神様のケーキを頬ばるまで の商品レビュー
寂れた雑居ビルで働く人々を描いた短編集。 少しの交わりこそあれど深く関わるのは画家のち映画監督となった男の絵と映画のみ。その映画や絵が最後にドカンと来るのかと思いきや、何もなく終わった。拍子抜け。 この人の考え方無いわぁと思ったりこの人に幸せになってほしいなぁと思ったり。 乳癌の...
寂れた雑居ビルで働く人々を描いた短編集。 少しの交わりこそあれど深く関わるのは画家のち映画監督となった男の絵と映画のみ。その映画や絵が最後にドカンと来るのかと思いきや、何もなく終わった。拍子抜け。 この人の考え方無いわぁと思ったりこの人に幸せになってほしいなぁと思ったり。 乳癌の施術跡をみた恋人の言葉に突然涙が出てきて自分でもびっくりした。だから大丈夫。そう思えるのって強い。
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綾瀬さん、二冊目。 突出感は無いですが、安定した読みやすさ。 短編集ですが、それぞれの主人公に同感できる。そこは凄いところなのかもしれません。
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読書の秋の筈なのにちょっと読むペースが落ちてきた。この本はランキングを見て皆さんの評価が良かったところからチョイス。 寂れた雑居ビルでそれぞれの仕事に勤しむ人たちを描いた短編が5つ。 離婚して女手ひとつで二人の子供を育てるマッサージ師、喘息持ちのカフェバーの店長、古本屋のアルバイ...
読書の秋の筈なのにちょっと読むペースが落ちてきた。この本はランキングを見て皆さんの評価が良かったところからチョイス。 寂れた雑居ビルでそれぞれの仕事に勤しむ人たちを描いた短編が5つ。 離婚して女手ひとつで二人の子供を育てるマッサージ師、喘息持ちのカフェバーの店長、古本屋のアルバイトをしながら音楽つくりをする女性、理想の男から逃れられないOL、ホームセンターのバックヤードで梱包作業に身をやつす元カフェ経営者。 それぞれ事情はあるけれど、人からどう見えるのか見られているのかを気にしながら、あるいは自分の理想に囚われながら、それらに合わせるように生きている人たち。 社会の中で生きること、自分らしく生きること、その折り合いをつけること、ということについて身につまされるところもないではなく、大きく心が揺さぶられるということはなかったが、まあ、普通に良かった。
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同じ雑居ビルで働く人たちを描いた連作短編。とくに大きな出来事はないけれど、感情が丁寧に描かれていてよかった。”ウツボ”欲しいな…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
終盤までは、やっぱり日常の小説は合わないかなと思いながら、でも読みやすく次から次へと読み進めました。 背景も見ている先も違う主人公たちなのに、なぜか全てに感情移入ができる。 何気なく過ごしている日常も、ふと思い返せば色んな出来事があって、そのたびに色んな感情の波が起きてるんだと振り返れる小説でした。 彩瀬まるさんの作品は初めてでしたが、素晴らしい表現力の作家さんだと思います。
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帯「かすかでも光はきっとある。」 人生そんなにうまくはいかないし、自分だけじゃない、みんな悩んでいる。その中でどうやって光を見出だすかなのかな、と、読んでちょっと私も頑張ろ、と思えた作品。お気に入り。
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ひとつの雑居ビルを介して いろんなひとの物語が寄り添ってゆく。 あまり読後感は爽やかではない。 幸せが見つからない。 見つかりにくいストーリーが多いからかな。 わたしが求めている小説ではなかった。 そういうことかもしれない。
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どの話もとてもしっとりとしていて、嫌な部分とか見たくない部分とか、それでも、と前を向ける、そんな気持ちにさせてくれた。 うん、とりあえず、がんばろう。
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ラストまで読んで、タイトルの意味を知った。 もしかしたら、筆者の望んだタイトルじゃないかもしれないけれど(本にはそういうことがままあるから)、それでもこのタイトルはとても腑に落ちた。 そう、神様のケーキを頰ばるまで、あと少しだけ。(がんばろう)
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