神様のケーキを頬ばるまで の商品レビュー
泥雪 「見たくないものは見ない、考えない」に心を打たれた その通りだと思った 見る必要がないから見ないのか考える必要がないから考えないのか、それともそれをしたくないだけなのか。私の中で答えが出ない じわじわと雪が振り続けるように静かな話だと思った 絵画に対して「彼の絵が好きなので...
泥雪 「見たくないものは見ない、考えない」に心を打たれた その通りだと思った 見る必要がないから見ないのか考える必要がないから考えないのか、それともそれをしたくないだけなのか。私の中で答えが出ない じわじわと雪が振り続けるように静かな話だと思った 絵画に対して「彼の絵が好きなのではなく私の解釈が好きだった」と考える主人公は私と同じなのではないだろうか。私は私の考える世界でしか生きていないんだなと
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ラストのビルの解体が いちど壊して、また歩き出す主人公たちと重なる。 骨を彩る、の読後感にも通じる 静かで強い感動に目が熱くなる 人は簡単には変われない でも、変わるキッカケを見ないフリするかどうか ひとの言葉を受け取る謙虚さがあるか
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読みやすく久しぶりの読書にはぴったりな作品だった。ただ発展的な結末を感じさせるが、全体的に暗めな雰囲気なので、万人にはおすすめしない。
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短編集。 5人の主人公が感じる生き辛さ。 何か大きなものに飲み込まれてしまいそうな日常は読んでいても何か辛い。 でもそれを変えたいと願ってする小さな行動や、考えの転換で、今とは少しだけ明るい未来に踏み出す物語。 明るい方向に方向転換するって、実はほんの小さなことから始まるのかもし...
短編集。 5人の主人公が感じる生き辛さ。 何か大きなものに飲み込まれてしまいそうな日常は読んでいても何か辛い。 でもそれを変えたいと願ってする小さな行動や、考えの転換で、今とは少しだけ明るい未来に踏み出す物語。 明るい方向に方向転換するって、実はほんの小さなことから始まるのかもしれないなと感じた。 光に向かって生きる瞬間が些細だけど大きくて、とても良かった。 どの作品にも登場するウツミマコトさんがまたすごくいいアクセント。
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あとがきに書いてあったけれど読んでいて苦しくなる。 それぞれの話で最後にみんなちょっと前を向いて進んでいく雰囲気で終わるけど何故かもやっとする。
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ありふれた雑居ビルで繰り広げられる人間模様。思うようにいかない人生。 それぞれ抱える問題は違えど大なり小なりみんな何かしら悩みはある。淡々と日常が描かれているようにも思えるが、苦しみや悲しみ、戸惑いなど心の動きがとても丁寧に描かれていてリアルでした。 お気に入りは「光る背中」 ...
ありふれた雑居ビルで繰り広げられる人間模様。思うようにいかない人生。 それぞれ抱える問題は違えど大なり小なりみんな何かしら悩みはある。淡々と日常が描かれているようにも思えるが、苦しみや悲しみ、戸惑いなど心の動きがとても丁寧に描かれていてリアルでした。 お気に入りは「光る背中」 フワッとした雰囲気のしおり。理不尽に立ち向かうためのお守り ウツボのフィギュアを鞄にしのばせている。 「泥雪」では、息子とのギスギスした関係から一歩歩み寄った夕飯のシーンが良かった。頭ではわかっていても感情が追いつかないのも後悔するのもわかるなぁ。 ラストの短編「塔は崩れ、食事は止まず」 私と晴彦のパンケーを食べるシーンが優しい雰囲気に満ちていて好き♪ これまでの物語の登場人物や場面がつながって見えて、ここから、みんなそれぞれに新しい一歩を踏み出しているんだと感じられた。 色々な人との縁があり今がある。未来に希望を感じられる再生の物語でした。
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「無事でいますように。辛いことや悲しいことが、出来るだけ少なく済みますように」 この想いなんか泣けたなぁ。 私が心からそう思えるのは子供だけ。 他人にそう思えるのはとても幸せなことだと思う。 優しくキラキラした本だった。
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5つの短編集。その全ての物語に、他人ではなく自分指標で生きることの大切さというメッセージ性が込められているように感じた。また、ごく僅かではあるが、全ての物語に、ある一人の芸術家が関連している。その芸術家に対する評価というのは、物語の登場人物によって良し悪しがはっきりと分かれているのだが、そのような「評価」という事に対する捉え方もこの物語の一つのテーマになっているのではないだろうか。同じモノに対しても、人によって感じ方は違う。万人受けするモノというのは存在しないことを私たちに教えてくれる。それは当たり前のことであり、だからこそ迎合するのではなく、自分の価値観を大切に生きていいのだということを改めて感じることができた。 一貫したメッセージ性や登場人物たちが短編を跨いで少しづつ関連しているという要素が、短編集でありながらもそれを感じさせないまるで長編ストーリーのような読み心地だった。 悩みながらも少しづつ自分らしさに気づき、その道を歩き始めようとする登場人物たちに励まされた。
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一つのビルとウツミマコトを軸にされた短編集、それぞれの登場人物は少しずつ他の物語にも出てくる。みんな自分の人生がんばっていきてる。 七番目の神様の、カフェ店長が好き。
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97 蓋をしていた汚い感情がすべて露呈した気分。 一度は思ったことがある劣等感とか人に合わせて正解の相槌をすることとか、見たくないものは見ないとことか、どうしようもない才能に嫉妬することとか、ああわかるわかるってなった。 それでも最後は、何かしら乗り越えて希望が持てるエンドでよかった。 それを読んで、わたしもなんか頑張ろうと思った。 20191229 「光る背中」がとにかく好きで、何度も何度も読み返している。イケメン商社マンに恋をして、好きになってもらいたいから偽りの自分をつくって。それでも最後に自分をさらけ出して決着をつけた君はえらい。
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