この世の春(上) の商品レビュー
いわゆる多重人格を怨霊や呪いなどで表現してみた時代物というところか。それを「人格交代」と呼び、幼子になったり獰猛な人間になったり、妖しい女になったりする北見元藩主重興。救いの手を差し伸べる運命の娘、多紀や周囲の者たち。4人の行方不明になった男子の事件も絡め、闇のある怪しき物語が描...
いわゆる多重人格を怨霊や呪いなどで表現してみた時代物というところか。それを「人格交代」と呼び、幼子になったり獰猛な人間になったり、妖しい女になったりする北見元藩主重興。救いの手を差し伸べる運命の娘、多紀や周囲の者たち。4人の行方不明になった男子の事件も絡め、闇のある怪しき物語が描かれている。伏線が結構あり、ミステリー要素があるので勢いがあって続きが楽しみになる展開だった。
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帯を見てて第一印象がおどろおどろしい感じだったので、読み進める今ちょっとだけ物足りなさ。 宮部さんは大好きなんだけど江戸の時代背景がわからなくてめんどくさくて今まで時代物は読んでなかった。 今回は旗本とか家老とか(知らんかったんかぃ)ちょっと調べながら読んだ。忘れてるよね!そりゃ!参勤交代くらいは覚えてるけどさぁ。。 読んでるうち、これ何かに感覚が似てるぞと‥ 荒神だ。 鹿の王だ。 この時代ではもう決して若いとは言えない、齢を重ねた女性。どうも何か胸に秘めた過去があるっぽい。気立ても良いし器量も悪くないが嫁に行かず(戻ってきて)父の世話をしてる。 科学的医学で解決するか?それとも昔から皆が頼ってきた民間療法か? 外から見えた概要→当事者のそれぞれの言い分→その時にそれぞれ起こった事実→原因は何か? 外から見える、蚊帳の外から見えることと、当事者が感じること、見てた人の事情は全く異なるってこと どうなのかなぁ今回は‥ 陰謀渦巻く、というなら白田先生だってなんか怪しく見えてくるし‥ 人ならざるものが相手なのかなぁ。 いろんな境遇の人がいて、過去に何かあったかもしれないけど頑張って毎日生きている、そういう人がたくさんあつまってて、微笑ましいんだが、うーん意図的な温もりに感じられてしまう。 いつも見ている単語に古風なルビがふってあり、面白いなと思った。
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この時代設定だからこその暗くて重い展開に馴染めずなかなか読み進められなかった。死霊に取りつかれたお殿様の話で落ち着いたかと思いきや、それも疑わしくなり、謎がどんどん増えていく。眉間に皺を寄せながら読むような上巻だったので、下巻は一気読みできるような展開を期待。
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宮部みゆきさんの時代もの。 主人公の多紀は、気立てがいいけど、 少しばかり幸せになり切れず、 でも、愛する家族がいて、周りの人にも恵まれて、 最期には春の兆しが感じられるのかな? だけど、そこにやりきれない事件が挟まってくる、 そんなパターンでしょうか。 折り返しのところに相関図...
宮部みゆきさんの時代もの。 主人公の多紀は、気立てがいいけど、 少しばかり幸せになり切れず、 でも、愛する家族がいて、周りの人にも恵まれて、 最期には春の兆しが感じられるのかな? だけど、そこにやりきれない事件が挟まってくる、 そんなパターンでしょうか。 折り返しのところに相関図があるので分かりやすいです。表紙もステキです。
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時代小説に多重人格ネタを持ってくるとは! やっぱり宮部さんは上手い。宮部さんの描く子供達が可愛くてホントに好きなんですが、今回も金一が可愛かった♪
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読み始めからすでに面白い。やっぱ宮部みゆきさんの時代小説はいいなぁ!人物相関図も見やすくてありがたい。重興の多重人格は、何が原因なのか?操屋が皆殺しにされたのは何を知ってしまったからなのか?見つかった子どもの骨と、神隠しは関係あるのか?気になること盛りだくさんなので、下巻へと進み...
読み始めからすでに面白い。やっぱ宮部みゆきさんの時代小説はいいなぁ!人物相関図も見やすくてありがたい。重興の多重人格は、何が原因なのか?操屋が皆殺しにされたのは何を知ってしまったからなのか?見つかった子どもの骨と、神隠しは関係あるのか?気になること盛りだくさんなので、下巻へと進みます!
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ままならぬものよ。って感じ。 今作、少しくらめかも。お鈴ちゃん和む。。 主君を蟄居させる話は読んだ事なかったので、そんな方法あったんだって思った。
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江戸初期の譜代小藩、藩主の強制交代が行われる。座敷牢の囚人は乱心した先代藩主、介護人として秘密裏に要請をうけた作事方の出戻り娘。治療にあたる医師。十数年前の連続少年行方名事件、根絶された御魂繰り人の村、父による性的虐待、過去の呪い。 超常に逃げない適度な神秘、謎がつながり解ける...
江戸初期の譜代小藩、藩主の強制交代が行われる。座敷牢の囚人は乱心した先代藩主、介護人として秘密裏に要請をうけた作事方の出戻り娘。治療にあたる医師。十数年前の連続少年行方名事件、根絶された御魂繰り人の村、父による性的虐待、過去の呪い。 超常に逃げない適度な神秘、謎がつながり解けるミステリーの醍醐味、細やかな人情。
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引き込まれますがぁ。 なんだか、どこかで読んだかも⁉︎ が、ぬぐいきれなくって。 でも、続きが気になる‼︎ 下巻で、この先どーなる⁉︎ スッキリさせてくれますかぁ⁉︎ 織部が51歳設定に驚きつつ(アタシの下…) こんな、大人でありたい、と。 お鈴にかけた言葉の温かさ。 〜「だからおまえも、儂からは逃げたり隠れたりせずともよろしい」〜
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(※注意 謎解き予想あり)面白い!やっぱり宮部さんは時代物が一番面白いと思います。ホラーじみた展開ながら、脇キャラたちの明るさが物語のバランスを絶妙にしています。特に田島半十郎が良い。堅苦しい武士かと思っていたら、喜怒哀楽が激しく惚けていて可愛らしいまだ19歳、うまうま。物語も読...
(※注意 謎解き予想あり)面白い!やっぱり宮部さんは時代物が一番面白いと思います。ホラーじみた展開ながら、脇キャラたちの明るさが物語のバランスを絶妙にしています。特に田島半十郎が良い。堅苦しい武士かと思っていたら、喜怒哀楽が激しく惚けていて可愛らしいまだ19歳、うまうま。物語も読ませるし主人公も善良で嫌味がなく、とても気持ちの良い作品です。お館様に絡む謎がどう展開していくのか、今後が楽しみです。たぶんあれだ、きっとお父さんが変態(ショタ)だったんだな。
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