対岸の家事 の商品レビュー
一気読み。 優しい世界だった。Twitterとかで、WM対専業主婦みたいな構造になることがよくあるけど、みんなこんな風に分かり合えたらいいのに。 誰かの作るご飯、ほんとに美味しいよね。
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育児も含めた家事をテーマにした作品。7話とプロローグおよびエピローグからなる。 * * * * * 家事をテーマにした作品はとても多いけれど、そのほとんどは特定の人物や状況にスポットを当てた作品です。 でも本作は、専業主婦や共働きの女性、育休男性にシングル...
育児も含めた家事をテーマにした作品。7話とプロローグおよびエピローグからなる。 * * * * * 家事をテーマにした作品はとても多いけれど、そのほとんどは特定の人物や状況にスポットを当てた作品です。 でも本作は、専業主婦や共働きの女性、育休男性にシングルマザーと、家事に関わるいろいろな境遇の人々の実情を端的に描いています。 さらに、彼らの前に共通して横たわる問題の本質が「孤独」であることまで、きちんと描かれているのもよかったと思いました。 タイトルや文庫版の表紙絵から、軽い作品だと思って手に取ったのですが、読んでみると現代の社会や家庭が抱える問題を浮き彫りにしている秀作であることがわかって、いたく感じ入りました。 朱野さんの作品をもっと読んでみたいと思えるほどの作品でした。
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あの頃はそうだったなぁ…って懐かしいような泣きたいような気持ちでいっぱいになりながら読んだ。 またいつか読み返したい一冊。
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主ふ、共働き、こどもの有無、パートナーの有無、みんなが弱さを抱えていて、それを出せる世の中がいい。主人公の優しさとその中にある信念がよかった?
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「何気ない日常でさえ必死で生きる人を描くリアルファミリーストーリー」に惹かれて購入。 主人公は専業主婦で、2歳娘との生活に閉塞感を感じている。そこにワンオペキャリアの主婦や、育休主夫など、様々な立場の人が登場してきて、みんなそれぞれの悩みを抱えている、という展開。 よくある話だか...
「何気ない日常でさえ必死で生きる人を描くリアルファミリーストーリー」に惹かれて購入。 主人公は専業主婦で、2歳娘との生活に閉塞感を感じている。そこにワンオペキャリアの主婦や、育休主夫など、様々な立場の人が登場してきて、みんなそれぞれの悩みを抱えている、という展開。 よくある話だからこそ、具体的なエピソードやパターンに共感があり、スイスイ読める。 実際にはご近所さんでここまで実情を分かち合うことはないだろうから(笑)、読み終わって元気がでる!というほどではないけれど、自分の状態を客観的にみたいときには良いかも。
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「誰かの作ってくれたご飯って なんであんなに美味しいんだろう」 子供以外、誰とも離さない一日がはじまる 働くママも専業ママも自分の時間なんてない 「私の話を誰か聞いて」 働くママが専業ママの事を 「主婦」と表現しているのは 違和感がある
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主婦の仕事を日当換算してみたら…(結構高額だった。)というのを、以前に見たことがある。 専業主婦は生産性がないと言われたりもするけど、虎朗の「二人で給料稼いでると思ってる」のセリフに共感。 家事をしてくれる人へのリスペクトは必要だなと、読後に改めて思った。 とにかく専業主婦、ワー...
主婦の仕事を日当換算してみたら…(結構高額だった。)というのを、以前に見たことがある。 専業主婦は生産性がないと言われたりもするけど、虎朗の「二人で給料稼いでると思ってる」のセリフに共感。 家事をしてくれる人へのリスペクトは必要だなと、読後に改めて思った。 とにかく専業主婦、ワーキングマザーのどちらも大変!
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専業主婦も、パートで子どもを保育園に預けながら仕事をして熱や病気、怪我で呼び出されたことも、派遣も、フルタイムの仕事、などかなりたくさんの働く母親をしてきた、今も。 だからどの気持ちもわかる。 詩穂は、母親が亡くなった中学生の頃から、家事一切を引き受けてきた。そして人生を父親...
専業主婦も、パートで子どもを保育園に預けながら仕事をして熱や病気、怪我で呼び出されたことも、派遣も、フルタイムの仕事、などかなりたくさんの働く母親をしてきた、今も。 だからどの気持ちもわかる。 詩穂は、母親が亡くなった中学生の頃から、家事一切を引き受けてきた。そして人生を父親のために生きているような感じになり、高校卒業の日に家を出て、美容師になるため学校の寮に入る。 そして結婚して専業主婦になる。 父親と過ごしていた青春時代が、あまりに酷かったから、その後の人生、良い人に恵まれてよかったねと思う。 でも相変わらず、保育園には入れない、兄弟別の保育園なんて当たり前、その送り迎えも女性側、という現実はあまり変化がない。 そして主婦の「仕事」に終わりはなく、休みもなく、給料もない。なのに世間から蔑まされる。邪魔者扱い、社会のお荷物、のように。 読んで何か解決するわけではないけど、一瞬の共感はある。 ここには書かれてないけど、この悩みの次には、親の老化、自身の体力の衰え、病気など次々起こる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分じゃない人の立場に立つって本当に難しい。 以下本文より 「男の人なのに育児がうまいねとかって言われませんか」 「自分に娘が生まれてみてわかりましたが、育児スキルに男女差はない。やるかやらないか、能力が高いか低いか、それだけのことです。男性なのに、という言い方は偏見なのでよそでは言わないほうがいいですよ」 「その男のキャパシティが狭いだけの話です。家庭と仕事の両立にはマネジメント能力が必要ですからね。仕事が忙しいというのはそこから目をそらすための言い訳ですよ。ただまあ、すべての男に満足なレベルを求めるのは酷な話でしょうね。メディアは、これからはイクメンの時代だなんて煽ってますけど、能力には格差がありますから」 「主婦なんか、どんなに文句言っても傷つかないし、いなくなったりしないものだって、主人は思ってたんでしょうね」 「主婦ってそういうものよ。味方を増やしておくの。そうしたら、いつか自分がいなくなった時に、その人たちが苺ちゃんを助けてくれるから。大変だし、しんどいけど、これも立派な家事の一つよ」 でも、仕事に専念できる人しか出世できないなら、誰も子供なんか産まない。 「女性は自分が持っていないものを持っている女性が嫌いじゃないですか。つねに自分が上でないと気に食わないのが女性でしょう」 「主婦が子供に手をかけすぎたせいで、家事能力に乏しいくせに生活レベルだけは維持したいという大人が量産されてしまった。それも少子化の一因だとは思いませんか」 「私はずっと思ってました。誰かに助けてほしいって。一日でいいから誰かにご飯を作ってほしい。中学生の頃も、高校生の頃も。・・・苺が生まれたばかりの頃も。でも今は違うんです。あの頃の父を、今の大人の私が助けてあげたいって思います。たかが家事くらい適当でいいんだよって、教えてあげたい。完璧じゃなくていいんだよって」
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主人公の生き方は私には面倒な所もあり。 ただ自分とは違う価値観の生き方なので、それを丁寧に綴った内容は気持ちの悪さと良さが同居する面白い感覚を読み続ける中で感じ読破しました。
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