Red の商品レビュー
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娘を生み専業主婦となり、夫の親と同居する塔子。イケメンの夫がいて、姑との関係も良く幸せなはずだったー。 過去の恋人と再会したことから、毎日に違和感が芽生え始める。 この本をどう感じるかは年齢・性別・既婚未婚・子供の有無などで大きく変わる気がする。 不倫ものを通して女性の社会での生き方、夫の非協力で仕事を奪われ姑とずっと家にいる閉塞感…等書かれていて、わかる部分も多々ある。 自分に自信がないから、自分を認めてくれる人に靡いてしまうのもまぁわからんでもないが、小鷹にまで流され冷たくされるとすり寄っていくのは「ほんと何してんの」と呆れた。これイケメンじゃなくてブサイクでもなびいたのかなぁ 塔子と鞍田、2人がくっつくことはないだろうと思いつつも、終わりは何とも複雑なモヤモヤする感覚…
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塔子のように生きている人少なくないんじゃないかなと。 世間の目を知らず知らずのうちに気にするようになって、自分の思いや幸せから目を背けて、自分の気持ちに蓋をしてるいる人。 自己を解放するなんてなかなか勇気がいることだけど、息が詰まりそうになりながら日常を送るのもなかなか辛い。 ...
塔子のように生きている人少なくないんじゃないかなと。 世間の目を知らず知らずのうちに気にするようになって、自分の思いや幸せから目を背けて、自分の気持ちに蓋をしてるいる人。 自己を解放するなんてなかなか勇気がいることだけど、息が詰まりそうになりながら日常を送るのもなかなか辛い。
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フランス文学風にいえば 「他者との関わりの関係性を思索的に体験することの合理性」 となるのかな でも、紛れもなく日本社会の不合理性の中での自己確立の文学ですが 平凡だけどハンサムな夫、舅姑と同居するも仲良く 穏やかでしあわせな、いい条件の結婚 しかし、可愛い娘が生まれたけれど...
フランス文学風にいえば 「他者との関わりの関係性を思索的に体験することの合理性」 となるのかな でも、紛れもなく日本社会の不合理性の中での自己確立の文学ですが 平凡だけどハンサムな夫、舅姑と同居するも仲良く 穏やかでしあわせな、いい条件の結婚 しかし、可愛い娘が生まれたけれども、仕事復帰がうまくいかなかった それには夫の協力が少しもなかった、など 壊すまいと自分だけが我慢しているかの漠然とした不安と不満 そして、若いときの愛人に再会し、不倫に走ってしまう その彼は謎めいていて、再教育するような逢いかたに心も体も刺激される そのつきあいから次第に自己に目覚めるヒロイン なぜフランス文学を持ち出したかというと、 性愛や快楽の圧倒される描写からヒロインの自覚が始まるからです 恋愛大国のフランスならではの自己確立と自立に悩む姿 昔読んだボーボワールの小説を思い出しましたので 自分が何者か知らなければどのような関係もなりたない ヒロインは世間知らずというか、幼さから脱皮していなかったのです 夫も姑も自己を持った他人であることをわからなかった 島本理生さんの作品は初めてですが、見抜く力が鋭い作家さんですね 自己確立は年齢に関係性はありません いつわかるのか?一生知らないままなのか? 興味深いことです
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主人公の様々な心情と葛藤の描写が、多くの共感を得ているのだなと感じた。ただ、こんなに簡単に何度も…と少し思ってしまった。
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話題書であることと魅惑的な表紙に惹かれて購入 官能小説かと思うような描写もあれば、塔子の一人の人間としての生き方や、周りの人達の人間性がしっかり描かれているところもあって面白かった。 小鷹からのメールの内容や、鞍田さんとの関係のおわり、エピローグにぐっと引きつけられた作品 私も鞍...
話題書であることと魅惑的な表紙に惹かれて購入 官能小説かと思うような描写もあれば、塔子の一人の人間としての生き方や、周りの人達の人間性がしっかり描かれているところもあって面白かった。 小鷹からのメールの内容や、鞍田さんとの関係のおわり、エピローグにぐっと引きつけられた作品 私も鞍田さんのような愛が深く繊細な人に愛されてみたいし愛してみたいなと思った
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昔不倫していた人と再会したことで、その人に溺れていく話。 自分は主人公に共感はできなかった。でも、自分の意志がない状態で毎日を過ごすことに、いずれ限界がきて爆発するところは気持ちがわかる。 これを読んで、自分は結婚したいとか子供ほしいとか全く思わないなって思った。自分は自分の時間...
昔不倫していた人と再会したことで、その人に溺れていく話。 自分は主人公に共感はできなかった。でも、自分の意志がない状態で毎日を過ごすことに、いずれ限界がきて爆発するところは気持ちがわかる。 これを読んで、自分は結婚したいとか子供ほしいとか全く思わないなって思った。自分は自分の時間が1番大切だし、誰かのために生きていたいとは思わない。 きっと主人公みたいな人多いんだろうな。世間体気にして結婚して子供授かって、でもどこか満足できなくて。みんなもっと、自分に正直に、自分がしたいことすればいいのに。 話としては、主人公的にはハッピーエンドだったんじゃないかな、と感じた。
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真君が塔子よりも無意識的に麻子さん側についてしまう一つ屋根の下で遺伝子的には他人の塔子がひとりぼっちになってしまって全てを抱えているのに苦しくなった。 終盤の真君の手紙で涙が出た。それまでは私がため息をつく様な真君への印象も、塔子が2、3日出て行って以来やっと気づいてくれたのかと嬉しくなった。 面白かったが最後の「読み終えた…!!!」感、はあまりなくスッキリ!!!という感じはしない。
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いやー、よかったよ。拍手!!! エロくて、よかった。 全ての30代女子に読んでほしいくらいだ。 私にも娘が一人いて、現在離婚協議中。 主人公と違って仕事はずっと続けているし、夫の家族は遠方という多少の違いはありつつも、共感しまくりでした。 元カレと再会したのが、もし夫にまだ何の不満も感じていない頃だったらどうだったのかな・・・とか意味のないタラレバを想像してしまったりするけど、いずれにしても何にしても、想い合える相手がいたことはかけがえのない財産だと思うのです。 しかし、最後の夫からの手紙が私の胸に突き刺さっています。夫氏が憐れ。夫氏を助けてあげたいとかは全然思わないけど、こういうどうしようもない悲しみってあるよねという同情がすごい。 そして、やっぱり「恋をしようよ!」と大きな声で叫びたい気持ちになる。
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「いつだっていまいち自信が持てなくて、低くかまえるクセばかりがついている。謙虚を美徳だと言い訳にして遠慮してはっきり言えなくて。 だけど低くかまえれば、その分、低く扱われるのだ。たとえそれが心的な近しさからであったとしても、こいつには言ってもいいだろう、と心のどこかで思われている。」 その通りすぎて
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ヒロイン塔子さんの女性心理描写や周りの人物の設定などはお見事だと思う。 塔子の気持ちに共感できる部分もあった。ところどころイラッとする場面はあったけれども。 最後の選択は腑に落ちない。
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