長いお別れ の商品レビュー
アルツハイマー型認知症と診断された昇平を、妻・曜子が在宅介護する。 症状の進行と共に離れて暮らす茉莉、菜奈、芙美の3人娘も徐々に関わるようになって。 タイトル通りの、長い別れの軌跡。
Posted by
長いお別れ アルツハイマー型認知症を患った東昇平は妻や娘達に優しく寄り添われて、少しずつぼんやりと長い時間をかけて確実に彼女達の名前や過ごした時間を忘れていく。 それは周りにとって辛い事ではあるが、受け入れ、彼にとってのQOLを考えようとする辺り、良い家族関係を作ってきたんだなぁ...
長いお別れ アルツハイマー型認知症を患った東昇平は妻や娘達に優しく寄り添われて、少しずつぼんやりと長い時間をかけて確実に彼女達の名前や過ごした時間を忘れていく。 それは周りにとって辛い事ではあるが、受け入れ、彼にとってのQOLを考えようとする辺り、良い家族関係を作ってきたんだなぁと、昇平の半生に思いを馳せる。 現代のリアルを感じる作品。
Posted by
長いお別れ。 中島京子さん。 ロンググッドバイ 長いお別れ。 少しずつ記憶を失くして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行く。 介護のこと。 病院は、手術ができないとなると、病院でできることはないから、今日、連れて帰られますか? と言われること。 施設のこと。 施設もいろいろあって...
長いお別れ。 中島京子さん。 ロンググッドバイ 長いお別れ。 少しずつ記憶を失くして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行く。 介護のこと。 病院は、手術ができないとなると、病院でできることはないから、今日、連れて帰られますか? と言われること。 施設のこと。 施設もいろいろあって、 何かあったときは、ご家族で救急車を呼んでくださいというところ。通院にも、看護師が同行してくれるところもある。 認知症になったら、出されてしまうところもある 在宅介護の大変さ。 QOL 人が自分らしく生きていると感じることのできる質的な幸福度のこと。 とても 身近な介護のバイブルのようなお話。 自分の事のように読みました。 さみしいけれど、 誰の身にも起きる事。 オススメです。 読んでよかった。
Posted by
久々に本を読んで泣いた。 大変な日々でも、いつかお別れが来る。 その大変な日々が大切な日々になる。 家族を大切にしようと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
温かくも切ない。 最終的には妻の名前さえ忘れてしまうけど、どこかで妻の温まりは忘れておらず、そんな最愛の人に看取られて旅立つ。 苦しいときも楽しい時も、いつも一緒に過ごし長年寄り添って‥きっと、父にとって幸せな人生だったんだろう、と思えました。感動です。
Posted by
認知症の夫、介護する妻と娘たち3人の物語。 介護の大変さは実の娘であっても、同居していないと分からない。 妻の曜子さんの献身に胸が苦しくなった。 娘たちにはそれぞれに生活があり、結局は妻の曜子さんが老老介護せざるを得ない状況になる。それでも娘が3人いればいくらかは協力できるので、...
認知症の夫、介護する妻と娘たち3人の物語。 介護の大変さは実の娘であっても、同居していないと分からない。 妻の曜子さんの献身に胸が苦しくなった。 娘たちにはそれぞれに生活があり、結局は妻の曜子さんが老老介護せざるを得ない状況になる。それでも娘が3人いればいくらかは協力できるので、まだましな方かな。 自分のケースに当てはめながら、最後の方は泣きながら読んだ。 昇平さんは妻や子供たちに見守られて亡くなったが、私は間に合うだろうか?とか 実家が遠すぎて、父を介護する母の役に立てない歯がゆさ。 認知症の父を受け入れることができない自分…。 今後を考える上でとても参考になった。こんな風に介護が出来たら、こんな風に見送ることが出来たら凄くいいな、と思った。
Posted by
第10回(2015年)中央公論文芸賞受賞作品、友だちに勧められて手に取りました。主に「オール読物」に連載された作品をまとめて書籍化したもの。認知症になった一家の大黒柱である夫を、10年余りにわたり在宅で支えた妻や家族の物語です。 徐々に変わっていく家族の姿や介護に携わる家族の気...
第10回(2015年)中央公論文芸賞受賞作品、友だちに勧められて手に取りました。主に「オール読物」に連載された作品をまとめて書籍化したもの。認知症になった一家の大黒柱である夫を、10年余りにわたり在宅で支えた妻や家族の物語です。 徐々に変わっていく家族の姿や介護に携わる家族の気持ちの揺れ動きは、1年半という期間(2017年4月に死去)でしたが、父親の介護に直面していたことにリンクして、行間に込められた心の動きや思いなどいろいろと考えさせられました。「ゆっくりゆっくり遠ざかって行く」ことへの向き合い方には答えはなく、本人と周りが相手と自分に問いかけることしかないのかなと思ったりしました。それでも、後に残されたものは「これでよかったのかな」とも考えてしまう訳ですが…。 いわゆる重い雰囲気のタッチで書かれてはおらず、とても読みやすいです。ぜひ読んでみてください。
Posted by
アルツハイマー認知症の父の介護に振り回される家族 でも母親も娘もあくまでもやさしい 私だったらとても無理 文は読みやすいい中島京子さん でも、章ごとにぶつぶつ切れてるのが残念 もうすこしリンクしてほしかった です ≪ 毎日の 暮らしの後の お別れが ≫
Posted by
今 まさに長いお別れの入り口に立ち始めた私にとって、タイムリーではあった。が、あくまでも小説としては美しかったが良き妻、良き娘たちすぎて、共感とまではいかなかった。が、終盤に語られる「長いお別れ」は心にしみた。 家族として過ごし、いつか迎えるお別れに、long goodbyeとい...
今 まさに長いお別れの入り口に立ち始めた私にとって、タイムリーではあった。が、あくまでも小説としては美しかったが良き妻、良き娘たちすぎて、共感とまではいかなかった。が、終盤に語られる「長いお別れ」は心にしみた。 家族として過ごし、いつか迎えるお別れに、long goodbyeという形は自然なお別れのように思う。 ま、こればかりは現実は中々希望通りにはいかないからこその小説
Posted by
とりあえずボタンは押したいお父さん。 車いすのボタンを押し、ひっくり返って足の裏を差し出すお父さん。 孫にコウロギ?コオロギ?どっちが正しい?と聞かれて、蟋蟀とサラっと漢字で書けてしまう元国語教師。 笑ったのは友人の中島さんのお葬式での話。 同僚の反応が楽しかった。 40代に...
とりあえずボタンは押したいお父さん。 車いすのボタンを押し、ひっくり返って足の裏を差し出すお父さん。 孫にコウロギ?コオロギ?どっちが正しい?と聞かれて、蟋蟀とサラっと漢字で書けてしまう元国語教師。 笑ったのは友人の中島さんのお葬式での話。 同僚の反応が楽しかった。 40代に入り、兄嫁の父親のお通夜に出た後ぐらいから、なんとなく年老いてきた親のこと、自分たちの老後、一人っ子の息子の将来のことが頭の中を占めるようになり、最近買う本は老後関連が多い。 長いお別れ・・・。 私の祖母もアルツハイマーを発症して10年。 饒舌だった祖母も、今は自分からは話しかけてはこなくなった。表情も乏しくなった。 10年かけて、だんだん離れていったなという感じが私にも分かる。私の名前を呼ぶこともなくなった。 忘れたのかもしれない。 この話では三人姉妹が出てくる。 母の曜子が目の手術で入院してしまうのだが、三人姉妹は連絡を取り合って相談し合って・・っていう、そういうことができるんだなと思った。 我が家は一人っ子、男の子。 真剣にお金を貯めようと思った。 あと、運動をちゃんとして寝たきりにならないようにしなければと思う。
Posted by