慈雨 の商品レビュー
刑事賛美小説にゲンナリ。クライマックスに向かってどんどんしらけてしまい、いったいどこが泣けるのかさっぱり。
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退職した刑事である主人公が、妻と巡るお遍路の道中での話。 過去と現在を行き来しながら、次第に主人公の家族の過去や、新たに起こった事件と過去の事件の進展を織り交ぜて話は進む。 過去に冤罪事件に加担してしまった(かもしれない)という罪の意識を持ちながら、贖罪意識でお遍路巡りをし...
退職した刑事である主人公が、妻と巡るお遍路の道中での話。 過去と現在を行き来しながら、次第に主人公の家族の過去や、新たに起こった事件と過去の事件の進展を織り交ぜて話は進む。 過去に冤罪事件に加担してしまった(かもしれない)という罪の意識を持ちながら、贖罪意識でお遍路巡りをしているのかな、と。
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人間は弱い。 それは分かっている。 でも、主人公は独善的に感じる。 なにか気持ち悪い。 娘の結婚の承諾を絡めた、緒方の使い方も気持ち悪い。 なぜ緒方を巻き込むかなぁ? 巻き込んでおいて、緒方が清濁併せのむ覚悟で刑事を続けると言って喜んでるのも気持ち悪い。 鷲尾の存在が、この小説...
人間は弱い。 それは分かっている。 でも、主人公は独善的に感じる。 なにか気持ち悪い。 娘の結婚の承諾を絡めた、緒方の使い方も気持ち悪い。 なぜ緒方を巻き込むかなぁ? 巻き込んでおいて、緒方が清濁併せのむ覚悟で刑事を続けると言って喜んでるのも気持ち悪い。 鷲尾の存在が、この小説を読むのに費やしてしまった時間がもったいなかったという気持ちをおさめてくれる。
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すごい良かった。警察を定年退職をした神場が妻と御遍路周りをしながら、現在と過去の幼女殺害事件を通して自分と向き合い葛藤する。 場面が過去と現在と何度も切り替わるが、いつもは訳がわからなくなる私でも、不思議と振り回されず、自然な流れとして受け入れられている。 また、視点も御遍路廻り...
すごい良かった。警察を定年退職をした神場が妻と御遍路周りをしながら、現在と過去の幼女殺害事件を通して自分と向き合い葛藤する。 場面が過去と現在と何度も切り替わるが、いつもは訳がわからなくなる私でも、不思議と振り回されず、自然な流れとして受け入れられている。 また、視点も御遍路廻りをしている神場と現在の殺害事件を追っている緒方とが切り替わるが、迷子にならずにこの物語に効果的に作用していると感じる。 何度も涙が浮かんできた。 「悪人と、行き連れなんも、弥谷寺 ただかりそめも 良き友ぞよき」 心に響いた。
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定年退職で警察官を退官し、奥さんと一緒に四国のお遍路の旅に出る主人公。 その元に主人公が関係した事件と似た事件が起こる。 読んでいるうちに謎がたくさん出てきて、どうなるんだろう?と、先を気にしつつ読み進めることが出来ました。(また、謎がひとつ解決すると、他のひとつも気に...
定年退職で警察官を退官し、奥さんと一緒に四国のお遍路の旅に出る主人公。 その元に主人公が関係した事件と似た事件が起こる。 読んでいるうちに謎がたくさん出てきて、どうなるんだろう?と、先を気にしつつ読み進めることが出来ました。(また、謎がひとつ解決すると、他のひとつも気になるという) 主人公の人の良さも伝わってきました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ハードボイルド味は感じられるけど、どうも冗長でくどい感じだった。 それは多分、娘とその恋人の関係を懸念する… というより杞憂ですらある(と私は感じる)主人公の考えに自分が共感できないのに、 直接事件とは関係ないそこを作者によって本編通して勿体ぶられて引っ張られて引っ張られて、 興味湧かないことに付き合わなければいけない拘束時間みたいなものを感じてしまったからだと思う。 お遍路の視覚的イメージがいまいち湧かないのも没頭しきれなかった原因かなあ。 あと、前科者なのに何でDNA取ってなかったんや? 精度が悪いにしても捜査線上には浮上できたのでは?
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四国のお遍路を退職した刑事とその妻が回りながら過去の事件と現在起こってる事件に向き合う物語。 最後までドキドキしたし、この無骨な主人公の真っ直ぐさに感動。
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娘を持つ親としては、辛い場面がたくさん。 でも、あり得なくない事。人物の気持ちと葛藤する気持ちの描き方がよかった。
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刑事を定年退職した主人公がかねてから行こうと思っていた四国巡礼の旅に出かけたところから物語は始まります。 その旅に出るきっかけは十六年前の幼女殺害事件。その事件の結末を気にしているうちに退職となりましたが、その矢先に酷似した事件が勃発。嫌でも十六年前を思い起こさせます。 部下でも...
刑事を定年退職した主人公がかねてから行こうと思っていた四国巡礼の旅に出かけたところから物語は始まります。 その旅に出るきっかけは十六年前の幼女殺害事件。その事件の結末を気にしているうちに退職となりましたが、その矢先に酷似した事件が勃発。嫌でも十六年前を思い起こさせます。 部下でもある若手の刑事を娘の恋人とはどうしても認められない複雑な親心を胸に、かつての同僚と十六年前のわだかまりを晴らすべく動き始めます。とは言うものの、主人公は巡礼の最中。調べるのはもっぱらかつての同僚と苦肉の策で打ち明けた部下の役目。 かつて捕まえて受刑している犯人は冤罪なのか。 新たな犠牲者が出る前にと犯人を追い求める刑事たちの焦りと警察検察両方の名誉と矜持の問題をどうするか。 それにぶち当たる若手の刑事は、今後も刑事を続けていけるのか。 フィクションとわかっていても、警察検察の中にこんなふうに矜持を持って仕事をしている人が大半でありますようにと願わずにはいられません。
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刑事を定年退職した神場は妻と遍路巡礼の旅に出る。その根底にあるのは冤罪の疑念が付き纏う幼女殺害事件への懺悔と後悔。 そんな中、16年前の事件と手口が酷似した事件が再び起きる。 物語後半、一気に犯人に迫っていく様子はミステリーの面白さがあり、全編通して元刑事の悔恨、刑事としての信...
刑事を定年退職した神場は妻と遍路巡礼の旅に出る。その根底にあるのは冤罪の疑念が付き纏う幼女殺害事件への懺悔と後悔。 そんな中、16年前の事件と手口が酷似した事件が再び起きる。 物語後半、一気に犯人に迫っていく様子はミステリーの面白さがあり、全編通して元刑事の悔恨、刑事としての信念が描かれる部分は人間ドラマの面白さがある。 柚月さんの作品は佐方といい、警察や検察にこういう人が居て欲しいと願ってやまない人物像が多い。
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