ラストレシピ の商品レビュー
第二次大戦中、満州の国で生まれた究極の料理レシピを蘇らせるよう依頼を受ける主人公「最期の料理請負人」。 料理ネタの作品になると、グルメそのものの薀蓄に寄ったり、食べ方の描写に寄るものが多いが、かつて一斉を風靡した『料理の鉄人』のテレビディレクターでもあった著者のなせる技により...
第二次大戦中、満州の国で生まれた究極の料理レシピを蘇らせるよう依頼を受ける主人公「最期の料理請負人」。 料理ネタの作品になると、グルメそのものの薀蓄に寄ったり、食べ方の描写に寄るものが多いが、かつて一斉を風靡した『料理の鉄人』のテレビディレクターでもあった著者のなせる技により、おそるべきドラマ性や精神性を帯びた一冊に昇華させている。 使い古された言葉だが、時代に翻弄されたという表現がまさしく。 学生の頃に授業じゃ、この辺りの歴史なんて眠気しかなかったが、満州国のこの時代、実に深い。 華僑、ユダヤ。ビジネス業界を牛耳る二大巨頭はここにも現れる。 読み終わった後、タイトルの意味が非常に味わい深い。 映画にもなっているようだが、観るのはやめよう。 この作品のままで、記憶に留めたい一冊でした。
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【ラストレシピ 麒麟の舌の記憶】 田中経一著 初めましての作家さん。 嵐のニノ主演映画の原作ということで手にした本。 佐々木充のしごとは「最期の料理請負人」 音楽でいうところの絶対音感みたいな”舌”の持ち主。 食したものは何が入っているかがわかる。 一度食したものを再現できる。 そんな舌は”麒麟の舌”と呼ばれる。 佐々木充はその”麒麟の舌”を持っていた。 中国人の楊清明から依頼された最期の料理は『大日本帝国食菜全席』 「春」「夏」「秋」「冬」から構成される料理はそれぞれ51品あり、合計204品にもなるらしい。 佐々木がまるで知らないその料理は、第二次世界大戦中に満州で作られたものだという。 そのレシピを手に入れ、料理を再現する。 報酬は5000万円。 どう考えても危険極まりないその依頼を受けた佐々木。 そのレシピを追ううち、戦時中、麒麟の舌を持つ天才料理人と言われた山形直太朗にいきつくのだが… 知らない作家さんだったし、何の予備知識もなく読み始めたら、これが面白い! 著者の田中さんは90年代に一世を風靡した番組「料理の鉄人」のディレクターだった人。 そうだったのかぁ… だからこの作品を書くことができたのか! 巻末に『大日本帝国食菜全席』204品の料理リストが掲載されている。 すべて田中さんが考えたものだそう。 すごい!
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料理に関する描写が期待していたほど出てこなかったが、その分ミステリー的要素や世界史的要素がかなりあり楽しめました。 ただ、どうしても1点だけ言いたい。 著者はやたらと「化学調味料」に対して批判的であるが、現代の料理に使われているのは自然由来の「うま味調味料」である。体に悪いもので...
料理に関する描写が期待していたほど出てこなかったが、その分ミステリー的要素や世界史的要素がかなりあり楽しめました。 ただ、どうしても1点だけ言いたい。 著者はやたらと「化学調味料」に対して批判的であるが、現代の料理に使われているのは自然由来の「うま味調味料」である。体に悪いものではありません。 あと、「麒麟の舌」や「最期の料理請負人」はとても面白い要素だと思ったので、今度はこれらに特化した続篇とか出してくれたら、きっと面白いんだろうなーと期待しています。
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久しぶりに東野圭吾さん以外でさくさく読み進められて続きが気になった本! 永遠のゼロみたいな感動系かと思いきや、レシピを題材にしたミステリー…! 最後に伏線がするする回収されて面白かった〜〜
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映画公開され、話題となっているので内容が気になって読んでみた。料理人の半生を描いたものだというイメージがしたが、料理人の人生や交流などと日本の歴史背景を合わせて、謎を解き、料理と歴史と繋がるという物語。そこには脈々と受け継がれるレシピ、味の記憶から閃いて、謎が解けるという料理と日...
映画公開され、話題となっているので内容が気になって読んでみた。料理人の半生を描いたものだというイメージがしたが、料理人の人生や交流などと日本の歴史背景を合わせて、謎を解き、料理と歴史と繋がるという物語。そこには脈々と受け継がれるレシピ、味の記憶から閃いて、謎が解けるという料理と日本の歴史が繋がっているという発見や味に対して繊細な舌の感覚を敏感に感じ取り、微妙な違いから味を感じ取る探究心、職人魂や遺伝子が脈々と伝承されているという奥深さが感じられた。春から冬のレシピはどれも美味しそうだった。
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大日本帝国食菜全席のレシピを作った天才料理人の周りで起きた、感情的な物語かと思いきや戦前や戦中の満洲国の苦難が描かれていて、日本人として心に響くものがありました。 また、悪役と思った登場人物の優しさや意外な真実を知り最後は少しだけ泣いてしまいました。
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あー、素敵!ゆっくりじわじわ心があたたまる物語でした。映画のcmを見たのがきっかけで読み始めましたが、映画を見てがっかりもびっくりもしたくないので(悪い意味だけでなく、です。)映画を見ることは当分ないかな。 この本の読後感が心地良い!
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偶然、セブンイレブンで見つけて購入したが、良い意味で遥かに期待を裏切られた作品です。 著者の田中圭一さんはフジテレビ出身のフリーの演出家なのですね。 満州と東京(修善寺)、2つの場所と時代が並行に進んでいきますが、とて分かりやすくストーリーが展開されていきます。
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評価は4 内容(ブックデーターより) 第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された、“最期の料理請負人”の佐々木。彼はそれを“再現”する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー! うーんそういう最後だったか…。 ミステリー要素は非常に低いが映画化もされたんだから面白いはず!と思いながら…結果あっという間に読了。最後にスッキリと真実が判明して分かりやすいが…そういう事だったのね。
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失われたレシピの再現という、料理漫画ではよくある設定。そこそこ面白ければ良いかなぁ、程度のノリで手に取ったのですが、予想外の感動的な展開に超感動してしまいました。 大日本帝国食菜全席のレシピの行方。山形直太朗の死の真相。蜜月の関係のように思えた山形と楊の関係が決裂した原因(三宅が山形に言ったことはなんなのか)は? そうした気になる事柄が少しずつ明らかになり、またそれと並行して新たな謎が生じ……と、終始飽きさせない展開が続きます。 そして迎えたクライマックスで衝撃の真実が……大日本帝国食菜全席を作ることになった真相以上に驚きの真実に、いたく感動しました。 加えて山形直太朗の大日本帝国食菜全席に込めた想いが素敵だな、と。名前こそ「大日本帝国〜」と冠が付いていますが、彼が目指したのは「全世界食菜全席」とでもいうべき料理ではないでしょうか。 人々が美味しい料理を前にいがみ合うことなく、人種国籍関係なく笑顔になれる。家族に向けてだけでなく、そんな世界になることを願ってレシピを綴ったんじゃないか。そんなふうに思いました。 久々にのめり込むように読破した本作。映画化されるとのことですが……予告を見ると原作とはいくらか違う展開になっていそうでかなり不安。アイドル役者のPV的な扱いになっていなければ良いけれどと、本作の出来が良かっただけに映画の方が不安でいっぱいな今現在です。
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