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虚像の道化師 の商品レビュー

3.7

269件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    101

  3. 3つ

    97

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2018/01/12

東野作品の代表作、ガリレオシリーズの短編集である。本作のための新たな書きおろし3編を加え、計7編が収録されたボリューム満点の作品である。 幻惑す…宗教ものである。トリックそのものは漠然と思い描いたものだった。いかにも怪しいカルト団体の化けの皮なんてたかが知れている。 透視す...

東野作品の代表作、ガリレオシリーズの短編集である。本作のための新たな書きおろし3編を加え、計7編が収録されたボリューム満点の作品である。 幻惑す…宗教ものである。トリックそのものは漠然と思い描いたものだった。いかにも怪しいカルト団体の化けの皮なんてたかが知れている。 透視す…草薙が贔屓にしているキャバクラ嬢の特技は封筒の中身を透視というものだった。同席した湯川も唖然とするその特技の秘密は…。 心聴る…本作に登場する北原刑事に注目したい。これはなんか実用化できそうなトリックだ…。 曲球る…事件性は他に比べて薄い気もするが、しっかりと物語の中核に湯川を据えているのが憎い。 念波る…双子の神秘についてはいまだに私は懐疑的な立場をとっているため、これについても疑念を抱かずにはいられなかったが…。 偽装う…たとえプライベートであっても事件に遭遇する死神っぷりは某有名小学生眼鏡探偵を彷彿とさせる。湯川もたまには粋な計らいをするもんだ。 演技る…本作のトリを飾っており、また本タイトルの由来ともなったであろう作品。珍しく草薙単体で事件の糸口をたどりよせている。トリックは大方読める。あとは証拠を探すのみ。しかし相手は役者。なかなかボロをださない。 全体を通じて今作は原点回帰、トリック重視を揃えた印象だ。どの作品も非常にバランスが取れており、カジュアルに読める。

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2018/01/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3 だいたいが宗教やテレパシー的な話が題材の殺人事件短編集。幻惑すのマイクロ波をあてて水の分子の運動によって身体を熱くさせる宗教での話はなかなか面白かった。透視-赤外線カメラ、耳鳴り-フレイ効果の脳内音声装置などは科学的な要素もありなかなか面白い。湯川と草薙が中心。透視す、曲球るは、実は相手のことを想っていたことが分かるパターン。投手の奥さんから旦那へ、キャバ嬢から義母へ。

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2017/10/14

ガリレオシリーズの短編集。 2冊の単行本を1冊にまとめているので、前半と後半で雰囲気が少し異なっている。前半は超常現象を物理で種明かしするという本シリーズらしい構成、後半はドラマ化の影響なのか湯川先生のクールに見えて実は優しい人柄が前に出るハードボイルド的雰囲気を持つ内容。 後半...

ガリレオシリーズの短編集。 2冊の単行本を1冊にまとめているので、前半と後半で雰囲気が少し異なっている。前半は超常現象を物理で種明かしするという本シリーズらしい構成、後半はドラマ化の影響なのか湯川先生のクールに見えて実は優しい人柄が前に出るハードボイルド的雰囲気を持つ内容。 後半のようなトーンなら長編で読みたいところなので、短編として「キレ」と「らしさ」が出ている前半の方が好きかな。

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2017/09/14

ガリレオシリーズは安定感があって好きです。 今作も普通に楽しめました。 ただ最近の湯川教授は事件に関わるのを嫌がっているように 見えていたのですが今作はどれも積極的に事件に関わりに 行っていて少し違和感を覚えました。 トリックについてはそれなりに納得出来るものでしたが 事件の...

ガリレオシリーズは安定感があって好きです。 今作も普通に楽しめました。 ただ最近の湯川教授は事件に関わるのを嫌がっているように 見えていたのですが今作はどれも積極的に事件に関わりに 行っていて少し違和感を覚えました。 トリックについてはそれなりに納得出来るものでしたが 事件の背景などがあまりに込み入りすぎていて ちょっと読み疲れるというかそんな感じでした。 特に後半の2篇はそんな感じでしたかね。

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2017/08/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 ビル5階にある新興宗教の道場から、信者の男が転落死した。男は何かから逃れるように勝手に窓から飛び降りた様子だったが、教祖は自分が念を送って落としたと自首してきた。教祖は本当にその力を持っているのか、そして湯川はからくりを見破ることができるのか(「幻惑す」)。ボリューム満点、7編収録の文庫オリジナル編集。 【感想】

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2017/08/03

2017.8.3 ★3.7 物理学者湯川と警視庁捜査一課の刑事草薙コンビのシリーズ短編集。 相変わらずの湯川の冷静さに痺れるが、草薙の推理力に磨きがかかっている事にも注目してほしい。 このシリーズは今後も読み続けるだろうね。 ↓↓↓あらすじ↓↓↓ 天才物理学者・湯川と草薙...

2017.8.3 ★3.7 物理学者湯川と警視庁捜査一課の刑事草薙コンビのシリーズ短編集。 相変わらずの湯川の冷静さに痺れるが、草薙の推理力に磨きがかかっている事にも注目してほしい。 このシリーズは今後も読み続けるだろうね。 ↓↓↓あらすじ↓↓↓ 天才物理学者・湯川と草薙刑事のコンビが難事件を解決する、シリーズ王道の短篇集。単行本二冊分の文庫版オリジナル編集で登場! ビル5階にある新興宗教の道場から、信者の男が転落死した。男は何かから逃れるように勝手に窓から飛び降りた様子だったが、教祖は自分が念を送って落としたと自首してきた。教祖は本当にその力を持っているのか、そして湯川はからくりを見破ることができるのか(「幻惑す」)。ボリューム満点、7編収録の文庫オリジナル編集。 文庫化に際し単行本『虚像の道化師』と『禁断の魔術』(収録作「猛射(う)つ」を除く)を合本して刊行致します。ボリューム満点の「ガリレオシリーズ」短編集です。 ビル5階にある新興宗教の道場から、信者の男が転落死した。その場にいた者たちは、男が何かから逃れるように勝手に窓から飛び降りたと証言するが、教祖は自分が念を送って男を落としてしまったと自首してきた。 湯川は教団に赴きからくりを見破る(「幻惑(まどわ)す」)。ほかに「心聴(きこえ)る」「偽装(よそお)う」「演技(えんじ)る」「透視(みとお)す」「曲球(まが)る」「念波(おく)る」を収録。 単行本『禁断の魔術』収録短編「猛射(う)つ」は大幅加筆によって長編に改稿し、『禁断の魔術』として文庫化。

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2017/07/27

ガリレオシリーズは最初は理数系全開なハウダニットで淡々と種明かしする短編が多かったが、今回は長編を経て人間模様に触れるようになった短編集、のような気がする。なので初めより読み易く、遊び心があって楽しめるミステリーだった。時間が経ったとはいえ、ドラマでオチを知っていたので楽しみ半減...

ガリレオシリーズは最初は理数系全開なハウダニットで淡々と種明かしする短編が多かったが、今回は長編を経て人間模様に触れるようになった短編集、のような気がする。なので初めより読み易く、遊び心があって楽しめるミステリーだった。時間が経ったとはいえ、ドラマでオチを知っていたので楽しみ半減(´・ω・`)ショボーン

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2017/07/23

ガリレオ短編集。草薙が常に出てくるからテレビよりも原作の方が好き。テレビも原作に近い構成にしてほしいなぁ。やっぱり湯川先生に綺麗な女性好きなのね。けど、ドライに見えて時折のぞかせる湯川先生の優しさにまたもやきゅんとしてしまいます。

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2017/06/06

頭脳明晰な湯川さんが柔らか頭なのはもちろんだけど、草薙さんも偏見や先入観に惑わされない相当柔らかな頭を持っているようだ。 もともとそうだったのかな。そうでもなかった気がする。 ここまでの色んなことで培われたものなのだろうな。

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2017/03/17

ガリレオシリーズもネタが尽きたか。 短編7つと、確かに読み応えはあるんだけど、以前のようなキレがない。 トリック自体を科学的に証明する、という従来の手法から外れているのも結構あるし。 ガリレオシリーズを今後も続けるのであれば、「透視(みとお)す」のような、トリックを暴きつつ...

ガリレオシリーズもネタが尽きたか。 短編7つと、確かに読み応えはあるんだけど、以前のようなキレがない。 トリック自体を科学的に証明する、という従来の手法から外れているのも結構あるし。 ガリレオシリーズを今後も続けるのであれば、「透視(みとお)す」のような、トリックを暴きつつ、ちょっとヒューマン仕立てのような内容の中編がいいんじゃないかと思う。

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