神様のケーキを頬ばるまで の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
取り壊しが決まっている雑居ビルで働く人々の短編集。 各章でモチーフとして扱われるウツミマコト監督の映画「深海魚」、それぞれの話の主人公でも賛否両論分かれる作品で、色んな人の感想を聞けて面白い。私は苦手な作品だなあ。 バンドの作詞作曲をする古本屋のバイトさんの話「龍を見送る」が好き。彼女の作る曲を聴いてみたいな。 古本屋の店主さんががんで胸を切除した後の縫合の傷に名前をつけて蝶として可愛がる恋人可愛すぎる。一生仲良くしてほしい。
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今まで読んだことがない感覚の作品だった。生きていれば一度は抱える人間関係の拗れや嫉妬、手の届かない想いなどを登場人物は抱えている。最後はハッピーエンドとはままならず、微妙に手の届かないところで終わっているのがもどかしい。けれど希望はもう自分の中にあって後は進むだけなんだという気持...
今まで読んだことがない感覚の作品だった。生きていれば一度は抱える人間関係の拗れや嫉妬、手の届かない想いなどを登場人物は抱えている。最後はハッピーエンドとはままならず、微妙に手の届かないところで終わっているのがもどかしい。けれど希望はもう自分の中にあって後は進むだけなんだという気持ち良さもあった。古い雑居ビルの中で起こる出来事、ウツミマコトの映画で全ても物語が繋がっているのがおもしろい。どの章もとてもよかったけど龍を見送ると最後のパンケーキが特に好きだった。
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なんか上手く言えないけど、深いあじわいの本だった 文章の表現、言葉の力とか また読み返したい一冊である
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とある雑居ビルに関わり生活している人々の連作短編集。 誰かの何気ない一言が、人の人生を大きく変えるきっかけになる。 人生捨てたもんじゃないなって思える、何気ない名言が散りばめられた一冊だと思う。 人の印象というのは、見る人によって全然違って見えて。 自分の思う"私...
とある雑居ビルに関わり生活している人々の連作短編集。 誰かの何気ない一言が、人の人生を大きく変えるきっかけになる。 人生捨てたもんじゃないなって思える、何気ない名言が散りばめられた一冊だと思う。 人の印象というのは、見る人によって全然違って見えて。 自分の思う"私"と、他人から見える"私"は違うのだと、当たり前のことなんだけど、なんだかそれがすごく印象的だった。 人生に疲れた時にぜひ読んでほしい一冊。 ーーーーーーーーーーーーーーー 優しい人になりたい。 暗いものやみすぼらしいものに 目をつむるのではなく、 それを見たまま それでもそっと光る人に、 今度こそなりたい。 ーーーーーーーーーーーーーーー
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どこにでもあるような駅前雑居ビル そこに入居している、マッサージ店、カフェ、古本屋等 今回は、ビルの一部屋が変わりながら物語の中心となる連作短編集 プラス「深海魚」という映画がそれぞれの主人公達の記憶に残る 小説宝石掲載の4作と書下ろし1作 それぞれ50ページほどの短編だけど 登...
どこにでもあるような駅前雑居ビル そこに入居している、マッサージ店、カフェ、古本屋等 今回は、ビルの一部屋が変わりながら物語の中心となる連作短編集 プラス「深海魚」という映画がそれぞれの主人公達の記憶に残る 小説宝石掲載の4作と書下ろし1作 それぞれ50ページほどの短編だけど 登場人物達のキャラクターが把握しやすい 何かに傷付き 誰かを失いながら 次に進める神様のケーキを見つけるといったところ 痛くて脆いけれど 決してそこで止まらない 「光る背中」と「龍を見送る」の 好きな男子から自分の次の為に離れていく女子の物語が好きだった
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「もし売り場で大野さんを見つけてからかってくる人がいたら、その人は最後に別れた時からずっとおんなじ場所に立ってる。変化のないつまらない人だよ。」 これほんま確信ついてると思う。 「私は私を褒めていい」 いやほんまそれ~みんな自分大事にしよ~ 自分だけのケーキを口いっぱいに頬ばって...
「もし売り場で大野さんを見つけてからかってくる人がいたら、その人は最後に別れた時からずっとおんなじ場所に立ってる。変化のないつまらない人だよ。」 これほんま確信ついてると思う。 「私は私を褒めていい」 いやほんまそれ~みんな自分大事にしよ~ 自分だけのケーキを口いっぱいに頬ばって癒されてぇー
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雑居ビルに関わる人が、やむにやまれぬ状況から一歩踏み出す短編集。登場人物たちの現状への閉塞感で読むのがしんどいシーンもあるけど、少し希望が見えて終わるお話が多くてよかった。
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ありふれた雑居ビルで繰り広げられる 日常のどうにもならない理不尽なこと、 大きな怒りや悲しみを抱えた登場人物5人が 様々な出来事や出会いを通じて 生きる姿勢を少しだけ変えることで、 今までの日々を時間をかけて許し、 付き合っていこうと前を向く。 それまでの憎んだ相手や、苦しみもが...
ありふれた雑居ビルで繰り広げられる 日常のどうにもならない理不尽なこと、 大きな怒りや悲しみを抱えた登場人物5人が 様々な出来事や出会いを通じて 生きる姿勢を少しだけ変えることで、 今までの日々を時間をかけて許し、 付き合っていこうと前を向く。 それまでの憎んだ相手や、苦しみもがいた自分自身が、 手を添えて今の新しい幸福を一緒に作ってくれたんだと 思えるようになるまでを描いた、短編集。 少しずつ話は繋がってるけど 私は1話目の「泥雪」と ラストの「塔は崩れ、食事は止まず 」が好きです
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彩瀬さんの本読みつくしキャンペーン中(自分)につき読んだ本。ジャケ借り+タイトル借りだったけど、読みやすい短編集でした。全ての短編が少しずつ繋がっている(今回はひとりの映画監督)系のお話好きだなぁ。世界はどこかで知らない誰かと気付かないうちに繋がっている、と思うとなんか嬉しい。
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錦糸町の雑居ビルにテナントをかまえる人たちの物語。 読んだことあるやつだった…。 どの話も少し胸がキュッとなる感じで好き。
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