星の子 の商品レビュー
読む前は暗くて全く救いの無い話かと思いきや。 独特の雰囲気のあるお話でした。 私は恐怖感すら感じました。 でも主人公も含めてユーモアのあるキャラクターばかりで、会話では思わず吹き出してしまう場面もたくさんありました。 こんなに色々なタイプの人達を書き分けられるのは、今村さんの人間...
読む前は暗くて全く救いの無い話かと思いきや。 独特の雰囲気のあるお話でした。 私は恐怖感すら感じました。 でも主人公も含めてユーモアのあるキャラクターばかりで、会話では思わず吹き出してしまう場面もたくさんありました。 こんなに色々なタイプの人達を書き分けられるのは、今村さんの人間観察能力の高さなのでしょうか。
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病弱な子、宗教に傾倒する両親、出奔した姉。 病弱な子は、やがて成長し色々思い悩む。 〝子供の感覚〟がみずみずしい。 歪んだ部分もあるけれど、それでも時々心通わす。 色々ばらけている様で、時々同じ方向をまっすぐ見つめる。 家族ってそんなものかも知れない。
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シンプルでありながらちょっとコミカルでほのぼのした文体な上に会話が多いため非常にテンポが良い。内容の重さと主人公の純朴さのアンバランスさが作品全体のいい雰囲気を作ってると思う。読んだ後に色々と考えさせられる含みのある作品、他の作品も読んでみたい!
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「あひる」を読んで、他の作品も読んでみたいと思って呼んだ本。 体が弱かった幼い主人公のために、新興宗教にはまっていった両親。中学生になる娘は周りと自分の家庭が違うことに徐々に気付くが、自分の家のことを嫌だとも思っていない。 姉は家を出て行ったり、常識的な親戚がいたりするのだけど...
「あひる」を読んで、他の作品も読んでみたいと思って呼んだ本。 体が弱かった幼い主人公のために、新興宗教にはまっていった両親。中学生になる娘は周りと自分の家庭が違うことに徐々に気付くが、自分の家のことを嫌だとも思っていない。 姉は家を出て行ったり、常識的な親戚がいたりするのだけど、両親は聞く耳を持たない。 愛情のある両親と信仰の中で育った娘。何かが違うけれどどこまでが許容範囲なのかどうかは、人それぞれなのか…。 印象に残る1冊でした。 ラストは、はっきりしたエンディングではなかったですが、両親が娘を手放す決心をした場面に思えました。
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今村作品のやっぱり不穏なこの空気。でもとっても読みやすい。周りと当人たちとの微妙な違和感にむずむず。ラストの流れ星が見える、見えないはぞわぞわ。悪人は1人もいないのに何でみんなちょっと不幸なんだろう…
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相変わらずの「今村ぞわぞわ文学」に引き付けられました。シアワセって何だろう。常識的な幸せこそが正しいのか、よくわからなくなる。これはあみ子を読んだ時の感覚によく似ていることに気づいた。知り合いの引きこもり息子や家を出て行った姉さんや恋人同士の信者さん、お水入れ替えのおじさんなど、...
相変わらずの「今村ぞわぞわ文学」に引き付けられました。シアワセって何だろう。常識的な幸せこそが正しいのか、よくわからなくなる。これはあみ子を読んだ時の感覚によく似ていることに気づいた。知り合いの引きこもり息子や家を出て行った姉さんや恋人同士の信者さん、お水入れ替えのおじさんなど、脇役たちがなんとなく主人公の行く末を暗示するようで、ぞわぞわ感が加速。親子で流れ星を眺めるところは誰にも侵しがたい美しい場面。この後少女はどんなふうに過ごすのか気になる。
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自分のせいで新興宗教にはまってしまった両親。そして家出した姉。最後、親子3人で星を見るシーンは泣けてくる。救いようのない感じで後味はよくない。この著者の作品は、全部こんな感じで、終始切なさが漂っていて、救いようのない感じがする。文書自体は読みやすくてサラッと読めちゃうんだけど、読...
自分のせいで新興宗教にはまってしまった両親。そして家出した姉。最後、親子3人で星を見るシーンは泣けてくる。救いようのない感じで後味はよくない。この著者の作品は、全部こんな感じで、終始切なさが漂っていて、救いようのない感じがする。文書自体は読みやすくてサラッと読めちゃうんだけど、読者がそこから何を感じて読み取れるか、難しい作品だと思う。私は今村さんの本は、正直わけがわからないんだけれども、読み終わったあとに何かズーンと心に残るものがあって、好きではないんだけど気になって読んでしまう感じ。
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今村さん3冊目。 世間の評価は高いですよね。 でも、私にはぜんぜん面白くない。 たぶん、もう読まないと思います。
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アメトーク読書芸人の光浦さんの読んだ本で 紹介されていたので手に取りました。 新興宗教を信じる両親の元に育っているちひろ。 宗教を信じてみたことが無いので 信じるということがどうゆうことなのかよく分からないですが、 子供の頃だとこんな風にぼんやりとした存在なのかなと思ってし...
アメトーク読書芸人の光浦さんの読んだ本で 紹介されていたので手に取りました。 新興宗教を信じる両親の元に育っているちひろ。 宗教を信じてみたことが無いので 信じるということがどうゆうことなのかよく分からないですが、 子供の頃だとこんな風にぼんやりとした存在なのかなと思ってしまいました。 幼い頃には分からなかった他の家庭との違いが 成長するにつれて子供もある程度理解をしつつも、 宗教というものを信じていないことがあったりして、 それが思春期の時期を重なると複雑な心境になるのだなと思いました。 ちひろの唯一の楽しみだった絵を描くことも、 初恋があったことも両親が宗教に入っていたことが 少し関係していたのでこれが 一瞬にして儚くも消えてしまったことが少し可哀想で 切ない思いがしました。 ラストには親子一緒に肩を並べて夜空を見て 一見ほのぼのとした温かい光景のような気もしましたが、 この後の親子関係はどうなってしまうのだろうかという 不穏な余韻を残しています。 このような環境で育っていた子供はいずれは 両親と同じように宗教を信じることになるのか、 それともちひろの場合は違う人生を歩むのかが知りたくなります。 2017年の芥川賞候補作ですが特に難しくて読みにくい訳でもなく、 変に凝った作風ではなくてサクサクと読めました。 といっても感想を書くには難しい作品でした。 今村さんの作品は初めてですが、 これをきっかけに他の作品も読んでみたいと思える作品でもありました。
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カルト宗教にはまっていく親と、何の疑いもなく信じている娘の家族の物語。 娘のちひろの視点で、さらさらと何か楽しいクラブかのように語られていく。 でも、話が進むにつれ、無意識の中にある不安や疑いが除き始めたような気がして、後半以降、読み終えたあと、胸がざわざわしました。 大きな展開...
カルト宗教にはまっていく親と、何の疑いもなく信じている娘の家族の物語。 娘のちひろの視点で、さらさらと何か楽しいクラブかのように語られていく。 でも、話が進むにつれ、無意識の中にある不安や疑いが除き始めたような気がして、後半以降、読み終えたあと、胸がざわざわしました。 大きな展開があるわけではないけれど、この先、ちひろに試練があるのかもしれません。
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