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慈雨 の商品レビュー

3.9

160件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    64

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2023/02/04

定年退職した警察官の神場は、妻の香代子と四国巡礼の旅に出る。そこで、神場の心に深い傷と悔恨を残した過去の事件と類似した事件が起こったことを知る。過去に巨大権力に屈した事を後悔し、鷲尾、緒方と共に真実を明かすため、立ち向かう。柚月さんの作品は、構成に無理がなく、すーっと入って来る。...

定年退職した警察官の神場は、妻の香代子と四国巡礼の旅に出る。そこで、神場の心に深い傷と悔恨を残した過去の事件と類似した事件が起こったことを知る。過去に巨大権力に屈した事を後悔し、鷲尾、緒方と共に真実を明かすため、立ち向かう。柚月さんの作品は、構成に無理がなく、すーっと入って来る。三人のその後は大変な苦労があるだろうけど、自分の心に偽りなく生きる方が、絶対良いに違いない。

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2023/01/14

退職した刑事が妻と二人で四国巡礼の旅にでた。 テレビで幼の児殺害事件から、16年前の同じような事件が回顧される。犯人は逮捕され、刑は確定したが、冤罪の可能性が考えられた事件だった。この事件が、頭を離れる子はなく、巡礼の旅に出たのであった。 県警の捜査一課長であるかつての同僚と娘の...

退職した刑事が妻と二人で四国巡礼の旅にでた。 テレビで幼の児殺害事件から、16年前の同じような事件が回顧される。犯人は逮捕され、刑は確定したが、冤罪の可能性が考えられた事件だった。この事件が、頭を離れる子はなく、巡礼の旅に出たのであった。 県警の捜査一課長であるかつての同僚と娘の恋人でかつての自分の部下との間で、止まっていた歯車が回り出す。 読み応えある一冊。

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2022/11/10

名前はよく見てたけれど、読むのは初めての作家さんでした。 かなり重厚かつ丁寧な作りで、ストーリーを堪能しました。

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2022/10/10

警察を引退した神場さんと今も最前線で働く鷲尾さんと緒方さんがいかに犯人に追い詰めていくのかおもしろかったです(^^) 幼い命が奪われる事件は悲しい… てか神場さん1人だけの問題ではないよ!!!!上が悪いでしょこれは!!!! 

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2022/10/01

じんわり心にしみる物語。 慈しみの雨 というタイトルどおり。 60歳で警察を定年退職した神馬(じんば)。 妻と二人、四国八十八か所お遍路の旅に出る。 歩いて、およそ二か月。 妻は知らないが、神馬には明確な目的があった。 自分が関わった事件の被害者供養のため。 とりわけ、16年...

じんわり心にしみる物語。 慈しみの雨 というタイトルどおり。 60歳で警察を定年退職した神馬(じんば)。 妻と二人、四国八十八か所お遍路の旅に出る。 歩いて、およそ二か月。 妻は知らないが、神馬には明確な目的があった。 自分が関わった事件の被害者供養のため。 とりわけ、16年前に起こった少女殺害事件。 逮捕された犯人は服役しているが、神馬は納得していない。 そんな中、その事件に類似する少女殺害事件が起こり 神馬は旅先から、この事件に深くかかわることになる。 話の中心は事件の解決ではなく、ほかのところ。 (ある意味、事件は未解決のまま終わる) 神馬と家族、元同僚など。 お互いに通わせる心の繋がりが、深く温かい。 何より “人として一番大切なことは何か” が常に問われる。 久しぶりに読む柚月さんの小説。 期待しながら読み始めたけれど、最初は「あれ?」という感じ。 「なんか、退屈?」 ところが、三分の二を過ぎたあたりから、一気に前のめりに。 逆回りをしている巡礼者から、神馬がヒントを得ると もう、ドキドキ が止まらなくなる。 そして最後は心の中に、タイトルどおりの雨を感じ…。 さすがです。

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2022/09/23

主人公の葛藤がよく伝わってきました。何より主人公を支える妻が素晴らしい!自分もいつかお遍路に行きたいと思いました。

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2022/05/29

前夜から朝にかけて睡眠をはさんで一気読み。 しみじみとしてしまった。神さんの、鷲尾さんの、緒方さんの、それぞれの人物の心の動きにぎゅっっっとなります。

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2022/01/26

絶妙の加減のところで物語が終わる、素晴らしい!結末を語りすぎず、余韻を残し。終始、刑事を引退した主人公の迷い、後悔、悩みが積み重なり、折り重なり、糸が縺れ、繋がり、最終頁で満を持してタイトルの一語が登場、そのインパクトの強さ。まるで、オチのために延々と序盤から話が積み上がっていく...

絶妙の加減のところで物語が終わる、素晴らしい!結末を語りすぎず、余韻を残し。終始、刑事を引退した主人公の迷い、後悔、悩みが積み重なり、折り重なり、糸が縺れ、繋がり、最終頁で満を持してタイトルの一語が登場、そのインパクトの強さ。まるで、オチのために延々と序盤から話が積み上がっていく落語のようにも感じる。 群馬県警を定年退職した神場智則は、関わった事件の被害者の供養のために、妻と四国八十八ヶ所巡礼の旅に出た。そんな時、群馬県で小学一年生の少女が誘拐され、遺体で見つかる。神場は自らが担当した16年前の少女誘拐殺害事件を思い出す。それは、登場して間もないDNA鑑定が決め手になり、被疑者が服役した事件だったが、後に新たな情報により冤罪が疑われた事件だった。救えなかった少女が神場の悪夢に立ち、そして警察のメンツを守るために上層部から再捜査を認められず、後悔を引きずる事件だった。

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2022/01/15

柚月さんなので辛めの★★★(笑)。 面白いけど、この話に夫婦愛は(私には)不必要。 ひたすら警察小説でいってほしかった。

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2022/01/12

警察官としての倫理観、組織の論理、世間の目、保身。人間は生きていく中で様々なことに捉われながら生きなければならない。 何かあればすぐに叩かれる立場の者の気持ちやそれを抑えながらも働かなければならない使命感など、本当にリアルに伝わってくる。 柚月さんの表現力の卓越さは読むたびに感じ...

警察官としての倫理観、組織の論理、世間の目、保身。人間は生きていく中で様々なことに捉われながら生きなければならない。 何かあればすぐに叩かれる立場の者の気持ちやそれを抑えながらも働かなければならない使命感など、本当にリアルに伝わってくる。 柚月さんの表現力の卓越さは読むたびに感じる。

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