許されようとは思いません の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
5つの短編集。前読んだ短編集と似た感じ。特に2つ目の「目撃者はいなかった」は自分の落ち度を隠そうとしてもっと悪い羽目になるという、前の先生がプールの栓閉め忘れてたってのと同じ感じ。そして、やっぱりこれが一番身につまされるというか、我が身に起きそうで怖い。「姉のように」も怖かった。普通の母親が虐待をしてしまう気持ちはこうなのかなと思う。でもあまりにもステレオタイプ的かなとも思う。
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’21年3月26日、読了。芦沢央さん、初の体験。 気に入らない話もありましたが…凄かった!ちょっと、キツい。この人の他の作品を、と、思えない程。でも、他の作品も、読むんだろうなぁ… 2016年発行の、単行本で読みましたが、文庫とは収録順が違うようで…こちらは表題作が最初に収録...
’21年3月26日、読了。芦沢央さん、初の体験。 気に入らない話もありましたが…凄かった!ちょっと、キツい。この人の他の作品を、と、思えない程。でも、他の作品も、読むんだろうなぁ… 2016年発行の、単行本で読みましたが、文庫とは収録順が違うようで…こちらは表題作が最初に収録されてました。本来は、この収録順?で、後の文庫化で、最後に表題作を、となったのでしょうね。どのような、誰の意図で、文庫版はそうなったのか…興味深いですが、僕にはこちらの方が、キツく感じられ、「キツい話」を書く作家さんの意図を、より反映しているのかな、と思えました。最後収録の「絵の中の男」が、壮絶な話に感じたこともあって、創作の「意思」みたいなのが、こちらの収録順の方がダイレクトに感じられる、と思いました。 どれも関心しましたが…「姉のように」のミスリードが、ドンピシャ!「絵の中の男」の罪と、罰の壮絶な様、表題作の、最後に小さな灯をともしたようなラストも、好きです。「ありがとう、ばあば」だけが、イマイチだったかな…。
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短編集。 予想外の結末もあり、面白かった。 ただ暗黒ミステリと言われるだけあって、 読んでてイヤな感じがする箇所もしばしばあった
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人間が編み込まれた、五・七・五・七・七。5句それぞれに込められた破調。 地下に潜る非合法の歌会で詠まれた短歌を聞いた様な読後感に、「お手つきのお仕置き」は何なのかと汗ビッショリになりました。
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ミステリー短編集 いずれも気の利いたブラックなテイストで面白かった。 「姉のように」は最後まで仕掛けに気付かず、してやられた。 芦沢さん、短編もいいですね。
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ミステリー5篇。簡単に読めるけど、ちょっと違うんじゃないとの違和感が残ります。表題作の他「目撃者はいなかった」「ありがとう、ばあば」「姉のように」「絵の中の男」やっぱりミステリーは長編が好き。
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芦沢さん、初読みです。 間が長いけど、どれどれ?どう思うの? へえー、そうかあ。なんて、 どれも最後が気になる内容でした。 村八分、十分の違いをしりました。
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イヤミスの短編集。 タイトルにもなっている「許されようとは思いません」は、イヤミスってほどではなく感じました。ちょっと切なかった。 「ありがとう、ばあば」の方が、歪んだ感情もろ出しでイヤミス感があったかも。 個人的に、イヤミスって女性ものが多い印象があったので、男性目線の物語が...
イヤミスの短編集。 タイトルにもなっている「許されようとは思いません」は、イヤミスってほどではなく感じました。ちょっと切なかった。 「ありがとう、ばあば」の方が、歪んだ感情もろ出しでイヤミス感があったかも。 個人的に、イヤミスって女性ものが多い印象があったので、男性目線の物語があったのが新鮮でした。 ただ読み終わってから改めて思ったけれど、私はひとつの事件に対する色んな描写を読むのが好きなので、あっさり終わってしまう短編集は少し物足りなく感じてしまった。
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黒い。 いろんな黒が描かれている。 闇の黒、影の黒、人間の心の奥の黒、塗り込められた黒。 ビアズレータッチのカバーイラストがぴったりの世界。 言葉が緻密に書かれているので、緻密に読まなければならない。 叙述トリックもある。 しかし、意地悪な書き方ではなく、「ここテストに出るよ」と...
黒い。 いろんな黒が描かれている。 闇の黒、影の黒、人間の心の奥の黒、塗り込められた黒。 ビアズレータッチのカバーイラストがぴったりの世界。 言葉が緻密に書かれているので、緻密に読まなければならない。 叙述トリックもある。 しかし、意地悪な書き方ではなく、「ここテストに出るよ」と言ってくれる先生のように、ヒントを与えてくれているので大丈夫。 それにしても、人の心のひだは深い。 何を考えているのか分からないものだなあ…と思う。 『許されようとは思いません』 祖母が暮らした、異常に排他的な村に遺骨を受け取りに行く青年。 末期癌で長くなかった祖父を、祖母は何故わざわざ手に掛けたのか。 『目撃者はいなかった』 いつも営業成績が最下位だった自分が、なぜ、好成績に? ある間違いに気づいて、もみ消しに躍起になるが… 『ありがとう、ばあば』 ステージママならぬ、ステージばあばと、孫娘の杏・9才。 ばあばのプロデュースで杏はどう成長したのか。 『姉のように』 事件を報道する記事で始まる。 姉が犯罪者になった。 世間の目、夫の目… 段々と追い詰められていく。 『絵の中の男』 さながら地獄絵図、という画風で知られる作家の絵を主に扱っている“私”のところに、一枚の絵が持ち込まれる。 これは、“あの絵”ではないだろうか?と。 絵について語るうち、私はある考えにたどりつく。
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このゾワゾワわっとくる感じ、好きです❤︎ 気づいたら気持ちよく騙されている感が、はまります。 幼児虐待についての姉のようにと、仕事のミスを庇おうとしたことからとんでも無い事に巻き込まれる目撃者はいなかったと、子役の孫と祖母の歪な関係を描いたありがとう、ばあばが好きだったなー。...
このゾワゾワわっとくる感じ、好きです❤︎ 気づいたら気持ちよく騙されている感が、はまります。 幼児虐待についての姉のようにと、仕事のミスを庇おうとしたことからとんでも無い事に巻き込まれる目撃者はいなかったと、子役の孫と祖母の歪な関係を描いたありがとう、ばあばが好きだったなー。 じとっとしてて、一筋縄では終わらないこの感じ。 やっぱり女性作家さんならではかなあと思いました。
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