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営繕かるかや怪異譚 の商品レビュー

3.9

192件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    90

  3. 3つ

    46

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2022/04/03

仄暗い場所で静かに起こる怪現象に、ひんやりさせられます。舞台は古い城下町、そこの古家に越してから、家で、何か気味の悪さを感じるというのも、実際にありそうに思えて(実際に体験したくはないけれど)面白い。 ライトに読めますが、読後満足感を得られる作品だと思います。

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2022/03/26

城下町の古い日本家屋に纏わる怪異を 営繕屋が祓わず修繕し解決する。 怪奇現象は恐ろしいが、解決方法は、 現実的で時短。霊に優しい。

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2022/02/01

 「営繕」という言葉を初めて知ったのがこの作品だった。 そもそもこの作品を知ったのも漫画雑誌に特別連載として掲載されたからだ。  小説に関わらず、ホラー物が苦手なため、怖々ページをめくりながら読んだ。 漫画を読んで気付いたことは怖いだけの作品ではないという事。  漫画も小説も怪異...

 「営繕」という言葉を初めて知ったのがこの作品だった。 そもそもこの作品を知ったのも漫画雑誌に特別連載として掲載されたからだ。  小説に関わらず、ホラー物が苦手なため、怖々ページをめくりながら読んだ。 漫画を読んで気付いたことは怖いだけの作品ではないという事。  漫画も小説も怪異が登場する場面はゾッとするものの、ストーリーは概ね穏やかでバッドエンドになることはない。 要所要所でゾッしている分、営繕屋を営む青年尾端が登場し、あっさりと怪異と人間の間を営繕するスピード感に安心してしまう。

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2022/01/09

登場人物達の日々の鬱屈の隙に、ふとした転機に、時にはこちらにとっては全く理不尽に、日本家屋の仄暗い湿り気に潜む怪異が、忍び込む。 それを営繕屋がちょっとした家屋の修理でさりげなく解決するのがすごく日本的で、まさに小野不由美さんのお家芸という感じ。 流石の恐怖、そして面白さだった(...

登場人物達の日々の鬱屈の隙に、ふとした転機に、時にはこちらにとっては全く理不尽に、日本家屋の仄暗い湿り気に潜む怪異が、忍び込む。 それを営繕屋がちょっとした家屋の修理でさりげなく解決するのがすごく日本的で、まさに小野不由美さんのお家芸という感じ。 流石の恐怖、そして面白さだった(怪異が解決されるタイプの小説の中で、1番怖いのでは!?)。 特に「雨の鈴」の喪服の女と、「異形の人」の老人、不気味すぎる。

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2022/01/09

病院の長い長い待ち時間にするすると読めて、小野先生ならではの仄暗さもあって。 怪異だからと無闇に退治しようとしないのが良い。 この共存のしかた、やり過ごし方は、リアル。

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2021/12/24

著者特有のじわりと迫る恐怖は健在ながら、怪異譚としては意外と軽い読み口でさらりと読めました。 営繕屋の尾端さんの主観で探偵みたいにじっくりと怪異を退ける解決法を思案していく物語だと思っていたけど、怪異に触れる話が軸であるので、結局のところ普通に怖い話を読んだような感覚ではあります...

著者特有のじわりと迫る恐怖は健在ながら、怪異譚としては意外と軽い読み口でさらりと読めました。 営繕屋の尾端さんの主観で探偵みたいにじっくりと怪異を退ける解決法を思案していく物語だと思っていたけど、怪異に触れる話が軸であるので、結局のところ普通に怖い話を読んだような感覚ではあります。 もちろんとても面白かったのですが、是非尾端さんを主人公とした長編も読んでみたいです。

Posted byブクログ

2021/12/04

平成も終わりに差し掛かった頃の作品だけど、内容は昭和ホラー。平成の人はともかく令和の人にはわからないんじゃないかと要らぬ気を使ってしまう。ホラーだけど営繕しちゃって後ひかないのが独特。

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2021/12/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怖い話は読みたい、でも読み終わった後にふと思い出して怖い思いをしたくない。 そんなわがままを叶えてくれた静かな短編たち。 昔に旅行で行った城下町の人通りの無さ、静かさを脳内で思い浮かべながら読む。 そこに住む人たちと忍び寄る得体の知れない怪異の雰囲気が合っていて読んでいてソワソワする。絶対ここに出てくる古民家に住めない。 でもかるかやさんが出てくれば大丈夫!という安心感もあるので、怖い話を読みたい欲がいい感じで満たされます。 かるかやさんは、得体が知れないものをフワッと「当たり前にあるもの」として捉えて良い風に分解してくれる。作中の女性たちも恐怖で視野が狭くなっていたのが、ああ、それならいいかな、と少し前向きになる。私の読後感もそうなる。 好きなのは「雨の鈴」怪異を観察し、ロジカルに整理する主人公が強い。じゃあ玄関の前を壁にしちゃいましょうという解決策も裏技感があっていい。 怖かったのは「異形のひと」でもこれだけ怖さの質が少し違って、若い女の子が家の中にお爺さん立ってるの見たらそりゃあ怖い…ゾッとするよ…という怖さだった笑 怪異(幽霊)って、男性よりも女性や子供が多い印象でしたし非実在感が出て現象として怖いんだけど、お爺ちゃんはお爺ちゃんで人間だったとしても怖いし田舎に染まった親が「声かけてくれればいいのにね〜」と言うのも怖い。

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2021/10/10

コミック化するので今更だけれど購入して読んでみた。 最初に漫画読んじゃったけど。 コミックの印象と違ってじんわり怖い。 ばっちり解決ではなくて、かわすタイプですね。 小野不由美っぽいというか。 こういう手もあるか、と。

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2021/10/04

古い家に纏わる怪異、オカルト的な霊障を、「祓う」のではなく、雨漏りを直すように家を「修繕」することによって住む人との折り合いつける、新しい着想の短編集 営繕 かるかや さんの誠実で行き届いた手際と配慮にホッとする良作品です 結構怖かったです

Posted byブクログ