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天才 の商品レビュー

3.3

189件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    47

  3. 3つ

    83

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2016/09/21

田中角栄の名前につられた。 もう少し突っ込んだ角栄像が読みたかった。 少し? 否かなり...物足りなさも... 一人称で書かれた性かも知れないけど... 実際、本人の書いた本が読みたくなった... 石原慎太郎氏の本は初めてだけど... ちょっと残念でしたー

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2016/09/19

2016/09/15 立読み 話題書なので、手に取ってみたら字はでかいしスカスカしてるし、で。2日に分けたら立読みできちゃった。まあ、読み込めてないけど。 石原さんの本も初めてだったので、思ってたのと違う感が気になって、あんまり楽しめなかったような...知識が足りなくて世界に入り...

2016/09/15 立読み 話題書なので、手に取ってみたら字はでかいしスカスカしてるし、で。2日に分けたら立読みできちゃった。まあ、読み込めてないけど。 石原さんの本も初めてだったので、思ってたのと違う感が気になって、あんまり楽しめなかったような...知識が足りなくて世界に入りにくかったという読み手の力不足も大いに問題なんだと思うけど...なんというか、当たり障りない偉人伝という印象で終わってしまった。 一人称の中で時間が時々行ったり来たりするのがわかりにくいし、今の感覚からすると偉そうな旧世代の単なる武勇伝的自慢話にも感じたり... 石原慎太郎とは。田中角栄とは。ってのをもうちょっと客自分なりに認識できてからじゃないとこの本の本当の面白さはわからないんだろうな。

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2016/09/08

政治資金規制法なんてなかった自民党幹事長時代、角さんは盛大にカネをかき集め、議員には選挙の軍資金を目一杯配る。党を勝利に導く司令塔の立場を遺憾なく発揮して、党のカネのみならず自前のカネも湯水のごとく散じる。公共事業の仲介で土建業者から巻き上げたカネ、誰もが見向きもしない土地に付加...

政治資金規制法なんてなかった自民党幹事長時代、角さんは盛大にカネをかき集め、議員には選挙の軍資金を目一杯配る。党を勝利に導く司令塔の立場を遺憾なく発揮して、党のカネのみならず自前のカネも湯水のごとく散じる。公共事業の仲介で土建業者から巻き上げたカネ、誰もが見向きもしない土地に付加価値を付けて売りさばいたカネ、そして小佐野賢治と共に利権で産み出したカネ。議員のみならず、あらゆる業界団体、慶弔金、大小問わず行事、官僚のみならず仲居さんや下足番にさえこまめにカネを握らせる。選挙のときだけ慌てて配るほかの政治家と違い、何かの折に、とにかくカネを渡す。その額はケタ違い。いつしか途方もない人脈ができている。当時、慎太郎は言っていた。「しょせん政治という世界では、せいぜい金の縁だけしか信頼の指標になりえないということに違いない」そうであっても、角さんは私腹を肥やすためではなく、政策を実現するためにカネを要したのだ。天才であっても、ひとりでは政治はできない。それをかつての政敵が伝える。

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2016/09/07

あの時代にこそ生まれた天才政治家と言うことだろう。天才と言う言葉が適切かどうかはわからないが、今の時代からすれば到底まねのできない生き様であり処世術だった。 ロッキード事件に関しては、独白形式なのでもう少し書かれているかと期待したが、どうもはれ物に触るような印象を受けた。書けな...

あの時代にこそ生まれた天才政治家と言うことだろう。天才と言う言葉が適切かどうかはわからないが、今の時代からすれば到底まねのできない生き様であり処世術だった。 ロッキード事件に関しては、独白形式なのでもう少し書かれているかと期待したが、どうもはれ物に触るような印象を受けた。書けない事も多いのだろう。田中政治が金権政治と言われて非難されたとはいえ、表向きクリーンでも(金を陰で使って)、仕事もしない今の政治家よりは、様々な法律を作り国を発展させるという結果を残した政治家の方が今となってはありがたい気もする。

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2016/09/04

『石原慎太郎が田中角栄に成り代わって書いた』というのが売りらしいです、この小説。 でもこの本の本当に面白いのはそのモノローグ部分が終わったあとに出て来る、『長い後書き』です。 犬猿の仲だとばかり思っていた石原さんの、 角栄に対する思いになんだか胸を打たれてしまいました。 高速道路...

『石原慎太郎が田中角栄に成り代わって書いた』というのが売りらしいです、この小説。 でもこの本の本当に面白いのはそのモノローグ部分が終わったあとに出て来る、『長い後書き』です。 犬猿の仲だとばかり思っていた石原さんの、 角栄に対する思いになんだか胸を打たれてしまいました。 高速道路に新幹線に空港に・・・確実に未来を見据え 現在の日本の礎を築いた角栄のような政治家は もう二度と現れないんだろうなぁ。 ただ清廉潔白で品行方正なだけで毒にも薬にもならない政治家より 愛人がいようが少々お金にダークな部分があろうが 角栄のように真剣に日本の将来を考え、未来を切り拓いてくれる人に 政治家になってほしいなぁと思うのだけれど。

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2016/08/27

未曽有の高度成長を遂げ世界に比類ない繁栄を齎したのは他ならぬ田中角栄という政治家。南北に長い国土を緻密で機能的なものに仕立てた高速道路の整備、新幹線の延長配備、各県一つの空港整備、また、エネルギー資源に乏しいこの国の自活のために原子力推進を目指しアメリカ傘下のメジャーに依存しない...

未曽有の高度成長を遂げ世界に比類ない繁栄を齎したのは他ならぬ田中角栄という政治家。南北に長い国土を緻密で機能的なものに仕立てた高速道路の整備、新幹線の延長配備、各県一つの空港整備、また、エネルギー資源に乏しいこの国の自活のために原子力推進を目指しアメリカ傘下のメジャーに依存しない独自の資源外交を思い立ったのも彼。そのためにアメリカという支配者の虎の尾を踏みつけて彼らの怒りを買い、虚構に満ちた裁判で失脚に追い込まれた。誰にも負けない愛国者であったのに。返す返すも無念。

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2016/08/21

ああ、権力というものは所詮水みたいなものなのだ。いくらこの掌で沢山、確かに掬ったと思っても栓のない話で、指と指の間からあっけなく零れて消えていくものなのだなと。

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2017/08/07

 作家としてよりも政治家としての印象がつよい作者で、個人的にはどうも好きになれない人なのだが、作家としての力量はよくわからないのが正直なところなので、思い切って読んでみた。主人公である元総理大臣がどんな人として描かれているのか、そのあたりにも興味があった。  実は田中元総理大臣...

 作家としてよりも政治家としての印象がつよい作者で、個人的にはどうも好きになれない人なのだが、作家としての力量はよくわからないのが正直なところなので、思い切って読んでみた。主人公である元総理大臣がどんな人として描かれているのか、そのあたりにも興味があった。  実は田中元総理大臣の印象もよくない。力業で日本を発展させた人だとは思っているが、様々な事件や人の動かし方を聞くにつれ、胡散臭く感じていた時期が長い。しかし、近年再評価がされていることでもあるし、やはり今の日本のあり方を決めた人の一人ということで、自分なりに考えたいこともあり、結局この「天才」という本を手に取ることにした。  読み終わっても、作者、主人公ともにあまり好きにはなれなかった。語り口そのものが肌に合わなかったし、描かれている主人公の述懐の幾つかの要素が、僕には前近代的な気持ちの悪いものに感じてしまった。単に僕の感じ方なのだろうと思うし、こういうのが好きな人もいるのだろうなとは判断できるのだけど。  それ以上に、なぜこの人をこの人が「天才」と呼ぶのか正直実感できなかった。後書きなどを読めば、なるほどそうなのかと思わなくもないのだが、本文を読んでみても、「天才」といえるような部分があまり感じられない。法案を作るような近代的(?)、生産的(?)な営みは背後に隠され、自慢話やグチが長々と続いているようで、読んでいて残念な気持ちさえした。  僕の読解力が劣っているのかもしれないし、先入観が強すぎて作者の書いていることをゆがめて受け取ってしまっているのかもしれないとは思う。もしかしたら、作者は、田中角栄という人の天才を描ききっているのであって、しかも僕のほうに、その「天才」を感じる感性・知性がないのかもしれない。ケチャップをたっぷりかければ何でもおいしい味音痴に高級料亭の料理を出しても、まさに「猫に小判」であるように。(語弊があるかもしれないけど)  つまり、人間のかっこいいところって何かについて、作者と僕の間に根本的なずれがあるような気がしてならない。自分が正しくて相手が間違っているとか強弁する気はなく、「いろいろなんだなあ」とちょっとため息をつくだけなのだが。  とりあえず、そんな感じがしただけでも読んでおいてよかったのだと思うことにする。

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2016/08/15

非常に面白いという話を聞きつつ積読になっていたのを、ちょうどNHKスペシャルで未解決事件・ロッキード事件をやっていたのと、安倍晋三のドキュメンタリー『総理』を読んだ後だったので、少し時代をさかのぼって田中角栄に興味が沸き読んでみました。 正直、同時代の政治家ではないのと、とはい...

非常に面白いという話を聞きつつ積読になっていたのを、ちょうどNHKスペシャルで未解決事件・ロッキード事件をやっていたのと、安倍晋三のドキュメンタリー『総理』を読んだ後だったので、少し時代をさかのぼって田中角栄に興味が沸き読んでみました。 正直、同時代の政治家ではないのと、とはいえ歴史の教科書に載るほど古い方でもないので『日本列島改造論』の概要と、日中国交正常化ぐらいしか知らなかったですが、まぁだいぶすごい政治家ということは分かりました。 本書はあの石原慎太郎が一人称で書く田中角栄の一人語りと、石原慎太郎の長いあとがきからなります。多数の文献が残っているとはいえ、どうしてそんなことを一人称で書けるんだというのはなきにしもあらずですが、とはいえ実際に多くの接点があった石原慎太郎というフィルターを通しつつも、非常に面白い趣向の書籍になっています。 石原慎太郎は「アメリカを怒らせた故のロッキード事件」と書ききっていますが、まぁたぶんそうなんでしょう。そして、ロッキード事件後の角栄の心境の変化。そこから一体何ができるのかというのは、事の大小はあれど、年齢を重ねた後には誰にも迎える気持ちなのかもしれないという想いにたどり着きにあたり、では人間の幸せとはなんなのか、自分の生の役割とは何のか、そんなことを考えさせられました(2016/08/15読了)

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2016/08/13

今どうしてか田中角栄ブーム? つい先日もロッキード事件から何十年ということで、取りざたされていたし、特に本書が売れている。 政治家時代の田中さんはよく知らない、なのでちょっと興味がある。 それも田中嫌いであった石原慎太郎による田中角栄である。 生い立ちから少年時代、そして政治家に...

今どうしてか田中角栄ブーム? つい先日もロッキード事件から何十年ということで、取りざたされていたし、特に本書が売れている。 政治家時代の田中さんはよく知らない、なのでちょっと興味がある。 それも田中嫌いであった石原慎太郎による田中角栄である。 生い立ちから少年時代、そして政治家になるまでの足取りが一人称で書かれている。 政治家になって、何かをどうかしたいという激しい野望があったわけでもなく、ただ流れに乗っていつの間にか政治家になっていたというちょっと拍子抜けする部分もあるが、やはり根底には信念があり、人を惹きつけるものがあったのだろう。 人生を狂わされたロッキード事件については、本人の弁からしかうかがい知れないが、実際のところはどうだったのだろう。 最後の最後に無念であったことだろう。 今の政治家と違うところの一つはアメリカに対する姿勢だと感じた。これが事件に関係したのかどうかは定かではないが。 でも偉大な政治家であったことは間違いのない事実だろう。

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