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謎の独立国家ソマリランド の商品レビュー

4.4

77件のお客様レビュー

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2020/06/14

旅感覚で読み始めるも、おいおいどこまで行ってしまうの?と不安になるほどの行動力や突破力に圧倒された。 人から人をたどってルートを見つけ、言葉を覚えて、現地の人と覚醒植物を食べて話を聞き出す。 著者の好奇心に引きずり回されながら楽しむ、旅モノであり歴史モノであり政治モノでもある作品...

旅感覚で読み始めるも、おいおいどこまで行ってしまうの?と不安になるほどの行動力や突破力に圧倒された。 人から人をたどってルートを見つけ、言葉を覚えて、現地の人と覚醒植物を食べて話を聞き出す。 著者の好奇心に引きずり回されながら楽しむ、旅モノであり歴史モノであり政治モノでもある作品。 無事で何より。

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2020/05/07

日本一ハードボイルドなアナザースカイの見つけ方。いきなり説明するのではなく、「日本人」の著者自身が本の中で考えをアップデートしていくのでわかりやすい 本当の民主主義とは何かを考えさせられる。 ソマリの氏族主義文化の中で、西洋方式の押し付けや介入がいかに無力か。しかし、それを上手...

日本一ハードボイルドなアナザースカイの見つけ方。いきなり説明するのではなく、「日本人」の著者自身が本の中で考えをアップデートしていくのでわかりやすい 本当の民主主義とは何かを考えさせられる。 ソマリの氏族主義文化の中で、西洋方式の押し付けや介入がいかに無力か。しかし、それを上手く利用してソマリ方式に落とし込んだソマリランドの奇跡。 結局のところ馴染むものしか根付かない。 とは言いつつも、平和な世界は目指すべきである。 後、ソマリ人の忙しなさが面白すぎる。

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2020/02/15

あとがきでも書かれていたが、ノンフィクションでこのテーマで、中だるみがない!ひきこまれ、一気に読んでしまった。高野さんて凄い人だ。読み手がわかりやすく、親しみやすく知れるようなもの凄い文章力。高野秀行さんの本は今まで読んだことのない本です。次々読破していこう!!

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2020/01/31

渾身の一作!という感じで、時間(とお金ですか)をかけて、どっぷり現地化した著者しか書けない真実たち。 途中、慣れない氏族や、個人名で混乱したりしていたが… 尻上がりに私もソマリ人化してきたのか、 何が起こってるのか理解し、ソマリランドの奇跡的な平和の仕組みを理解できた。 高野...

渾身の一作!という感じで、時間(とお金ですか)をかけて、どっぷり現地化した著者しか書けない真実たち。 途中、慣れない氏族や、個人名で混乱したりしていたが… 尻上がりに私もソマリ人化してきたのか、 何が起こってるのか理解し、ソマリランドの奇跡的な平和の仕組みを理解できた。 高野さんを新クルーとしてホーン・ケーブルTVに迎え入れたシーンはかなりじ〜んときた。

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2019/12/24

著者は毎回現地の麻薬的なやつにどハマりしてしまうので微笑ましい。 政治的な背景の解説本としてとても優秀。ドキュメンタリーという枠組みの中で政治的変遷の大枠を抑えるというスタイルなので骨子が頭に入りやすい。 治安がよいソマリランドだけでなくプントランドにも旅しているのは本当にすごい...

著者は毎回現地の麻薬的なやつにどハマりしてしまうので微笑ましい。 政治的な背景の解説本としてとても優秀。ドキュメンタリーという枠組みの中で政治的変遷の大枠を抑えるというスタイルなので骨子が頭に入りやすい。 治安がよいソマリランドだけでなくプントランドにも旅しているのは本当にすごい。

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2019/12/04

冒頭に、THE BLUE HEARTSの歌の歌詞 見てきた物や聞いた事 今まで覚えた全部 でたらめだったら面白い そんな気持ちわかるでしょう が記されていて、まさにそんな気持ちになった。ソマリランドの人たちは、今まで覚えた全部=学校で学ぶ民主主義や国連の役割などとは全く違う次...

冒頭に、THE BLUE HEARTSの歌の歌詞 見てきた物や聞いた事 今まで覚えた全部 でたらめだったら面白い そんな気持ちわかるでしょう が記されていて、まさにそんな気持ちになった。ソマリランドの人たちは、今まで覚えた全部=学校で学ぶ民主主義や国連の役割などとは全く違う次元で政治体制を作りあげたからだ。氏族社会をベースとしたその体制が、治安の安定をもたらしているという。 争いを源平の対立などに例えていて、理解を助けてくれた。 筆者がソマリ人化する様子が心地よかった。

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2019/11/14

ノンフィクション、ルポルタージュで、こんな感覚は初めてだなぁ。 ソマリアなんてとこでこれが書ける、著者の入り込み方、ソマリ愛がえげつない!

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2019/11/09

何でソマリアは常に戦争しているのか?海賊ってどうやって生計を立てているのか?気になっていたことが楽しくわかった。

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2019/08/20

紛争地帯ソマリアの中にあって平和を維持する独立国家ソマリランドへの体当たりルポ。知らない場所を旅しているようで紀行文としても面白いですが、国としての体をなしていないソマリランド、プントランド、そしてソマリアの内情はさながら社会実験のようで政府や行政の機能への理解も深まります。

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2019/07/21

ウィリアム・バーンスタインの『「豊かさ」の誕生』を読んだ時、今までなんとなく信じていた民主主義が経済成長をうむのである、という思い込みが壊され、その後、中国の一党独裁資本主義がデータ経済に大きなパワーを持ち得ている現状を見るにつけ、あるいは民主主義がBREIXTや極右の台頭を生ん...

ウィリアム・バーンスタインの『「豊かさ」の誕生』を読んだ時、今までなんとなく信じていた民主主義が経済成長をうむのである、という思い込みが壊され、その後、中国の一党独裁資本主義がデータ経済に大きなパワーを持ち得ている現状を見るにつけ、あるいは民主主義がBREIXTや極右の台頭を生んでいる様に不安を感じている中で、本書は、民主主義そのものの価値があることを教えてくれる本になりました。超面白い本ですが、超考えさせられる本です。現状でも危うく、またこの先に何が待っているかわからない平和ですが、武力と制裁で作る経済だけが世界を計るスケールになっている世界で、氏族による平和というおとぎ話のような民主主義がリアルに成立して機能している不思議さ。まるでSFを読んだような気分になりました。あまりに面白いので「世界の辺境とハードボイルド室町時代」も読んでみます。ところで日本の民主主義はどうだろう?と思う参議院選挙の日に感想、やっと書きました。

Posted byブクログ