ラストレシピ の商品レビュー
レシピに隠された国家を揺るがす陰謀とは!?みたいな話だと思って読んでしまっていたので、そういう意味では物足りなかった。 謎解きだけじゃない、とてもハートフルなお話で、家族とか人と関わりを誠実にもち生きることの暖かさが描かれている。 最後の方はほんとうに感動して久しぶりに堪えられず...
レシピに隠された国家を揺るがす陰謀とは!?みたいな話だと思って読んでしまっていたので、そういう意味では物足りなかった。 謎解きだけじゃない、とてもハートフルなお話で、家族とか人と関わりを誠実にもち生きることの暖かさが描かれている。 最後の方はほんとうに感動して久しぶりに堪えられず込み上げるような泣き方をした。 映画も見てみたいな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最後の最後でそれぞれの善意の思いが伝わって、すべての繋がりが見えてくる。人間、捨てたもんじゃないなって思える物語。誰のために生きるのか、国のためってことは、より多くの人のためってことであって、より多くの人が普通に、欲を言えば少しでもより良くなることを目指すってことで、決して特定の権力者のためではないってことを第二次世界大戦で学んだはず。あやまった戦争の中でも、自分の信じる道を貫いた結果が、今の善意にも繋がったのかな。
Posted by
はじめての作家さん。あらすじを読んで、歴史物苦手なんだよなぁと思ったけど、あっという間に物語に入り込んでしまい、スラスラ読めた。 何より登場人物たちが好きだった。レシピで愛情を示した家族。満も続きますように。 最後はちょっと出来過ぎ感あったけど、でも良い結末だった。こんなにスラス...
はじめての作家さん。あらすじを読んで、歴史物苦手なんだよなぁと思ったけど、あっという間に物語に入り込んでしまい、スラスラ読めた。 何より登場人物たちが好きだった。レシピで愛情を示した家族。満も続きますように。 最後はちょっと出来過ぎ感あったけど、でも良い結末だった。こんなにスラスラ読めたの久しぶり。映画も見てみようかな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ぁらー! まさかの、すごい良かった。 タイトルやあらすじからは、ほんわかハートフルストーリー的な物を想像していたのに、料理人の一人生というソフトの話なのに、手に汗握るハードボイルド感! 時代設定が秀一だゎ。 実は息子ネタ、嘘ついて逃がしたネタは想像しえた範囲内だったけど、もはやそのレベルでは収まってなかったし。。 しかも、あとがき(解説)読むと、この作者、料理の鉄人のディレクターだったらしい(笑)。いろいろ驚き。
Posted by
尾行される主人公、怪しい中国人…過去だけでなく現代でもどこかで血が流れるのではないかとハラハラしましたが、読後感は一変して暖かいものでした。 レシピーという形で愛情を示した不器用な祖父や母の様に、満もまたレシピーという形で「君想う人」に繋いでいってほしいと思います。 そういえ...
尾行される主人公、怪しい中国人…過去だけでなく現代でもどこかで血が流れるのではないかとハラハラしましたが、読後感は一変して暖かいものでした。 レシピーという形で愛情を示した不器用な祖父や母の様に、満もまたレシピーという形で「君想う人」に繋いでいってほしいと思います。 そういえば劉さんの存在が最後薄らいでしまったのが少し残念でした。 お互いの板挟みが終わりましたね、というような会話があっても良かったかな、と思います。
Posted by
第二次大戦中、満州の国で生まれた究極の料理レシピを蘇らせるよう依頼を受ける主人公「最期の料理請負人」。 料理ネタの作品になると、グルメそのものの薀蓄に寄ったり、食べ方の描写に寄るものが多いが、かつて一斉を風靡した『料理の鉄人』のテレビディレクターでもあった著者のなせる技により...
第二次大戦中、満州の国で生まれた究極の料理レシピを蘇らせるよう依頼を受ける主人公「最期の料理請負人」。 料理ネタの作品になると、グルメそのものの薀蓄に寄ったり、食べ方の描写に寄るものが多いが、かつて一斉を風靡した『料理の鉄人』のテレビディレクターでもあった著者のなせる技により、おそるべきドラマ性や精神性を帯びた一冊に昇華させている。 使い古された言葉だが、時代に翻弄されたという表現がまさしく。 学生の頃に授業じゃ、この辺りの歴史なんて眠気しかなかったが、満州国のこの時代、実に深い。 華僑、ユダヤ。ビジネス業界を牛耳る二大巨頭はここにも現れる。 読み終わった後、タイトルの意味が非常に味わい深い。 映画にもなっているようだが、観るのはやめよう。 この作品のままで、記憶に留めたい一冊でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【ラストレシピ 麒麟の舌の記憶】 田中経一著 初めましての作家さん。 嵐のニノ主演映画の原作ということで手にした本。 佐々木充のしごとは「最期の料理請負人」 音楽でいうところの絶対音感みたいな”舌”の持ち主。 食したものは何が入っているかがわかる。 一度食したものを再現できる。 そんな舌は”麒麟の舌”と呼ばれる。 佐々木充はその”麒麟の舌”を持っていた。 中国人の楊清明から依頼された最期の料理は『大日本帝国食菜全席』 「春」「夏」「秋」「冬」から構成される料理はそれぞれ51品あり、合計204品にもなるらしい。 佐々木がまるで知らないその料理は、第二次世界大戦中に満州で作られたものだという。 そのレシピを手に入れ、料理を再現する。 報酬は5000万円。 どう考えても危険極まりないその依頼を受けた佐々木。 そのレシピを追ううち、戦時中、麒麟の舌を持つ天才料理人と言われた山形直太朗にいきつくのだが… 知らない作家さんだったし、何の予備知識もなく読み始めたら、これが面白い! 著者の田中さんは90年代に一世を風靡した番組「料理の鉄人」のディレクターだった人。 そうだったのかぁ… だからこの作品を書くことができたのか! 巻末に『大日本帝国食菜全席』204品の料理リストが掲載されている。 すべて田中さんが考えたものだそう。 すごい!
Posted by
料理に関する描写が期待していたほど出てこなかったが、その分ミステリー的要素や世界史的要素がかなりあり楽しめました。 ただ、どうしても1点だけ言いたい。 著者はやたらと「化学調味料」に対して批判的であるが、現代の料理に使われているのは自然由来の「うま味調味料」である。体に悪いもので...
料理に関する描写が期待していたほど出てこなかったが、その分ミステリー的要素や世界史的要素がかなりあり楽しめました。 ただ、どうしても1点だけ言いたい。 著者はやたらと「化学調味料」に対して批判的であるが、現代の料理に使われているのは自然由来の「うま味調味料」である。体に悪いものではありません。 あと、「麒麟の舌」や「最期の料理請負人」はとても面白い要素だと思ったので、今度はこれらに特化した続篇とか出してくれたら、きっと面白いんだろうなーと期待しています。
Posted by
久しぶりに東野圭吾さん以外でさくさく読み進められて続きが気になった本! 永遠のゼロみたいな感動系かと思いきや、レシピを題材にしたミステリー…! 最後に伏線がするする回収されて面白かった〜〜
Posted by
映画公開され、話題となっているので内容が気になって読んでみた。料理人の半生を描いたものだというイメージがしたが、料理人の人生や交流などと日本の歴史背景を合わせて、謎を解き、料理と歴史と繋がるという物語。そこには脈々と受け継がれるレシピ、味の記憶から閃いて、謎が解けるという料理と日...
映画公開され、話題となっているので内容が気になって読んでみた。料理人の半生を描いたものだというイメージがしたが、料理人の人生や交流などと日本の歴史背景を合わせて、謎を解き、料理と歴史と繋がるという物語。そこには脈々と受け継がれるレシピ、味の記憶から閃いて、謎が解けるという料理と日本の歴史が繋がっているという発見や味に対して繊細な舌の感覚を敏感に感じ取り、微妙な違いから味を感じ取る探究心、職人魂や遺伝子が脈々と伝承されているという奥深さが感じられた。春から冬のレシピはどれも美味しそうだった。
Posted by