私のなかの彼女 の商品レビュー
うまく良さを表現できないが、面白い作品だった。主人公・和歌の目線でストーリーが展開していく。大学生から40代まで、信頼、尊敬、依存、自立、挫折を経て再生していくが、うまく祖母の存在が軸となり、ストーリーが整理される。途中がなかなかの泥沼感で不安になるが、最後まで読んで納得の終わり...
うまく良さを表現できないが、面白い作品だった。主人公・和歌の目線でストーリーが展開していく。大学生から40代まで、信頼、尊敬、依存、自立、挫折を経て再生していくが、うまく祖母の存在が軸となり、ストーリーが整理される。途中がなかなかの泥沼感で不安になるが、最後まで読んで納得の終わり方だった。いろいろなことを考えさせられる作品だった。
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引き込まれる本 作者が 一気に書かれたのではないかと思うほど 1人の女性の 学生から 大人への 人生の分岐点を 多くも 少なくも 表現されていた 残るページ数が 少なくなるにつれ 主人公の行く末が 気になり 本が手放せなくなる 迷いや不安が多く あまり 多くを語らないところ...
引き込まれる本 作者が 一気に書かれたのではないかと思うほど 1人の女性の 学生から 大人への 人生の分岐点を 多くも 少なくも 表現されていた 残るページ数が 少なくなるにつれ 主人公の行く末が 気になり 本が手放せなくなる 迷いや不安が多く あまり 多くを語らないところも 読み応えがある本
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とても面白かった。こういう小説は初めて読んだ。角田光代さんの一部なのかなぁと思いながら。日常の人の暮らしを見たいってすごく分かる。旅って大事。
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角田光代という作家を好きになった、 もっと言えば、読書が好きになった一冊。 女と男、働く女性、全部全部興味深かった。
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空中庭園と違い、1人の主人公の視点で物語が語られ続ける。それは大学生に始まり、15年に渡るものとなっている。 小説家を目指していたという祖母の思いへの考察を脳の片隅に置きながらも、自身も小説を書くことに、ものすごく傾倒していく。 彼女が女性であるからこそ、家事や自身の体への気遣い...
空中庭園と違い、1人の主人公の視点で物語が語られ続ける。それは大学生に始まり、15年に渡るものとなっている。 小説家を目指していたという祖母の思いへの考察を脳の片隅に置きながらも、自身も小説を書くことに、ものすごく傾倒していく。 彼女が女性であるからこそ、家事や自身の体への気遣いよりも優先して書くことに執着する暮らしぶりを見て、周りの恋人や親は軽蔑にも近いような態度を取る。 アーティストやクリエイターの生き方を垣間見たように感じた。 勝手ながらも私の母と重なる部分が多いと感じながら読んだ。
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再読。角田ファンなのだが、これはド忘れしていたので購入。学生ながらクリエイターとして活躍する仙太郎。彼氏仙太郎に憧れ、就職も勉強もしたくない、お嫁さんになりたい和歌。そんな和歌が『祖母が物書きだった』という事実を知り、書くことに興味を持ち始めてから、徐々に二人の関係性に変化がー。...
再読。角田ファンなのだが、これはド忘れしていたので購入。学生ながらクリエイターとして活躍する仙太郎。彼氏仙太郎に憧れ、就職も勉強もしたくない、お嫁さんになりたい和歌。そんな和歌が『祖母が物書きだった』という事実を知り、書くことに興味を持ち始めてから、徐々に二人の関係性に変化がー。仙太郎と和歌、両方悪い。仙太郎のさりげなさを装った、巧妙に攻撃的なトゲが嫌。和歌の無自覚な自分本位、卑屈なところが嫌。毎度ながら、角田さんはそういう表現が本当に上手だなと感心する。リアリティのある15年だった。この作品は好き。
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こんなドロドロした気持ち、気分悪い。 鬱陶しくて、洗い流したくて。 13年もどうしてくれるの。つらい。 和歌と仙太郎、うまくいかないって思った。 わたしでも気づくのに、なんで一緒にいるの(笑 書きたい想い、仙太郎の抑圧、祖母のストーリー‥‥。 和歌は祖母に感化され過ぎたのか...
こんなドロドロした気持ち、気分悪い。 鬱陶しくて、洗い流したくて。 13年もどうしてくれるの。つらい。 和歌と仙太郎、うまくいかないって思った。 わたしでも気づくのに、なんで一緒にいるの(笑 書きたい想い、仙太郎の抑圧、祖母のストーリー‥‥。 和歌は祖母に感化され過ぎたのかもしれない。 仙太郎は和歌を深く思いやっていたのかも。 和歌より傷ついていたのかも‥。 いい思い出にしようと、無理矢理考える。 でも、やっぱり嫌いだ。ムカつく仙太郎。 いっぱい憎めばいい。 出会ったことも後悔すればいい。 なんもかんも捨ててやればいいんだ。 とことん腐って、蔑んでやりゃあいいんだ。 そしたら、飽きるかな。 仙太郎のこと。 忘れられるかな。 今から。 今からなんだよね。まだまだ人生長いし。 読むのが苦しかった。 和歌に気持ち、同調して。 でもこの作品が角田さんの本でいちばん好きだ。
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女子大生和歌。彼氏がバブルに乗って学生時代から時の人となり言われるがまま何となく就職して暮らす中、亡き祖母の遺品の中に小説見つけ書きたい気持ちが芽生えてくる。仕事、結婚、出産、そして何より男に振り回されつつ自分を見出していく過程があり得なそうでもリアル。
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18歳の時から1歳年上の同じ大学の仙太郎と ずっと付き合ってる和歌。 仙太郎の感性は飛び抜けていて、それなのに どうして、ごくごく「普通」の自分となんか付き合うのか。 ちっとも自信のモテない和歌は、ときに劣等感を抱きながら 仙太郎の言うことがすべてとばかりに 完全に崇拝していた。...
18歳の時から1歳年上の同じ大学の仙太郎と ずっと付き合ってる和歌。 仙太郎の感性は飛び抜けていて、それなのに どうして、ごくごく「普通」の自分となんか付き合うのか。 ちっとも自信のモテない和歌は、ときに劣等感を抱きながら 仙太郎の言うことがすべてとばかりに 完全に崇拝していた。 大学生でありながら、イラストレーターとして 大成功をする仙太郎。 メディアにも出るようになり、いつしか置いていかれるんじゃないかと思いながらも ずっと、仙太郎は和歌のそばにいた。 仙太郎が、いつでも、「上」の生活を見せてくれた。 そんな和歌は、仙太郎の世話をしながらお嫁さんになりたいというごくごく平凡な夢を見ていたのだけれど 和歌の醜女と呼ばれた祖母の書いた著書を 取り壊すことになった「蔵」から見つけたときから 和歌の心に、何かが目覚め始める。 ごくごく普通な女の子。 と思いきや。 読んでいくにつれ、全然そうではないことが分かっていく。 おそらく、仙太郎もそんな和歌のちょっと変わった感性に惹かれてずっと一緒にいたんだと思うし 和歌が気づいていないだけで、和歌には静かに燃える才能がくすぶっていたのだ。 それが、じょじょに目覚めていく様子もみごとに描かれ 和歌の根底に、祖母の生き様の想像や実際に分かっていくものが影響して大きく成長していく。 「汚い生活」と仙太郎に言われるような、いつか夢見た仙太郎のお嫁さんとは、真逆の生活を送るようになるとは和歌じしんも想像すらしてなかったに違いない。 その変貌ぶりは、徹底してて逆に気持ちいいくらい。 こんな女だって、いるのだ。 そんなふうにも聞こえてくる。 仙太郎が、本当はどんなことを考えていたのかは和歌からの主観でしか書かれていないので 分からないけれど、とてもとても魅力のある仙太郎が 次は、どんなことをするのか。 どんなことを言うのか、読み進めていくのが楽しみでもあった。 まっすぐじゃない普通そうで普通じゃない人を書かせたら天下一品の角田光代作品の私の物語。 いやな女だけど、ものすごく魅力的な和歌。 とってもオモシロカッた。
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いっときのなぐさめを口にしただけかもしれない。けれど和歌は考えてもいなかったのだ、自分に「今から」があるなんて。(和歌) 仙太郎の嫉妬が怖かった。
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