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コンビニ人間 の商品レビュー

3.9

2735件のお客様レビュー

  1. 5つ

    650

  2. 4つ

    1122

  3. 3つ

    681

  4. 2つ

    111

  5. 1つ

    26

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2018/09/16

主人公、古倉さんに圧倒的な共感をおぼえた。 同調圧力を感じながら、しかし決して理解はできず、でも怪しまれないように「普通」の人を演じる古倉さん。たしかに生まれつき情緒が欠如しているかもしれないが、根本的なところでとてつもなく優しい人だと感じた。 身に覚えがありすぎて、ゾッとする場...

主人公、古倉さんに圧倒的な共感をおぼえた。 同調圧力を感じながら、しかし決して理解はできず、でも怪しまれないように「普通」の人を演じる古倉さん。たしかに生まれつき情緒が欠如しているかもしれないが、根本的なところでとてつもなく優しい人だと感じた。 身に覚えがありすぎて、ゾッとする場面も多々あったけれど、ユーモラスでおかしいところもあった。特に白羽のキャラ設定。もはや存在がギャグ。 とにかく、古倉さんの幸せを祈る。 白羽はとりあえず滅べ。

Posted byブクログ

2018/09/14

所々、笑えるシーンもあって良かったんですけれども、全体としてはあまり…心に残るようなお話ではなかった気がしますねぇ…。 話の内容に触れるようでアレですけれども、同棲?みたいな状態になった男が登場したことにより、主人公が何かしら変化するんじゃないかと思ったんですけれども、別に…と...

所々、笑えるシーンもあって良かったんですけれども、全体としてはあまり…心に残るようなお話ではなかった気がしますねぇ…。 話の内容に触れるようでアレですけれども、同棲?みたいな状態になった男が登場したことにより、主人公が何かしら変化するんじゃないかと思ったんですけれども、別に…という感じだし。自己完結のまま終わってしまった感じがしますねぇ…。 まあ、でも笑えた!というのはこの小説の長所なのではないでしょうか…。実際にこういう人、目の前に居たらさぞかし楽しい毎日が送れるというものでしょう…(!) さようなら…。 ヽ(・ω・)/ズコー

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2018/09/14

抜群に面白かった。 恵子の周りの「普通」の人々の「傲慢さ」が何とも言えず気持ち悪い。でもこういう人々のほうが多数派なのだろうし、立場が変われば自分だってそちらに回ることになるだろう。 白羽さんはほんとゲスい奴だけど、ルサンチマンを煮詰め切った人間ってあんな感じかもしれん。

Posted byブクログ

2018/09/13

雨トークの読書芸人で紹介されていたような。 タイトルも表紙も印象的な一冊。 ルールがある。 それに従う。 事実を人が解釈する。 「障害」と言うこともあるんだろうけど、そもそも何を基準に障害なのか。 読んでてちょっと気持ち悪くなるし、読み終わったあと、なんか、ざわざわする。 ...

雨トークの読書芸人で紹介されていたような。 タイトルも表紙も印象的な一冊。 ルールがある。 それに従う。 事実を人が解釈する。 「障害」と言うこともあるんだろうけど、そもそも何を基準に障害なのか。 読んでてちょっと気持ち悪くなるし、読み終わったあと、なんか、ざわざわする。 36歳、コンビニ店員は、終わってるのか。 ヱヴァンゲリヲンの映画を思い出しました。苦笑

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2018/09/13

これは素晴らしかったな。もちろん、芥川賞受賞作ってことで入手。タイトルからは、いまひとつ内容の想像が出来なかったんだけど、感情の無い、無機質な人間とつながっとったんですね。なるほど。徹底して常識が身につかない主人公の造形も圧巻で、それに振り回される周りのドタバタも見もの。こういう...

これは素晴らしかったな。もちろん、芥川賞受賞作ってことで入手。タイトルからは、いまひとつ内容の想像が出来なかったんだけど、感情の無い、無機質な人間とつながっとったんですね。なるほど。徹底して常識が身につかない主人公の造形も圧巻で、それに振り回される周りのドタバタも見もの。こういう系統の作風ならば、是非他の作品も読みたいと思います。

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2018/09/13

文庫化されたら必ず読もうと思っていた作品。コンビニに勤める30代の女性の物語くらいの知識しかなく、まさかこんなサイコというか、コメディのような作品だとは思わなかった。主人公の古倉惠子は18歳から36歳の今に至るまでコンビニの勤務経験しかない。「ふつう」の感覚を持ち合わせていなくて...

文庫化されたら必ず読もうと思っていた作品。コンビニに勤める30代の女性の物語くらいの知識しかなく、まさかこんなサイコというか、コメディのような作品だとは思わなかった。主人公の古倉惠子は18歳から36歳の今に至るまでコンビニの勤務経験しかない。「ふつう」の感覚を持ち合わせていなくて、子供の頃はよくトラブルを起こしていたが、コンビニのようなマニュアル化された世界がとてもマッチしていて、また家族も安心したためひたすら働いている。客として利用したことしかないが、コンビニの驚くほど細かい描写に感服する。コンビニ店員ほど過小評価される業種も珍しい。惠子はふつうを装うために、コンビニ店員仲間の女性のしゃべり方を学習し、30代女性にふさわしいファッションセンスも吸収していく。とにかくコンビニ店員としては完璧なのだが、人としては空洞のようなもので考え方もゾッとするほどサイコだ。ただ、作中で語られる「ムラ」の圧力はよくわかるし、誰しも少なからず世間体を保つためにやっていることはあるだろう。途中から出てくる白羽(シロアリの暗喩か)という男が気持ち悪く、彼がまた凄まじい思想の持ち主だ。狂ってるのは惠子か白羽か、あるいは世間か。文章がとても読みやすく、しかし惠子の内面が面白いやら恐ろしいやらであっという間に読み終わる。

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2018/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

芥川賞のわりに(?)読みやすくスラスラと面白く読めました。 TVや小説の中の人としては、「そんな人も居るよね」と感じますが、リアルに周りにいたらちょっと… 主人公は、幼少期に「〇〇しては何故ダメなのか」をもう少し教えてあげられればとも思います。 コンビニの本部の教育係とか出来そうですがね。 白羽さんは、生理的に無理だわ。

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2018/09/12

2時間で読了。絶対共感できない生き方なのになぜか共感できるところが多々あり、面白かった。 自分って何で形成されているんだろう。私もそのとき周りにいる人に影響されて、無意識に真似したり、真似までいかなくても似てしまったりしている。喋り方はもちろん、服装や髪型、性格まで一緒にいる人が...

2時間で読了。絶対共感できない生き方なのになぜか共感できるところが多々あり、面白かった。 自分って何で形成されているんだろう。私もそのとき周りにいる人に影響されて、無意識に真似したり、真似までいかなくても似てしまったりしている。喋り方はもちろん、服装や髪型、性格まで一緒にいる人が変われば変わっているかも。でも自分は持っているつもりで、主人公みたいな人を攻撃はしないまでも茶化す側だろうと思う。多様性を認める社会になってきていて、私もその意識を強く持っているのに、世の中のコンビニ化、また私の中のコンビニ感はまだ続きそうだ。 その感覚は果たして、世の中を良くしていくのか、生きづらい人を増やしてしまうのか。。。

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2018/09/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

芥川賞なんだ。それの割には固くないなと思った。 コンビニ人間。全部読んでみると、確かに主人公はコンビニのために生きてる人だった。特別何かを感じたり、すごく面白かった訳では無いけど、いつも近くにあるコンビニがそうやって稼働してるのかと思うと、ちゃんと考えらへて運営されてるんだなと思った。

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2019/01/19

この手の現代を風刺する小説は、どうも説教臭くて途中で読むのをやめてしまうことが多いのだけれど、ぐいぐい引き込まれて、一気に読み終えてしまった。 はっきり言って作中のキャラクターは揃いも揃って気持ち悪い。 主人公や白羽だけでなく、それこそ「普通」の人ですらも気味が悪く、グロテスク...

この手の現代を風刺する小説は、どうも説教臭くて途中で読むのをやめてしまうことが多いのだけれど、ぐいぐい引き込まれて、一気に読み終えてしまった。 はっきり言って作中のキャラクターは揃いも揃って気持ち悪い。 主人公や白羽だけでなく、それこそ「普通」の人ですらも気味が悪く、グロテスクに映る。 ただ、客観的に、何も知らない第三者の目から「自分」を見ると、やはり同じく気持ち悪いと思ってしまうんじゃないかな。 主人公や白羽ほど極端では無いけれど、自分にも色々重なる部分があってもやもやと考えながら読み進めた。 読み終わって満足して終わりとならず、何かを吐き出したくなった本は久しぶり。

Posted byブクログ