ジャッジメント の商品レビュー

小林由香(著者)

2019/03/27

執行人も人間が待つ心がありリアルな感情が描かれていた。
しかし私は、遺族側が加害者に対して冷酷なまでの復讐法を執行するストーリーを期待していました。

そんな自分が怖いと気づいた

2019/03/06

評価は４．

内容（BOOKデーターベース）
大切な人を殺された者は言う。「復讐してやりたい」と。凶悪な事件が起きると人は言う。「同じ目にあわせてやりたい」と。犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。目には目を歯には歯を―。この法律は果たして被害者とその家族を救えるのだろうか!?第33回小説推理新人賞受賞。大型新人が世に問う、衝撃のデビュー作!!

う～ん。被害者の心情からすれば加害者には同じ思いをと思うだろが、自らの手で行うとなるとやっぱり複雑だろう。この話しでは量刑が軽すぎてどうしても自らの手で裁かざる終えない。できれば裁判で同じような量刑になるのが1番だ。

2019/02/24

被害者家族が加害者に対して、自ら罰を与える法。
たしかに家族を殺された者は、その犯人を殺したいと思うだろうが、果たして自分で手をくだすことができるだろうか。背負わなくていい罪悪感や喪失感を、むだに与えられるだけのような気もする。
しかし、今の時代こういうのもあってもいいんじゃないかなと思わなくもない。。

2019/06/03

「復讐法」という設定は面白い。
ニュースなど見聞きしていても、被害者を苦しめる法だなぁと感じることは多いし理不尽だと思うことも多い。
そういう点では復讐という発想はありだな、と。
でもストーリーの中身は非現実的で、あまり馴染めず。
ただ、裁くことの難しさというのはよく分かった。

2018/10/24

連作短編集。

あらすじ
復讐法がある社会。犯罪被害者・遺族が、犯人に対して通常の懲役か、被害者と同じ苦しみを与えるかを選べる。ただし、復讐法では被害者・遺族が手を下す。場所は「刑事施設」。担当する応報監察官鳥谷文乃はなんとなくもやもやしながら仕事を行う。
・息子を若者たちに暴行の末殺された父親
・自分の母親を娘に殺された女性
・恋人・母親・弟を通り魔に殺された３人。
・幼い少年同士の喧嘩、片方の祖母で占い師が別の少年を殺害する。残された母親は復讐法を選ぶが、占い師に負ける。
・母親と再婚相手に妹を殺された幼い少年。罪状と同じく餓死させようとするが、それは少年自身も追い詰めた。

発想は面白かったけど、なんか中途半端。設定が特殊なのに、通常の人情味を入れようとするから、設定のスリリングさも、人間の機微も浮いてしまっている。どうせなら主人公がめっちゃプロに徹して、ドロドロした人間の闇とかあったら面白かったと思う。

2018/10/12

実際に大事な人に何かあったら、きっと復讐したいと誰しも一度は思うだろう。
でも、加害者に対してではなく、大切な人の思いに気づけなかった自分を悔やみ、応報に向き合いながら大切な人の思いに目を向けて行く被害者家族と監察官から目が離せなかった。

2018/09/21

設定自体はとても面白いし考えさせられる部分もたくさんあったけど、よく言えば分かりやすくて読み易く、悪く言えば特に山場もなく淡々と過ぎて行く作品でした。

2018/08/29

犯罪者の人権は守られ、被害者については個人情報などがダダ漏れの日本。

「復讐法」が制定された近未来。自らの手で加害者を罰することができる。
よくドラマなどで「復讐は何も生まない」などというセリフがあるが、でも泣き寝入りして忘れることなどできるはずもなく。
復讐すること、あるいは極刑に処されることだけを希望にようやく生きている被害者の人たちもいるだろう。
心の傷を癒すために復讐が必要かもしれない。
復讐は復讐を呼ぶだけかもしれない。
復讐を果たして、結果幸せになれるのか。
人の心に深く問いかける作品だと思う。

2018/07/14

登場人物の言動にリアリティがなさすぎて
突っ込みどころ満載。

でも設定自体は面白く
どのケースも現代社会の問題にあてはまり
正直こんな刑があったらな、とも思ってしまう。

2018/06/23

仮定ではあるが、人々の心の奥にある気持ちが法となった「復讐法」。
実際に施行されたらこんな問題が生じるよな、と思いながら読んだ。何となく漫画の「イキガミ」を連想した。
占い師のとこがすっきりしなかった。