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神様のケーキを頬ばるまで の商品レビュー

3.8

89件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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2017/08/29

食べ物系?と思ってたまたま買ったけど 全然違った 笑。初めての作家さん。 続けて2回読んだ。1回めの2話くらいで 失敗かもと思ったけど 4話でグッと盛り返して。 最終話まで読んで面白かったから もしかして最初から悪くなかったのかも と思って もう一周して。面白いというよりは 苦...

食べ物系?と思ってたまたま買ったけど 全然違った 笑。初めての作家さん。 続けて2回読んだ。1回めの2話くらいで 失敗かもと思ったけど 4話でグッと盛り返して。 最終話まで読んで面白かったから もしかして最初から悪くなかったのかも と思って もう一周して。面白いというよりは 苦しくなるような切ない話の連続。食べ物系のほっこりした話と思って読み始めたから 途中で苦しくなっちゃったんだと思う。 すごく好きなのと まぁまぁなのとは確かにあるけど どの話も心に残る一説があって また読み返したくなる本。 光る背中と塔は崩れ 食事は止まず が好き。 パンケーキって 特に好きじゃないけど のばらのパンケーキ食べたくなった。

Posted byブクログ

2017/08/08

各物語の終わり方が新鮮です、映画にシーンの切り替えみたいに、なんの押し付け的な素敵や暖かい大円満もない,ただすっと次の物語に変わっていく、却って印象に残る。描写や表現の仕方も自然で巧妙、“龍を見送る”に作曲時の心境の伝え方は絶品です。

Posted byブクログ

2017/07/29

短編集で、それぞれの物語の主役同士が薄くつながっている…そういう本が私はけっこう好きなんだな、と今さら気づいた。 そういう短編集を今までいくつも読んできたけれど、つながり方にそれぞれ個性があるのが面白い。単純に人同士の場合もあるけれど、この小説の場合は“古びた雑居ビル”というどこ...

短編集で、それぞれの物語の主役同士が薄くつながっている…そういう本が私はけっこう好きなんだな、と今さら気づいた。 そういう短編集を今までいくつも読んできたけれど、つながり方にそれぞれ個性があるのが面白い。単純に人同士の場合もあるけれど、この小説の場合は“古びた雑居ビル”というどこにでもありそうな1つの建物がつながりの中心にある。 と言ってもビルの存在感はほぼ無いに等しくて、むしろ後になって「あ、この人もあのビルにいたんだ」と気づいたりするのがまた面白い。 登場するのは、シングルマザーのマッサージ師、喘息持ちのカフェバーの店長、理想の男から逃れられないOLなど。 人生は思うようにいかないことばかりだけど、もがいたり傷ついたりしながら、かすかな光を求めてまた立ち上がる。そんな人々の切実な思いが描かれる。 彩瀬まるさんの小説を読むのは「骨を彩る」に続き2冊目だけど、芯に人としての温かさを感じるという共通点があった。 簡単に批判したり断罪したりしない。少しの空白を持って人を見つめる。その距離感が温かいと感じる。 現実の人間でもそうだなと個人的には思う。距離が近いように見えて実のところ優しくない人はたくさんいて、本当に温かい人は、少しの距離をもって他人と接する独特の優しさを持っている。信じてるからベタベタしないし、何も知らないまま人を批判したりもしない。 そういう温かさを、この小説(を書いた著者)から感じたような気がする。 基本的にはなかなかうまくはいかない日常や人との関係が描かれているけれど、けして絶望的ではなくて、むしろ光の存在がすぐそこにあるような作品群。 失敗や理不尽な出来事、うまく進まない恋、こじれてしまった人間関係。現実の日々にも起こりうる出来事は登場人物を傷つけるけれど、そこから立ち上がるパワーを人が持つことも同時に教えてくれる。 全体的に、人に対する“赦し”のようなものを感じた。辛くても人を愛することは止められない、というような。 それぞれにとても良かったから選びがたいけれど、「光る背中」と「塔は崩れ、食事は止まず」がとくに好きだった。 両方とも、理不尽な人との断絶から立ち上がる女性の物語。 とあるアーティストが様々なかたちで全てに登場するところも共通点で、そのアーティストの作品に対する登場人物たちの感じ方の違いがその人の生きる指針を表しているところも面白かった。

Posted byブクログ

2017/05/30

辛い中で、自分の力だけで前をむいて進もうとする各話の主人公たちに、乗り越えるてこう言うことなんじゃないかと再確認させられた。 誰かに応援されて立ち上がることも必要な時があるけれど、人間て案外強いんだて思えた。

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2017/05/11

読むのにかなりの時間を要した。 一話一話読み終えるごとに、苦しいような痛いようなどうにもならない気持ちになって、すぐに次の話に、と読み進めることができなかった。 登場人物は決して悲しみに酔わず、みんな真摯に生きている。傷つき方も、立ち直り方も、どれもリアルだなぁと感じる。 幸せ...

読むのにかなりの時間を要した。 一話一話読み終えるごとに、苦しいような痛いようなどうにもならない気持ちになって、すぐに次の話に、と読み進めることができなかった。 登場人物は決して悲しみに酔わず、みんな真摯に生きている。傷つき方も、立ち直り方も、どれもリアルだなぁと感じる。 幸せだと胸を張って言えない日々の中、自分の思いや他人の言葉に、少しずつ傷つき苦しんでいる。自分だけではなかったと思うと同時に、生きていくのはやっぱり辛いと思わされる。 だけどラストはいつも優しい。人間はそんなに弱くない。今は見えなくても、そんな日々の中に幸せなこともあると、確かに信じられた。

Posted byブクログ

2017/05/11

自分の直感を信じて買ってよかったと久々に思えた本。 頑張れ頑張れと背中を押されるより自分のタイミングで前に進む方が説得力がある。

Posted byブクログ

2017/05/06

少し屈折した人生を送る人々が前向きに生きていく素敵なお話。雑居ビルを舞台にして進む話が、少しずつリンクしている設定もよかった。***人生は常に順風満帆ではないけれど、小さい挫折の中に自分のやるべきことや希望を見出していく。子どもになぜビルを壊すのかと問われて「新しいものを作るため...

少し屈折した人生を送る人々が前向きに生きていく素敵なお話。雑居ビルを舞台にして進む話が、少しずつリンクしている設定もよかった。***人生は常に順風満帆ではないけれど、小さい挫折の中に自分のやるべきことや希望を見出していく。子どもになぜビルを壊すのかと問われて「新しいものを作るため」と答えるシーンが好き。

Posted byブクログ

2017/04/08

短編集ということもあり、それぞれの物語にすこし物足りなさを感じてしまいました。 つまり、各話に少し惹かれていたのかなと。 どこか、自分に重ねてしまう部分がそれぞれにあり辛くなる反面、それを乗り越えていく姿は、大きなことではないけど、それが逆にリアルな気がしてしまいました。 そこに...

短編集ということもあり、それぞれの物語にすこし物足りなさを感じてしまいました。 つまり、各話に少し惹かれていたのかなと。 どこか、自分に重ねてしまう部分がそれぞれにあり辛くなる反面、それを乗り越えていく姿は、大きなことではないけど、それが逆にリアルな気がしてしまいました。 そこに大切なのは、彼女彼らと関わってる周りの人たち…。私はそう思いました。 あと、少しずつ関わりあってるみんなが、最後には終わってしまった気がしたのは少し寂しかったですね。

Posted byブクログ

2017/03/30

主人公たちも嫌いじゃないけど、それよりなによりしおりと波江さんがいいね。すき。 「忘れるのも、忘れられるのも、悪いことばかりじゃないと思う」 「そんな人の言葉に負けないで」 私も強くなろうと思った。

Posted byブクログ

2017/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編集です。 それぞれの章の主人公が最後は少し前向きになっているので、読後感は良いです。 「ウツボのフィギュア」ファイティングポーズを思い出すために私も欲しくなりました。

Posted byブクログ