結局、アカデミーって、何だったんだろうか… 鳩ポンがねー…鳩ポンはあのままがよかったかな⁇やっぱり。 何かすっきりしないものが残る…
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2016年の江戸川乱歩賞受賞作品。一気に読了。「テスカトリポカ」の文庫化をきっかけに佐藤究作品を集中して読んだ。今作も充分面白いが、最新作が常に最高傑作の状態がしばらく続いていきそうでワクワクしている。
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