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コンビニ人間 の商品レビュー

3.9

2724件のお客様レビュー

  1. 5つ

    645

  2. 4つ

    1119

  3. 3つ

    679

  4. 2つ

    111

  5. 1つ

    26

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2024/08/12

「こんな人いるわけない」と思いつつ、「自分や周りの人もこういうところあるな」と思えてしまって、少し怖さすらありました。 現代人をものすごくシンプルに描いたらこうなるのかなと思いました。 万人にオススメという感じではないですが、読んでおきたい1冊です。

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2024/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多様性、ダイバーシティ、という言葉をよく耳にする現代でも、やっぱり「普通」の範囲にないものは修復されていくのか、と考えさらされた。 最後はもう、コンビニ一筋ののプロすぎて逆に素敵だとさえ思った。

Posted byブクログ

2024/08/11

最近していなかった読書に目覚めるきっかけになった本のひとつ。 薄いし読めそうという理由で手に取って面白くてあっという間に読んでしまった。 主人公の目線からみる普通の人達がすごく気持ち悪く見える。普通から逸脱するのは思っているよりも簡単で些細。

Posted byブクログ

2024/08/11

私にとっては多様性とかよりももっとすごい何かを読んだ気がしてならない。 周りと違う部分に焦ったり、周囲に同調したりとかはみんな誰しも経験はあると思う。 しかし主人公のぶっ飛び具合も凄いので、少し薄ら寒くもみえて、一瞬ホラーなのかと思ったくらい。 そして白羽さんがただただ気持ち悪か...

私にとっては多様性とかよりももっとすごい何かを読んだ気がしてならない。 周りと違う部分に焦ったり、周囲に同調したりとかはみんな誰しも経験はあると思う。 しかし主人公のぶっ飛び具合も凄いので、少し薄ら寒くもみえて、一瞬ホラーなのかと思ったくらい。 そして白羽さんがただただ気持ち悪かった。 ハッピーエンドとは違う終わり方も不気味。

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2024/08/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

遅ればせながら読んだ芥川賞受賞作。 あっという間に読み終えました。 普通を強要されて辛いのは、実は現代だけじゃなく昔からというのは本当にその通りだなと。 この主人公の揺るぎない姿勢は、むしろ羨ましかった。 スコップで人を殴ってしまう危うい衝動性があるのに、家族を悲しませないように心がける優しさ、人の真似ができる柔軟さ、ルールを学んで実践する賢さがあるから、社会でちゃんと生きて行けている。 ただこれは主人公側の視点であり、自分を慕ってくれていたはずの妹が、実は普通ではない姉に気を使い落胆していたことがわかる。また、仲間であるコンビニ店員たちも、主人公とプライベートな会話が全く出来ないから仕事の話に終止するしかなかったんだ、という裏側が見えた。 別の著作も読みたくなりました。

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2024/08/09

「普通」の人が持ち合わせているような感情が欠落している、サイコパス主人公。 コンビニバイトを通じて「普通」に近づこうとするけど、きっと20代後半あたりから徐々にまた普通から離れていってしまう… 物語前半は価値観について考えさせる作品かと思いながら読んでいました。物語終盤(妹が部屋...

「普通」の人が持ち合わせているような感情が欠落している、サイコパス主人公。 コンビニバイトを通じて「普通」に近づこうとするけど、きっと20代後半あたりから徐々にまた普通から離れていってしまう… 物語前半は価値観について考えさせる作品かと思いながら読んでいました。物語終盤(妹が部屋を訪れるあたり)からは、なんだか現代のサイコホラーを読んでいる感覚でした(笑) この作品、タイトルも秀逸ですよね〜〜 コンビニという無機質な雰囲気のある単語が主人公にマッチしていると思います。 マニュアルがしっかりしていて(コンビニのマニュアルに地域差はあるのでしょうか?全国統一?)、工場で大量生産されたものが並ぶ棚…この作品の舞台にぴったり… 150ページ程度でしたがサクッと気軽に読めてしまうくらい軽いタッチの文章です。

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2024/08/08

芥川賞作品だが読みやすかった。 主張としては、普通の人も普通でない人も、自分の中に「人はこうあるべき」という「基準」を持っていて、それを他者に押し付けているという内容だと解釈した。 古倉さんはその基準を持っていない人として描かれていたが、中盤以降、コンビニ店員としてあるべき態度...

芥川賞作品だが読みやすかった。 主張としては、普通の人も普通でない人も、自分の中に「人はこうあるべき」という「基準」を持っていて、それを他者に押し付けているという内容だと解釈した。 古倉さんはその基準を持っていない人として描かれていたが、中盤以降、コンビニ店員としてあるべき態度を他者に求める描写があった。またその際、他にどんな失礼なことを言われても怒りを抱かなかった古倉さんが苛立ちを感じたことから、基準こそが人を人たらしめているものなのかもしれないと感じた。

Posted byブクログ

2024/08/08

私もこの物語の主人公のように、社会のマジョリティから離れた道を歩んでいます。時々思うその居心地の悪さが明確に言語化され、清々しささえ覚えた。白河くんの登場により、より一層自分の心がザワついたんだけど、ザワつく時ってどこか自分と似たところを持っているからだと私は勝手に思っている。彼...

私もこの物語の主人公のように、社会のマジョリティから離れた道を歩んでいます。時々思うその居心地の悪さが明確に言語化され、清々しささえ覚えた。白河くんの登場により、より一層自分の心がザワついたんだけど、ザワつく時ってどこか自分と似たところを持っているからだと私は勝手に思っている。彼のように社会の不満を他人への加害で振りかざす人にならないようにと反面教師にしつつ、でも縄文時代の話はよくのく聞いてみると確かになと思うところもあり、嫌悪感さえ抱いていた初登場から最後は何となく可哀想な人に思えたのは、作者マジックなのでしょうか? 個人的にマジョリティから離れた道から、マジョリティへと軌道修正しようと頑張っている最中だったので何だかグサグサきました。心がザワついて仕方ないです。ホントに。 この薄い文庫本で、こんなにパワーある一作を作れるの普通にすごい。

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2024/08/07

読後感、気持ちのいいものではなかった。 色んなことを考えて、胸がつっかえそうになった。 いわゆる普通として生きてきた身としては、 主人公の周りの人たちの気持ちがとてもわかる。 わかるからこそ苦しい。 私は普通と名乗ってみたが、 さて普通とはなんなんだろう。 どんな生き方をした...

読後感、気持ちのいいものではなかった。 色んなことを考えて、胸がつっかえそうになった。 いわゆる普通として生きてきた身としては、 主人公の周りの人たちの気持ちがとてもわかる。 わかるからこそ苦しい。 私は普通と名乗ってみたが、 さて普通とはなんなんだろう。 どんな生き方をしたとて、それは個人の自由ではないだろうか。 多様性といいながらも、 そんなすべての個人を受け入れられる世の中なんて、この先もないんだろうなと思ってしまった。 生きづらさはこの先も続くのかな。

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2024/08/07

現実社会だったら「普通そんなこと聞く?」ってこともずけずけ聞いてくる登場人物が多くて少しリアリティに欠けた。が、社会の言う「普通」にはなれないだけで何も迷惑をかけていない主人公が怪奇な目で見られることに悲しさを覚えた。目に見える障がいではないからこその生きづらさなのかなと思った。...

現実社会だったら「普通そんなこと聞く?」ってこともずけずけ聞いてくる登場人物が多くて少しリアリティに欠けた。が、社会の言う「普通」にはなれないだけで何も迷惑をかけていない主人公が怪奇な目で見られることに悲しさを覚えた。目に見える障がいではないからこその生きづらさなのかなと思った。主人公の持つシンプルさ、棘がある人間に対しても「なるほど」と言える純粋さに惹かれた。最後はバッドエンドとも捉えることもできるが、主人公に取っては本当の自分に生まれ変わることができたハッピーエンドだと思えた。社会が何と言おうと、自分の好きなことに直向きなこの主人公をどうかそっとしてあげて欲しいと願うばかりだ。

Posted byブクログ