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星の子 の商品レビュー

3.4

302件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

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  3. 3つ

    131

  4. 2つ

    23

  5. 1つ

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2017/09/15

病弱なちひろの湿疹を治した「金星のめぐみ」。ちひろが授業中に描くのは、南先生ではなく、ターミネーター2に出てくるエドワード・ファーロング。両親が変な宗教に入っていても、近所の人たちに噂されていても、ちひろにとってはそれが日常で、そこには親子の愛がしっかりある。最後の星空のシーンが...

病弱なちひろの湿疹を治した「金星のめぐみ」。ちひろが授業中に描くのは、南先生ではなく、ターミネーター2に出てくるエドワード・ファーロング。両親が変な宗教に入っていても、近所の人たちに噂されていても、ちひろにとってはそれが日常で、そこには親子の愛がしっかりある。最後の星空のシーンがすごくいい。

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2017/09/16

終わり方が特徴的なんですよね、今村さん。 読者に最後のところまでになると想像させる、、、あの感じ、、、 芥川賞候補作品

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2017/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 私はこの物語のラストは、親と主人公が一緒に過ごす最後の夜だったのだなと思いました。  最終的に親は、主人公を兄弟の元に送る決意をして、こどもの親離れを、流れ星の見えた見えないで改めて認識する、切ないラストシーンだったと思います。  こどもの為を思って生きてきたけど、いつのまにか親から独立していく普遍的な悲しさがテーマだと思いました。  それにしてもこの作者は、1冊に1回は笑っていいのかあかんのかわからないけど、たまらなくおかしいシーンを入れてくれるから面白いです。今回は『匹』と『かっぱの皿』にニヤニヤしました。 

Posted byブクログ

2019/09/08

おもしろかったー。 両親の変な真っ直ぐさといい。 楽しそうに見えるんだけど なんだか不気味。 この人の小説全部おもしろいけど なーんか不気味

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2017/09/08

新興宗教にはまり込んだ家庭の子供って、こんな感じなんだ。 この終わり方は、その後が気になってしまう終わり方だね。

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2017/09/07

興味深く読めた。 宗教にハマりきった両親。それを否定するでもなく普通に受け入れて過ごす15歳くらいまでを描く。 宗教での行事、家庭での出来事など、どこか楽しみを見つけて素直に喜ぶ主人公。 周囲の出来事を否定せずに、ありのままに描かれている。

Posted byブクログ

2017/09/07

きっかけは,自分の病気を治すための水だった.怪しい宗教にどんどん囚われていく両親,世間からはずれていくが,宗教の中に入ってみると,そこには案外居心地の良い世界がある.姉のまーちゃんは家族に見切りをつけて出ていくが,ちひろは両親に対しても宗教に対しても案外寛容だ.むしろ親和している...

きっかけは,自分の病気を治すための水だった.怪しい宗教にどんどん囚われていく両親,世間からはずれていくが,宗教の中に入ってみると,そこには案外居心地の良い世界がある.姉のまーちゃんは家族に見切りをつけて出ていくが,ちひろは両親に対しても宗教に対しても案外寛容だ.むしろ親和しているといっていい.だがこの宗教にも何やら黒い影が差してきて,こういう幸福の形があってもいいかもしれないと思わせながら,暗い予兆を感じさせて終わる. そしていかにもいじめられそうなちひろが,マイペースな中学生活を送っていて,そこが良かった.

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2017/09/06

第157回芥川賞候補作 今村さんの本は2冊目。前回も思ったけど、この人の本はちゃんと終わらない。登場人物たちの人生はこれからも続いていって、それは物語にしなくてもわかるというか、その後の人生を重要視しているわけではない。方向性が仄めかされているだけ。だと、なんとなく不完全燃焼で、...

第157回芥川賞候補作 今村さんの本は2冊目。前回も思ったけど、この人の本はちゃんと終わらない。登場人物たちの人生はこれからも続いていって、それは物語にしなくてもわかるというか、その後の人生を重要視しているわけではない。方向性が仄めかされているだけ。だと、なんとなく不完全燃焼で、ちゃんと終わりを作って欲しい。一つの終着点を。 病弱なちーちゃん。心配した親は知り合いの落合さんの紹介で特別な水を使うようになり、そのおかげで病気が少しずつ良くなる。小さい頃からのくせで、日々のうんちの状態やそれ以外のことも逐一報告する林家。こんな気軽に話ができるおうちっていいな。でも、まーちゃんにはそれが合わなかった。最後のほうの両親。少しずつ我に返ったのだろうか。でもそのきっかけは?少し言葉が足りないようにも思う。 ”変な”宗教に属しているわりに、ちーちゃんの周りの子供たち優しいな。とそこが羨ましかった。

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2017/08/30

新興宗教にのめり込む両親に育てられた娘の日々を描いた、芥川賞候補作。 熱心な信者である家庭で育った子どもの問題は、じつに難しい。 物心ついたときから親の盲信する宗教が身近にあった主人公も、成長とともに周囲とは違う環境に身を置いていることに気づく。が、多少の混乱はあるものの、深く...

新興宗教にのめり込む両親に育てられた娘の日々を描いた、芥川賞候補作。 熱心な信者である家庭で育った子どもの問題は、じつに難しい。 物心ついたときから親の盲信する宗教が身近にあった主人公も、成長とともに周囲とは違う環境に身を置いていることに気づく。が、多少の混乱はあるものの、深く悩んだり拒絶したりすることもなく、現状を受け入れ続ける。救いは、まともな親戚と友人の存在だ。 判断力のない子どもには、選択する余地がない。まして、そこに親の愛情が注がれているならなおさらだ。本人は両親の愛にくるまれていることが心地よく、外の世界には踏み出せないのだから。 たとえ居心地のよい場所であっても、インチキ商法や強引な勧誘、リンチ事件などから、宗教団体の正体はうかがえる。ラストシーンも表面上は美しいけれど、そこには親が盲目的に信じるものに娘の一生を封じ込めようとする恐ろしさがある。 でも、その異常性は終始温かみのある優しい文章のオブラートに包まれて、見えにくい。作者はマインドコントロールするかのように、読者をも煙に巻こうとしている。じつに巧妙だ。 初めての作家だったが、他の作品も読んでみたくなった。

Posted byブクログ

2017/08/30

エドワードファーロングいいねエドワードファーロング。 南先生は自意識過剰だ。だってエドワードファーロングなのだから。

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