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許されようとは思いません の商品レビュー

3.6

116件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    46

  3. 3つ

    37

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    1

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2026/04/01

短編集のため読みやすかった。伏線回収があり読み終わるともう一度読み直すのが癖になる。後味は全て良いものではなかったけれど個人的には好きな作品だった。

Posted byブクログ

2026/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エンタメ上等、ミステリOK、疲れ気味の読書には最適。読みやすく適度に刺激的なトリック、日常の謎。時に感動し、時に身軽になり、優しくなる。 熱が冷めるかな、読み切れるかな、無駄になるかもと思いながらネットでのお勧めを参考にして買ってきてまた積んでみた。頑張って隙間時間にまず一冊。 守りたかった、たとえ何を犠牲にしても 帯には煽られがちで、いささか要注意だと思うことが多いが、これは短編5編をうまく総括している。 ☆許されようとは思いません ストーリーを読み解くつもりで作者の罠にはまる。 人の心は、ついついありそうなものに当てはめて、特殊な犯罪・事件という事実を外に置いてしまう。 まだ村の内外という意識で結びついていた時代によそ者は暮らし辛かった。 今でも残っていそうな「村八分」という因習が、さらに罪を犯せば「村十分」になるという古い習いがあった村が舞台。 十八年後、村で事件を知る人もほとんどいなくなった祖母の年回忌明け、納骨のために母の故郷を訪れた。 18年間母が守ってきた遺骨を息子(諒一)が祖母の生まれた村に埋葬するために訪れる。東北の山奥の寂しい村が、幼い頃母と訪れたことがある祖母が住んでいたところだった。 初めて同行した水絵にいきさつを話す。長い付き合いだったがなかなか結婚に踏み切れないでいたが。 祖母は認知症の曾祖父を殺していた。村の縁談を断ってよその村に嫁に行き婿を連れて帰ってきていた。 年老いた曾祖父は何度止めても大切な水の管理の邪魔をしてきた。 一人娘の母を育てあげたあと認知症の曾祖父のせいで「村八分」になり、ごみを捨てるために遠くまでリヤカーを曳き、食料を買い求めてきた。 肺がん末期の曾祖父をなぜ殺したのか。自分も癌に侵され死期が近いことは知っていたらしい。裁判で、母は犯行について思い浮かぶ様々な疑問を訴えた。しかし祖母は自分が殺したと自供した。 「私は自分の意思で殺しました。許されようとは思っていません」 裁判では情状が酌量され五年の実刑になったが、出所することもなく祖母は死んだ。祖母の骨を墓に入れ、その後遺品の整理に帰郷した母は、骨壺が道祖神のある村の境から外に放り出されているのを見つけた。 話を聞いた水絵は、この打ち明け話で、身内が気付かない祖母の深い思いがあるのではないかと思う。 もしそうなら。 「終わりがねぇものおっかねぇよなぁ」  なんの話をしていた時の言葉だったか。―――そうだ、野路家の葬式の話を聞いた幼い私が、死ぬのが怖いと泣いていたときだったはずだ。大丈夫、死んだ後のことなんか考えても仕方ないと言ってくれるだろうと思ったのに、祖母は『おっかねぇよなぁ』と口にした。 「終わりがあるとわがっていれば、人間、大抵のことには耐えられるもんなんだけどねぇ」 水絵の推理から諒一は気付かなかった祖母の心境に、思い当たる気がした。 古いしきたりは人を縛る。一昔前の話だと思えるところもあるが、同じ墓に入るとしても嫁や入り婿はいつまでもよそ者だ。よく似た境遇の一家が起こした悲劇を盛り込みながら、風土や国民性からの独特の死生観が理解できるような面白い作品だった。 ☆目撃者はいなかった 自分のミスを隠蔽するためにアリバイ作りをした男が、間の悪いことにその時間に車の事故現場に居合わす。 ☆ありがとう、ばぁば ステージ婆の自己満足に子役で成功しそうな孫、という登場人物が二人。皮肉な幕切れが読みどころ。 ☆姉のように 子育ての苦労をこれでもかと語る妹。育児ノイローゼはこういう所からも生まれるのか。悲劇。 歪んだ姉と妹の話だが、あッと驚くほどでもない。 ☆絵の中の男 芥川張りの「地獄変」 設定に凝ってはいるが、お得意の締めの部分をひねってほしかった。

Posted byブクログ

2025/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初読。図書館。5編の短編集。帯には「どんでん返しの連続」「暗黒ミステリ」とある。いちばん怖かったのは『姉のように』。子育てに追い詰められて自分がどうしようもなく制御不能になっていく描写が恐ろしかったし、育児ノイローゼだけでなく、姉との関係に物語の仕掛けがあるあたりがひと味違って苦しさが増した。どれもよかったけれど、帯の「どんでん返し」の煽り文句は少し違うような気がするのですが。

Posted byブクログ

2025/12/02
  • ネタバレ

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この頃の芦沢さんはおもしろい。 人の嫌な部分と、どうしようもなくなっていく様が実によく書けている。 短編なのが、惜しい。もっと読みたいと感じます。

Posted byブクログ

2025/11/13

評価 4.0 話が5話分かれていて、1話の話が短く簡単に読めるので読みやすかった。 世にも奇妙な物語のような、ホラーよりも気持ち悪さがあり、最後になるほどと怖さを感じる。

Posted byブクログ

2025/11/02

この前に読んだ芦沢央さんの「貘の耳たぶ」が非常に良かったので、同じ作家の本を読んでみることにした。 5編からなる短編集。ちょっと怖い感じの作品が集めてあるのかな。 個人的には「ありがとう、ばあば」と「絵の中の男」が面白かった(印象に残った)。 短編集は(長編に比べて)どうしても...

この前に読んだ芦沢央さんの「貘の耳たぶ」が非常に良かったので、同じ作家の本を読んでみることにした。 5編からなる短編集。ちょっと怖い感じの作品が集めてあるのかな。 個人的には「ありがとう、ばあば」と「絵の中の男」が面白かった(印象に残った)。 短編集は(長編に比べて)どうしても読み応えがなく、あっさりした感じになってしまうが、十分楽しめた。 しばらくこの作家の作品を読み続けてみようと思う。

Posted byブクログ

2025/11/01
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許されようとは思いません 閉塞的な狭い世界で生きる話、心細くてつらい 目撃者はいなかった 隠蔽工作中に交通事故の目撃者になって大ごとになっていく話。1回嘘つくと嘘を続けなきゃならないよね。責任。 ありがとう、ばあば これ一番印象的だった。ぽっちゃり孫を痩せさせて子役デビューさせたばあちゃんの話。孫にエゴを押し続けて洗脳させた結果。 姉のように 虐待かと思ったら窃盗かい!もし浅めの友達の親族が逮捕されたとき、今まで通り変わらないでいられるかはちょっと自信ない 絵の中の男 芸術家。わたしは芸術に疎い。

Posted byブクログ

2025/09/25

短編集で、中でも女性の苦悩を描いてる話が印象深かったんだけど うーんなんとなく解像度高いような低いような 作者は女性っぽいですが 中途半端なモヤモヤが残ります。 私には合わなかっただけかもしれません。

Posted byブクログ

2025/09/07

短編集であり、それぞれの作品に読後にゾワっと感じる、「ホラー」「イヤミス」のようなお話。それぞれの作品の題名がその作品の象徴であり、その題名が話の中でどのような効果をもっているかを考えながら読み進めていくと、よりその題名の意味合いを感じることができると思う。 五つのお話があり、「...

短編集であり、それぞれの作品に読後にゾワっと感じる、「ホラー」「イヤミス」のようなお話。それぞれの作品の題名がその作品の象徴であり、その題名が話の中でどのような効果をもっているかを考えながら読み進めていくと、よりその題名の意味合いを感じることができると思う。 五つのお話があり、「村八分にあった祖母の話」、「仕事でミスをした若手社員の話」「孫娘を芸能界のスタアにしようとする祖母の話」「事件を起こした姉をもつ、女性の子育ての話」「悲劇的な幼少期を送った画家の女性の話」とある。どの作品も短編の中でしっかりと起承転結があり、それぞれの人物同士の関わり、存在にしっかりと話としての意味合いがあった。特に四つめの「姉のように」という話は短編ながら読むごたえと読後のゾワゾワ感が五つの話の中では飛び抜けていた。

Posted byブクログ

2025/08/30

★★★★☆①許されようとは思いません(田舎、村十分、墓)②目撃者はいなかった(仕事のミスの隠蔽、事故の目撃者)③ありがとう、ばあば(子役、年賀状)④姉のように(幼児虐待)⑤絵の中の男(地獄絵) の5篇。米澤穂信の満願を思い出させる、不気味な短編集。どれも良かったですが、「姉のよう...

★★★★☆①許されようとは思いません(田舎、村十分、墓)②目撃者はいなかった(仕事のミスの隠蔽、事故の目撃者)③ありがとう、ばあば(子役、年賀状)④姉のように(幼児虐待)⑤絵の中の男(地獄絵) の5篇。米澤穂信の満願を思い出させる、不気味な短編集。どれも良かったですが、「姉のように」が印象的で、そして騙されました。

Posted byブクログ