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ジヴェルニーの食卓 の商品レビュー

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418件のお客様レビュー

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2019/08/24

美術の大家たちにまつわる短編集。いずれも天才を取り巻くゆえの激しい情動が、やりすぎない筆致で描かれていてよかった。 「美しい墓」 修道女によって語られる「アンリ・マティス」の人生のひととき。たったひとときに魅せられ、生涯を捧げるためにいまも生きているマリアはこの短編種においても...

美術の大家たちにまつわる短編集。いずれも天才を取り巻くゆえの激しい情動が、やりすぎない筆致で描かれていてよかった。 「美しい墓」 修道女によって語られる「アンリ・マティス」の人生のひととき。たったひとときに魅せられ、生涯を捧げるためにいまも生きているマリアはこの短編種においても象徴的。 「エトワール」 いちばん好きだった。 ドガのエトワールの絵を通じて、同じ男に強烈に惹かれた女同士が結びつく鮮烈さ。 「タンギー爺さん」 数々の印象派画家たちに画材と歓談の場を提供したタンギーの娘が、セザンヌに当てた手紙。四遍のなかでは一番地味だったかも? 「ジヴェルニーの食卓」 モネと、数奇な流転によってモネの娘となった女性の物語。 もっとも暖かで、モネの絵のとおりのような柔らかい光に溢れた話だった。

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2019/07/16

綺麗なものに対する表現って難しい。 美術館で美しい絵を見たときに、 それを他人に説明するのって上手くいかない。 「あ~なんかこうめちゃめちゃよかったんだよ!」 ってなるところを、さすが原田マハ… 優しくてあたたかい、絵が好きなんだなあってことがすごく伝わってきた。 モネ、わた...

綺麗なものに対する表現って難しい。 美術館で美しい絵を見たときに、 それを他人に説明するのって上手くいかない。 「あ~なんかこうめちゃめちゃよかったんだよ!」 ってなるところを、さすが原田マハ… 優しくてあたたかい、絵が好きなんだなあってことがすごく伝わってきた。 モネ、わたしも好きです。 絵とサインの色のコントラストが美しすぎて涙が出そうだった。ここまで美しくモノをつくれるの凄い。

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2019/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マティスやドガやセザンヌやモネなど印象派の物語を、お手伝いや画商の娘、画家の娘の視線から綴る。 南仏やイルドフランスの美しい風景や、翻訳風の独特の語り口、優雅な画家の老年の暮らしぶりなどを読みことが出来て心地よかった。

Posted byブクログ

2019/06/22

モネの話が一番好き。 ジヴェルニーには数年前に行ったことがあるが、この本を読んだことでまた訪問したくなった。 きっと当時の光景をもっと鮮明に思い描くことができそう。

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2019/05/02

4つの短編集から成っている。 マティスの章はおしゃべりなおばはんの話をずっと聞かされている感じ。中身が入ってこなかった。 ドガのエトワールのところは、少女の踊り子をモデルにしたところの危険な関係性が回りくどく表現されている気がして、やばい話なのかと思わせぶり。 タンギー爺さんのと...

4つの短編集から成っている。 マティスの章はおしゃべりなおばはんの話をずっと聞かされている感じ。中身が入ってこなかった。 ドガのエトワールのところは、少女の踊り子をモデルにしたところの危険な関係性が回りくどく表現されている気がして、やばい話なのかと思わせぶり。 タンギー爺さんのところはセザンヌやゴッホの集まる風景など事情を知ってる人にとっては安心して読める。 最後のモネの周囲の人たちや置かれた状況など色々知ることができてよかった。

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2019/04/28

『美しい墓』 『エトワール』 『タンギー爺さん』 『ジヴェルニーの食卓』  の四篇 マティス、ドガ、セザンヌ、モネの四人の芸術家にそれぞれまつわるお話し。 『うつくしい墓』に描かれた、アンリ・マティスとパブロ・ピカソとの交流の話がとてもよかったです。 年老いた修道女のマリアによ...

『美しい墓』 『エトワール』 『タンギー爺さん』 『ジヴェルニーの食卓』  の四篇 マティス、ドガ、セザンヌ、モネの四人の芸術家にそれぞれまつわるお話し。 『うつくしい墓』に描かれた、アンリ・マティスとパブロ・ピカソとの交流の話がとてもよかったです。 年老いた修道女のマリアによる思い出話です。 慈父のようなマティスの人柄がよく出ていたように思いました。 マティスという画家は実はその作品をあまり見たことがなかったのですが、マティスの人となりを読むうちに、マティスの描いた明るい色彩に輝く絵が見えるような気がしました。 語り手のマリアも、素晴らしい感性をもった娘さんだったと思いました。 「この花をこの花瓶に活ければ、先生が、恋をなさるのではないかと」という言葉が印象的でした。 ラストも素晴らしいとしみじみ思いました。

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2019/03/31

様々ものを身近なものにしてくれる。 マティス、ロザリオ礼拝堂、マグノリア、ドガ、踊り子、セザンヌ、タンギー爺さん、モネ

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2019/03/23

芸術家と彼らをとりまく人々の人生をみているようだ。 ホントは人格的にはクズみたいな人間もいただろうが、優しく切なく読ませる。

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2019/03/09

私にはこの作者が描く世界観が合わないのかもしれない。 単調な展開ばかりで読みづらかった。 ドガの話だけはインパクトがあったけど、ドガに変な印象を持ってしまいそうになる。

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2019/03/07

原田マハの画家の話は、どれも画家の主観じゃないのが良い。パトロンや、画材屋や、使用人や、家族から見た彼らの人生を見せてくれる。だからこそ画家たちの人間性を垣間見て、魅力を感じられる気がする。 個人的にはセザンヌに向けた手紙風の章が好きだった。

Posted byブクログ