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という、はなし の商品レビュー

4.2

54件のお客様レビュー

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2018/02/22

いや、俺は断じて眠くない。 眠くなんかないのだ。 ー『眠くない』 とても面白かった!! どれも読みやすく挿し絵も素敵。 あとがきで文章→挿し絵ではなく、挿し絵→文章で作られたことを知って、また読み返したくなった!

Posted byブクログ

2017/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 今月号(2017 7月号)の「OZ magazine」、”本の町さんぽ”の中で紹介されていて読んでみた。  吉田篤弘が書いた、読書する動物にまつわる大人の絵本。吉田篤弘の本は『空ばかり見てた』以来。旅をする床屋さん北斗が主人公の『空ばかり・・・』だが、けっしてその北斗がメインの話ばかりでなく、その章の登場人物が読んでいる本の中に彼が出てきたり、北斗という名前しか出てこなかったり、時代設定が中世に飛んだり神話のような話になったりと、実にユニークな短編集だった。  この本も24の短編だというので、ちょっと愉しみに手に取ってみたが、さすがの発想力と思わされる話が多く、なかなか満足の読後感。  最初はエッセイなのか、ショートショートなのかよく分からないなと読み進む。どういう意図の短編なんだろうと、そこではじめてあとがきを読んで膝を打った。なるほど、本書はイラストレーターのフジモトマサル(最近だと「村上さんのところ」のイラストを描いてた人だ)の絵に、”あとから”吉田篤弘が文章を加えた、挿絵ならぬ挿文という手法で連載されたものをまとめた一冊のようだ。  村上さんの話題が出たついでに言えば『Portrait in Jazz』も、和田誠のイラストがあり、あとから村上春樹が文章を寄せたが、それはそのイラストにまつわる話というよりモデルとなったジャズマンたちについて語ったもので、絵が先でも文章が先でも、その前後は大して影響ない話が多い(ときおりイラストについての言及もあるので、まったく関係ないわけではないけど)。  ともかく、この本はイラストの世界観をヒントに物語を紡ぎ出している感が濃厚で、その情報は先に知っておいてから読んだほうが味わい深い。  慌てて、改めて読んでしまった数編を読み返した。  いい。実にいい。 「待ち時間」、「話の行先」、「背中合わせ」、「時間を買う」あたりがお気に入り。  これ、実は、自分で撮った写真でやりたいなと思っていた構想だったりもする。ストリート写真で捉えた人物たちから想像できるお話を膨らませて短編が作れたら面白いなと夢想していた。国内で撮ったものより、海外の写真がいい。おなじ日本人だとディテールがリアルすぎて発想が飛躍しない気がするから。  以前から、サ店でボーっとしながらや、電車の中で向い合せに座った相手の職業やら経歴を想像し、何をしてこうなって、このあとどうなるかなんかを、ふと想像していることがある。いつの頃からか、多分、SIMON & GARFUNKELの「AMERICA」を聞いた頃からだろう。歌詞の中、恋人同士は長距離バスの中で、他の乗客を見ながら会話を交わす。  She said the man in the gabardine suit was a spy. I said, "Be carefeful, His bow tie is really a camera."  この手の遊び心は、誰しも持っているものだが、そんな気持ちを思い出させたりもしてくれた。  吉田篤弘は、フジモトマサルから毎月提示されるイラストを「なぞなぞ」に喩え、その謎解きの解を文章にしたためたという。確かにいろんな想像を描き立てられるイラストではあるが「この絵からこの話かぁ」「なるほど、そっちの視点から書いたのか!」と短いながらも、楽しめる話が多く、また内容も示唆に富んでいて、なかなか奥深いのだった。

Posted byブクログ

2017/05/11

あとがきを読んで、 制作秘話が凄すぎるのと 二人の関係が素敵で 鳥肌立ちそうだった。 ゆったりした本編とは対照的で、 あとがきまで心に残る本だった。

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2017/02/17

思う存分好きなだけ本が読みたくてウズウズしている自分の代わりに、列車の中で、屋根の上で、お風呂で…動物たちが思い思いの場所でひっそりのんびり読書してくれている。場所を選ばず好きな世界に入っていけるのが読書のいいところ。不思議な掌編集まるこの本は外へ外へと開いていく感じ。慌ただしく...

思う存分好きなだけ本が読みたくてウズウズしている自分の代わりに、列車の中で、屋根の上で、お風呂で…動物たちが思い思いの場所でひっそりのんびり読書してくれている。場所を選ばず好きな世界に入っていけるのが読書のいいところ。不思議な掌編集まるこの本は外へ外へと開いていく感じ。慌ただしく流れ去る日常から少しだけ自由になれた気がする。 「眠くない」の章は読書好きな人ならあるあるw

Posted byブクログ

2017/02/12

絵も文章も、言葉でうまく言いあらわせないほど 素敵で、すとーんと心に入って染み込んで落ち着く。 間違いなく、私の宝箱に入れる一冊になりました。

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2017/01/29

すぐに読めるけど、一気に読むのがもったいなくて、寝る前に少しずつ読みました。 「影の休日」が一番好き。

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2017/01/27

読み終わるのが惜しくて本を閉じたのは久しく。どこまでも優しくて愛らしい挿文集。この空想力に憧れます。当意即妙。

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2017/01/15

読書をめぐるショートショート。一話4ページ。そのうち1ページは挿絵です。 というか、先に絵(フジモトマサル)があって、それに文章をつけたもの。つまり挿し文。 ホワッと暖かく、ちょっと笑える。ある意味吉田さんらしさが良く出た作品。 一気読みにはもったいなく。普通の読書(通勤電車内)...

読書をめぐるショートショート。一話4ページ。そのうち1ページは挿絵です。 というか、先に絵(フジモトマサル)があって、それに文章をつけたもの。つまり挿し文。 ホワッと暖かく、ちょっと笑える。ある意味吉田さんらしさが良く出た作品。 一気読みにはもったいなく。普通の読書(通勤電車内)とは別に、ベッドサイドに置いて寝る前に数編ずつ読みました。

Posted byブクログ

2017/01/05

2017.1.5読了。 積読解消1冊目。 何を読んでも気持ちがざわついてしまい、読書が進まない時に読みはじめた本。 どこかクスッと笑える物語集で、読み終えた頃には、ざわついていた気持ちも落ち着いた。 手元に置いておき、読書が進まなくなった時に読みたい薬的な本。

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2017/01/03

ふつう挿絵というのは、文章に即して描かれるものですが、この本ではその手順が逆になっているようです。つまり、フジモトマサル氏の描いたイラストが先にあって、そこから連想される事柄を、吉田篤弘氏が文章にして添えたという形式になっています。これはある雑誌に月1回×2年間、〝読書の情景〟と...

ふつう挿絵というのは、文章に即して描かれるものですが、この本ではその手順が逆になっているようです。つまり、フジモトマサル氏の描いたイラストが先にあって、そこから連想される事柄を、吉田篤弘氏が文章にして添えたという形式になっています。これはある雑誌に月1回×2年間、〝読書の情景〟というテーマで連載されたものなのだそうです。したがってここには、読書をめぐる24のイラストとお話が詰め込まれています。 本好きにはたまらない一冊です。本に囲まれて暮らす喜びって、確かにありますものねぇ。 イラストをひとつひとつ眺めながら、独自の物語を創作してみるという楽しみ方もありますよッ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

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