いまさら翼といわれても の商品レビュー
古典部シリーズ既刊最新の六冊目。 登場人物みんなそれぞれ好きなのだが、強いて言えばホータロー推し、どちらかというとホータロー&千反田えるカップルの方の展開を楽しみにしているかな、という立場である。でも今回思いがけず刺さったのは摩耶花が中心の「わたしたちの伝説の一冊」だった。 ...
古典部シリーズ既刊最新の六冊目。 登場人物みんなそれぞれ好きなのだが、強いて言えばホータロー推し、どちらかというとホータロー&千反田えるカップルの方の展開を楽しみにしているかな、という立場である。でも今回思いがけず刺さったのは摩耶花が中心の「わたしたちの伝説の一冊」だった。 高校二年生。人生が動き出す気配。濃厚な一冊でした。続き待ってます……! ■箱の中の欠落 男子かわいー。仕事人生まれるか。 ■鏡には映らない ヒーローなふたり。シリーズのはじめの頃、摩耶花がホータローを「毛虫の方がまし」くらいの蔑み方をしており、何もそこまでと驚いたが、そこにつながる中学時代の出来事が明かされた。 ■連峰は晴れているか 「折木さん、それって、とっても…」ともごもごする千反田える。 ■わたしたちの伝説の一冊 古典部があまりに平和なので忘れていたが、組織には派閥争いがつきもので、それは高校の部活であっても、あるところにはあるのだった。離れたほうがいい場所もある。足を引っ張る存在になってしまうこともある。そしてふくちゃんかっこいい。「でも、できれば僕は、巻き込んでほしいんだ」 ■長い休日 お姉さーん! ■いまさら翼といわれても ホータロー完全に“休日”明けてますよね。
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伊原が漫画研究会を辞めた経緯のお話が良かった。前作で辞めた事実は語られていたけど、まさかこんな紆余曲折があったなんて。『才能に仕える』という表現が印象的だった。
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米澤は日常の謎の人、という印象が付きまとうが本作やそれ以外の本を読んでいてもミステリ、つまるところ謎解き、そしてそれを行った人間の心境を描くのが巧みである。 ミステリというと大掛かりなトリックが必要だと思われがちだが、実質読者を驚かせるのは「少しズレた」動機だったり、心境だったり...
米澤は日常の謎の人、という印象が付きまとうが本作やそれ以外の本を読んでいてもミステリ、つまるところ謎解き、そしてそれを行った人間の心境を描くのが巧みである。 ミステリというと大掛かりなトリックが必要だと思われがちだが、実質読者を驚かせるのは「少しズレた」動機だったり、心境だったりする。 本書はその米澤の魅力が爆発している。青春の切なさと気づき、成長と進路、実に切なく、ミステリとして青春小説として完璧である。面白い。
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現時点で?最終作にして、最も楽しめた作品。続きが気になって仕方ない。 ポリシーの種明かしをする展開は予想外。人間関係を変化させるに十分過ぎる仕込みが完了した。と解釈している。必ずや、この作品に戻ってきて、続きを書きたいと思う時期がくると思う。
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古典部シリーズ第6弾、というか最新作。といっても2016年なので、次はあるのかどうか。 6つの短編からなっているけど、今までの謎を解き明かす話だったり、これからの方向性を示唆するものだったり、高校生活の中での成長を感じさせるものが多くて、とてもよかった。 特に「長い休日」での...
古典部シリーズ第6弾、というか最新作。といっても2016年なので、次はあるのかどうか。 6つの短編からなっているけど、今までの謎を解き明かす話だったり、これからの方向性を示唆するものだったり、高校生活の中での成長を感じさせるものが多くて、とてもよかった。 特に「長い休日」でのストーリーは自分の時代にも感じた、都合よく人に任せる人と、任せられてしまう人のことが書かれていて自分の中での思い出も蘇ってきた。 これからの4人の未来を想像しながら、ある種の完結に至って満足でした。
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「いまさら翼といわれても」(米澤穂信)を読んだ。 短編集。 表題作の「いまさら翼といわれても」が好きだな。 ホータローとちーちゃんの心の交流を思うとやっぱり妬けてくる。 高校二年生か。 『まったくあの頃の俺は何やってたんだよ!』 って怒りたくなるくらいに古典部の面々の日常が...
「いまさら翼といわれても」(米澤穂信)を読んだ。 短編集。 表題作の「いまさら翼といわれても」が好きだな。 ホータローとちーちゃんの心の交流を思うとやっぱり妬けてくる。 高校二年生か。 『まったくあの頃の俺は何やってたんだよ!』 って怒りたくなるくらいに古典部の面々の日常が眩しいぞ。
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『いまさら翼といわれても』のタイトルが素敵すぎてこれだけで詩のよう。読めば最後に意味もわかって2重で感動。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『......折木さんはどうして、それを言うようになったんですか』 この言葉、いいなぁと思った。 人をその場だけで見つめるのではなくて、見えないところを見つめようとする姿勢、というか。 言われた側も、ハッとしてしまいそう。
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古典部シリーズ。読んだ覚えがあるのは、読み返したからなのか、雑誌に載ったとき読んだのか。 いまさら翼といわれても、こんな引きされたら、もう何年でも続編まってしまう。 古典部の面々というかホータローとエルのふたりの物語の結末がみたい。
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いきなり6作目から読んでしまったが普通に面白かった。登場人物たちの悩みはそれぞれ辛いものだけれど、古典部のメンバーみんなが信頼しあってるのが伝わってきて、きっと何とかなるという気分で読めたのが良かった。
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