営繕かるかや怪異譚 の商品レビュー
ホラーテイストのエンタメ短編集、久々の小野不由美。 主人公たちが住む家に起こる様々な怪異現象を、営繕かるかやが原因から紐解いて「修繕」し、治める様子を描いています。 心理的なモノも含め、主人公に寄り添う感じに癒されます。 シリーズあるようなので、また読もうと思いました。
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これは完璧に自分の理解力、想像力の稚拙さによる感想なのですが、建物の間取りや描写が細かすぎてストーリーの中身についていけないところがありました。あと、登場人物たちと筆者の距離が遠すぎて、読んでいるとなんだか100mくらい離れて物語を見ているようでした。ストーリーの展開も、え?ここ...
これは完璧に自分の理解力、想像力の稚拙さによる感想なのですが、建物の間取りや描写が細かすぎてストーリーの中身についていけないところがありました。あと、登場人物たちと筆者の距離が遠すぎて、読んでいるとなんだか100mくらい離れて物語を見ているようでした。ストーリーの展開も、え?ここで終わりなの?と思ってしまう話がありました。業者の尾端の心理的な描写ももう少しあってもいいのではないかなとも思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Tさんのお勧め。 怖すぎる。 とある城下町の古い家で起こる怪異。 古い家に漂う得体のしれない怖さが具現化されたような、 原因のわからない何か。 何度閉めても開く襖や、屋根裏にいる誰か。 雨の日に現われる喪服の女。 そのいかにもありそうな怪異自体も、 それを「繕い」にくる正体のはっきりしない大工も、 なんとなく収まってしまうことも、 最後まで原因や経緯が不明なことも。 すべてがぼんやりとしていて、 それゆえ怖すぎる。 さすが、小野不由美。
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短編集でした。 ゴーストハントのホラー感が好きだったので拝読したのですが、ゴーストハントよりはもっとソフトな感じのホラー。 怖さ強めの夏目友人帳みたいな話。 通常のホラーとは違って各話の登場人物の背景がしっかりしていて読了感が良い
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ある城下町を舞台に人々が住まう家に現れる怪異をテーマにした短編集。 解決するのは営繕屋かるかやの若大工。 特別お祓いをするのでなく、家を直す営繕の仕事で 怪異を鎮める。 と、いいつつ営繕屋が動き出してから解決するまではごく数ページしかなく、大半は怪異が起きている家での出来事に...
ある城下町を舞台に人々が住まう家に現れる怪異をテーマにした短編集。 解決するのは営繕屋かるかやの若大工。 特別お祓いをするのでなく、家を直す営繕の仕事で 怪異を鎮める。 と、いいつつ営繕屋が動き出してから解決するまではごく数ページしかなく、大半は怪異が起きている家での出来事にフォーカスされている。 また、その怪異の描写が毎度とても怖い。 こんな家に住んでいたら発狂するだろうなと思うような物ばかり。 異界を感じたいときにはもってこいな本。
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古い家で起きる霊的現象を 祓うでもなく、遠ざけるでもなく 共存と言うか支障が出ないよう 少し手助けをしてくれる営繕屋。 営繕屋自身の事は余り語られる事はなく その由縁が気になるところ。 シリーズものなので、のちに分かってくるのかな。
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小野さんのゴーストハントが大好きなので気になって手に取った一冊です。短編集なのですが一個一個の心霊現象が普通に怖いです。怖いですが営繕屋が介入することで日常的な一部や無害なものに変換されるので不思議な読後感です。霊の祟りや除霊、和解、歴史由来がある定番ホラーでなく、サクッと読めて...
小野さんのゴーストハントが大好きなので気になって手に取った一冊です。短編集なのですが一個一個の心霊現象が普通に怖いです。怖いですが営繕屋が介入することで日常的な一部や無害なものに変換されるので不思議な読後感です。霊の祟りや除霊、和解、歴史由来がある定番ホラーでなく、サクッと読めて読んだ後になぜかほっこりする新しいタイプのホラー小説です。
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怪談話は苦手だし、それぞれの主人公に起こる様々な怪奇現象は、どれも怖くて私なら泣いてしまいそうだけど、「営繕かるかや」の尾端さんの手に掛かれば あら不思議!全ての歯車が急に噛み合って動き始める。 どうにもならないと思っていた日常でも、こういう事って案外沢山あるのかな、とそんな気...
怪談話は苦手だし、それぞれの主人公に起こる様々な怪奇現象は、どれも怖くて私なら泣いてしまいそうだけど、「営繕かるかや」の尾端さんの手に掛かれば あら不思議!全ての歯車が急に噛み合って動き始める。 どうにもならないと思っていた日常でも、こういう事って案外沢山あるのかな、とそんな気がした。 途中はあんなに寒気がするのに、読み終わってみれば、ほんわかと温かくなれる。不思議な物語だった。
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古い時代は人と怪異との境目があいまいだったと思う。色々な人が住み、受け継がれてきた家屋や町にはそんな過去の想いが怪異となって現れる。和ホラーには悪意のある怨霊だけでなく、悲しかったり優しかったり、ただそこにあるだけの霊が登場する。職業が家屋の修繕をする営繕屋で、怪異と戦うのではな...
古い時代は人と怪異との境目があいまいだったと思う。色々な人が住み、受け継がれてきた家屋や町にはそんな過去の想いが怪異となって現れる。和ホラーには悪意のある怨霊だけでなく、悲しかったり優しかったり、ただそこにあるだけの霊が登場する。職業が家屋の修繕をする営繕屋で、怪異と戦うのではなく折り合いをつけていくのがいかにも和ホラーと相性がいい。根本的な解決でなく共存することで意識しなくてすむように。本当は身近に怪異は存在しているのかもしれない。想像の余地や余韻があって、怖さと優しさを感じるのが怪異譚の醍醐味だと思う
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自分では絶対に選ばない本。だって、怖がりだもの。 でも、借りたから読んでみた。 怖いから、昼間、一人じゃない時に(笑) 6つの短編、いずれも主人公はこの世のものではないものが見えてしまう。どの話にも共通しているのが、見えてしまう主人公はみな、「古い家」に引っ越してきたというこ...
自分では絶対に選ばない本。だって、怖がりだもの。 でも、借りたから読んでみた。 怖いから、昼間、一人じゃない時に(笑) 6つの短編、いずれも主人公はこの世のものではないものが見えてしまう。どの話にも共通しているのが、見えてしまう主人公はみな、「古い家」に引っ越してきたということ。それぞれ、親戚が所有していた家を引き継いだり、借りたり。 そこでゾクっとすることが起こり始め、なんやかんやつてがあって、営繕かるかやの尾端が登場する。お坊さんでも霊能力者でもない尾端は、それでも怪異現象の核の部分がわかるらしく、この世のものを完全に排除するではなく、依頼人が古い家に住み続けられるよううまく取り計らってくれる。家を営繕することで。 そんなん早よ、引っ越しなはれ。取り壊しなはれ。と言ってしまってはお話になるわけもないのはわかっているけれど、私だったらいくら営繕されてももう住めない~なんて思ってしまう。ま、これは本当にしょうもない感想。 一番怖かったのは「雨の鈴」。だって、自分の命が、雨の日に現れるその人にかかってるんだもん。怖かった。想像力のない私でもその絵が目に浮かぶようで、いつかまたふとした時に思い出しそう。 「異形のひと」と「檻の外」は本当のところがわかると、胸が痛かった。この世のものでないものを無下に怖がってはいけないと、変な正義感を持ってしまった。 自分では絶対選ばない本というのも面白いものだな~。
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