Red の商品レビュー
直木賞作家・島本理生さんが大人の男女の愛の形を描いた秀作官能恋愛小説ですね。帯に映画化!2020年2月全国ロードショーと書かれているのを見てきっと多くの人々が官能シーンに期待して観に行くのだろうなと思いますが、何か私にはそれが少し悲しく思えますね。でもそれは自然な人間の営みには違...
直木賞作家・島本理生さんが大人の男女の愛の形を描いた秀作官能恋愛小説ですね。帯に映画化!2020年2月全国ロードショーと書かれているのを見てきっと多くの人々が官能シーンに期待して観に行くのだろうなと思いますが、何か私にはそれが少し悲しく思えますね。でもそれは自然な人間の営みには違いないのですが。題名「Red」は著者の感性による表現なのでしょうし読者も文句を言わずに受け入れるでしょうね。娘・翠の将来を考えた上でのヒロイン塔子の決断はベストだったと思いますし、翠ちゃんママの気持ちが解る時が何時かきっと来るよ。
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与えられた環境。 周りから見れば幸せかもしれない。 でも、 こんな旦那 いらない。 結婚して、男の人はそんなに変わることがないけど、 女の人は、何もかもが ぐるっと変わる。 自分を無くして、ただ日々をこなして生きるのは 虚しさしかない。 一番好きな登場人物は、小鷹くんです。
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こういう本は独身、ないし結婚してからの月日が浅めな、男性と女性が読んでおいた方が良い。 主人公はアラサー女性、塔子。優秀で優しい旦那と可愛い愛娘に恵まれ、また友達のように気さくな義母との暮らし。 出産育児を機に自身は専業主婦となり、家事育児と、たまの友人との遊び。足りないものな...
こういう本は独身、ないし結婚してからの月日が浅めな、男性と女性が読んでおいた方が良い。 主人公はアラサー女性、塔子。優秀で優しい旦那と可愛い愛娘に恵まれ、また友達のように気さくな義母との暮らし。 出産育児を機に自身は専業主婦となり、家事育児と、たまの友人との遊び。足りないものなんてない。 ...不思議とこの設定の時点で、不安になる。 旦那は稼ぎこそいいが家事はそっちのけ、娘を愛していることには間違いないが、塔子への愛情はあまり感じられない。その要因として挙がるのは些細で重大な、セックスレス。 ある日、友人の結婚式に出席した塔子は、大学時代に付き合っていた一回り年上の経営者、鞍田を見かける。鞍田は当時既婚者であり、俗に言う愛人関係だった。 後日会うことになり、その際に身体を求められる。塔子は拒んだが、女性として見られたことの非日常感に、不快だけに留まらぬ戸惑いが生じる。 そんな鞍田からウチで働かないかという誘いが。塔子も出産までは良い会社に勤め、仕事をバリバリこなすタイプであり、落ち着いたらまた働きたいと思っていたところだった。 鞍田との再会により、「妻として、母親として」の存在だった塔子は、「社会の一人間として、女性として」扱われることに悦びを覚え、『自分にとっての幸せとは何なのか』を考える。 ここまでが序盤の話であり、『自分にとっての幸せとは何なのか』というテーマを抱えたまま、中終盤では塔子の不倫沼や旦那と縺れていく関係が描かれる。(内容は本編で、そしてエピローグは必読。) 読み終わってからのカタルシスはないが、読み進めること自体が"想像力の補完"となる良い小説だと思った。 このレビューの冒頭で、比較的若めの男女が読んだ方が良いって書いたけど、 ほら、自身の想像力の欠如って歳を経ることに疑わなくなるものだったりするじゃん。 2020年には映画も公開されるらしいけど、結構流行るんじゃないかな。
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一言で言うと、かつての男との再会をきっかけに自分の女の部分を取り戻す物語。禁忌的な意味合いでの「red(=赤)」なんだろうな。 今回は官能的なシーンが多くて、すこし自分の思い描いていた「島本理生の作品像」とずれていたので、星は2つで。官能度でいったら、金原ひとみに並ぶとも劣らず...
一言で言うと、かつての男との再会をきっかけに自分の女の部分を取り戻す物語。禁忌的な意味合いでの「red(=赤)」なんだろうな。 今回は官能的なシーンが多くて、すこし自分の思い描いていた「島本理生の作品像」とずれていたので、星は2つで。官能度でいったら、金原ひとみに並ぶとも劣らずの重量だった。結構心して読まなきゃいけない感じ。 しかし、島本さんの作品は、やはり描写が緻密で繊細。 同じ境遇にはいないのに、主人公の感情がこんなにも入り込んでくるのは流石だなぁと。
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子どもがいなかったら…… 結婚して2歳の子どもが居る塔子。10年前に体を重ねていた鞍田と友人の結婚式でばったり会う。久しぶりに会ってバーで飲みトイレに行った時後ろから鞍田に抱きしめられ無理やり挿入される。嫌ではなかった。無理やりで少し痛みが残ったがその痛みも塔子の胸の中にはじわ...
子どもがいなかったら…… 結婚して2歳の子どもが居る塔子。10年前に体を重ねていた鞍田と友人の結婚式でばったり会う。久しぶりに会ってバーで飲みトイレに行った時後ろから鞍田に抱きしめられ無理やり挿入される。嫌ではなかった。無理やりで少し痛みが残ったがその痛みも塔子の胸の中にはじわじわ染み込んでくる。 夫は優しい。同居している姑も優しい。しかし塔子は自分の存在意義に疑問を持ち次第に鞍田に心も惹かれていく。鞍田の会社に務める事になり忙しくなり子どもの面倒で夫とも意見が食い違っていく。もう夫とは一緒に暮らしてはいけない。家を出ようと決意し荷物を詰め子どもを残し家を出る。 鞍田は癌が再発し入院する事になる。鞍田と塔子、お互いが好きなのにどうやっても結ばれる事はない。 傍目には良さそうな姑との関係。夫の妻をいたわっているような一言一言の違和感が次第に大きくなり夫婦の関係は冷え切って別れに向かっていく。 不倫相手とは夫と知り合う前からの付き合いでお互い好き同士でも2人は一緒になる事はない。 簡単に離婚して不倫相手と一緒になればいい事とは思うがやはり「子ども」がいるといないとでは大違いですね。このような身を削るような恋愛をした方って少なからず居ると思うので共感できるんではないでしょうか。妻夫木聡さんと夏帆さんで映画化が決まっているので楽しみです。
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2020年2月 夏帆&妻夫木聡共演で映画化決定! かつての恋人との偶然の再会によって、目覚める快楽の世界……映画化決定です。
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ー それだけで私は十分に恵まれていて幸せなのだと思いながらも、感謝する相手を思い浮べようとしたら、一瞬だけ視界が霞んだ ー 官能描写が多く、目まぐるしい展開にドキドキとヒヤヒヤしながら、でも気になりすぎて直ぐ読み終わった。笑 母として、妻として、嫁として耐え続けた塔子。 塔子...
ー それだけで私は十分に恵まれていて幸せなのだと思いながらも、感謝する相手を思い浮べようとしたら、一瞬だけ視界が霞んだ ー 官能描写が多く、目まぐるしい展開にドキドキとヒヤヒヤしながら、でも気になりすぎて直ぐ読み終わった。笑 母として、妻として、嫁として耐え続けた塔子。 塔子にとって、鞍田からもたらされる肉体的な充足が、精神の安定の支えになっていたことも、不倫という許されない行為だとは分かっていても、ちょっぴり塔子に同情してしまったなぁ。。 いや〜読み応えがあって面白かった!
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塔子ほど 私がモテれば この 気持ちもわからんでもないか 仕事や育児 そして女としての 言い尽くせないもやもやとした気持ちは この年代を通ってきた人なら あるよなぁ と思えると思う 反対に男性には こんな危なっかしい奥さんだと恐ろしくって 見てられないんじゃないかしら
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塔子は夫、娘、義理の父母と同居している。夫は悪い人ではないのかも知らないけれど、子育てを手伝ってくれることはなく、女性を見下した発言が目につくようになってきた。友達の結婚式で再開したのは、学生の頃バイトしてた先の社長。不倫相手だった。昔とは違う会社にいて、そちらで働かないかと誘わ...
塔子は夫、娘、義理の父母と同居している。夫は悪い人ではないのかも知らないけれど、子育てを手伝ってくれることはなく、女性を見下した発言が目につくようになってきた。友達の結婚式で再開したのは、学生の頃バイトしてた先の社長。不倫相手だった。昔とは違う会社にいて、そちらで働かないかと誘われる・・・ 小さな子ども、仕事、理解のない夫、という三つを抱えた女性の物語。女性じゃないけど、共感できるし、ストーリーもかなり面白い。 性愛描写がかなり多いので、電車内で読む時に、隣の人から見えないように本を狭く広げていた。 夫の描写が絶妙で、暴力をふるうようなことはないけれど、結局自分本位で相手に気遣いが出来ない、こんな人あちこちにいるよな、思いながら読んだ。 「幸せっていうのは、君にとって、そんなに単純なものなんですか?そうやって君が、雑誌やテレビで見聞きしたような倫理観をつなぎ合わせたことばかり言うのは、ただの思考停止だよ」
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話の展開がわかりやすく、特に共感も感情もなく読了。 最近、ミステリーばかりだったので、頭を使わなくて読めた。
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