あい の商品レビュー
故郷・銚子にも縁のある関寛斎。しかし、高田さんは彼の妻・あいを主人公にとても良い物語を紡いでくれた。あいの生家があった東金市が稲作に不向きな土地柄だったことに驚かされた。寛斎がヤマサ醤油当主・濱口梧陵や明治政府の支援を受け入れられない不器用さ。あいが、そんな彼を命尽きるまで包み込...
故郷・銚子にも縁のある関寛斎。しかし、高田さんは彼の妻・あいを主人公にとても良い物語を紡いでくれた。あいの生家があった東金市が稲作に不向きな土地柄だったことに驚かされた。寛斎がヤマサ醤油当主・濱口梧陵や明治政府の支援を受け入れられない不器用さ。あいが、そんな彼を命尽きるまで包み込んだ姿に感動した。
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幕末から明治にかけて活躍した関寛斎という医師の妻の物語。実在した方のお話でした。 幼少期から最期までを描いていますが、せっかくならもっと長編でも良いのでは?と思いました。かなり端折ってる雰囲気も感じられたし、もったいないなぁと。。 朝ドラになりそうな作品でした。
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関寛斎と、妻あいの物語である。関寛斎という人物は恥ずかしながらあまり知らず、物語を読み進めて行く内に、北海道開拓に尽くし、今の北海道の礎を築いた、偉大な人物だと感じさせる。あいのひたむきさ、夫のサポートをする姿に心打たれる。内助の功の大きさなどに関心する。子沢山家族であったが、物...
関寛斎と、妻あいの物語である。関寛斎という人物は恥ずかしながらあまり知らず、物語を読み進めて行く内に、北海道開拓に尽くし、今の北海道の礎を築いた、偉大な人物だと感じさせる。あいのひたむきさ、夫のサポートをする姿に心打たれる。内助の功の大きさなどに関心する。子沢山家族であったが、物語の時代は、栄養面などで夭折するケースも少なくなく、それらから、あいと寛斎夫妻は命の大切さや生きるということ、生とは何かを思い、子供たちに愛情を注ぐ姿が美しい。あいの芯の強さも感じられ、感動ものであった。
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あいちゃんの一生を、なぞるくらいに浅く 駆け足のようなテンポで書かれた物語。 あまりにも早い展開なのは、 この分量の本ではしゃーないことだと思う。 中身はってーと、なかなかに面白く読めますが、 もう少し深く書いてくれてもいいかなぁ。 最後の最後の出来事に、 くるくるくる......
あいちゃんの一生を、なぞるくらいに浅く 駆け足のようなテンポで書かれた物語。 あまりにも早い展開なのは、 この分量の本ではしゃーないことだと思う。 中身はってーと、なかなかに面白く読めますが、 もう少し深く書いてくれてもいいかなぁ。 最後の最後の出来事に、 くるくるくる....と身構えてても剛球しちまった。 (´Д⊂グスン泣かせるぜ。
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髙田郁さんの本は読みやすくて、大好き。 ものすごくハラハラしたり、ものすごくドキドキするようなことはないが、飽きずに読めるのが魅力だと思う。
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幕末から明治にかけて実在した医者関寛斎の、妻という視点から描いた物語。 物語りのうまい作家さんだなぁ、と思う。山桃の木のエピソードが、最後までなんども出てくるのですが、どの場面も哀愁を感じさせる。 この時代の人の、人生の厳しさに胸打たれます。重税に米を食べることもできず、蕪かじ...
幕末から明治にかけて実在した医者関寛斎の、妻という視点から描いた物語。 物語りのうまい作家さんだなぁ、と思う。山桃の木のエピソードが、最後までなんども出てくるのですが、どの場面も哀愁を感じさせる。 この時代の人の、人生の厳しさに胸打たれます。重税に米を食べることもできず、蕪かじりの百姓と言われる生活。 親の決めた縁談に嫁ぎ、跡取りを産み育て、家内の一切を切り盛りするのがこの時代の女でした。あいは、楽観的で明るい未来を描くことができ、人生のステージを乗り切り、医者である寛斎の人生をも支えていきます。 また、伯母に織機を習い、自立できたことでより確かな人生を歩むことができました。 それにしても、12人も子を産み、6人までを失う、その悲しみだけは消えないでしょう。 70を過ぎてなお、私財を投げ打って北海道開拓に挑む寛斎に、あいはついていくことを願い出ます。夫寛斎の仕事を永遠に役立つ仕事とするため、二人の夫婦愛は、あいが亡くなるまで続いたのでした。
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2017.7.11 ★3.5 実在の人物、関寛斎とその妻あいの物語。 高田郁の他作の登場人物同様、主人公あいも芯が強く、ひたむきでとても心惹かれました。 ただ、どうしても実際の人物史に合わせるためか説明調になる箇所が多く、面白味に欠ける部分もありました。 ↓↓↓あらすじ↓↓↓...
2017.7.11 ★3.5 実在の人物、関寛斎とその妻あいの物語。 高田郁の他作の登場人物同様、主人公あいも芯が強く、ひたむきでとても心惹かれました。 ただ、どうしても実際の人物史に合わせるためか説明調になる箇所が多く、面白味に欠ける部分もありました。 ↓↓↓あらすじ↓↓↓ 上総の貧しい農村に生まれたあいは、糸紡ぎの上手な愛らしい少女だった。十八歳になったあいは、運命の糸に導かれるようにして、ひとりの男と結ばれる。男の名は、関寛斎。苦労の末に医師となった寛斎は、戊辰戦争で多くの命を救い、栄達を約束される。しかし、彼は立身出世には目もくれず、患者の為に医療の堤となって生きたいと願う。あいはそんな夫を誰よりもよく理解し、寄り添い、支え抜く。やがて二人は一大決心のもと北海道開拓の道へと踏み出すが…。幕末から明治へと激動の時代を生きた夫婦の生涯を通じて、愛すること、生きることの意味を問う感動の物語。
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自分が置かれた環境で、自分の役割を精一杯果たす。 生きている限り、自分の本文を果たすことを教えてくれる本です。 高田さんの小説は周りの人に対する視点がとても優しくて、心が和みます。
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昔の人って手段がなくても結構、移動する~幕末、上総の前之内村の農家の三女として生まれたあいは糸紡ぎの技を見込まれて、塾を経営する伯父の家に出入りし、真面目な性格から養子の寛斎の嫁として関家に入り、佐倉の順天堂の修行を活かして医院を開いたが患者は来ない。恩師に紹介された銚子でヤマサ...
昔の人って手段がなくても結構、移動する~幕末、上総の前之内村の農家の三女として生まれたあいは糸紡ぎの技を見込まれて、塾を経営する伯父の家に出入りし、真面目な性格から養子の寛斎の嫁として関家に入り、佐倉の順天堂の修行を活かして医院を開いたが患者は来ない。恩師に紹介された銚子でヤマサの主に見込まれて長崎に1年間留学し、評判の医師となった。更に長崎での修行を求められたが、徳島蜂須賀家の侍医となったが、嫁入り前の姫が死に、それでも藩主にも認められ、官軍に従って陸奥まで行って評判を得た。やるべき仕事をやったと士分を離れ、徳島で開業しても評判は上々だ。子供らの幾人かは死に、医師や商社勤め、農学校に進んだり、文学を志す者もいた。関寛斎は北海道の開拓地を見る度に、財産を処分して余生を北海道開拓に捧げたいと願った。妻であるあいも札幌まで来るが、心臓を病んで、陸別の土になることを望んで死んだ~ 関寛斎って人は面白くて、その人が、妻はもっと凄いと言っていた。ヤマサの主に言われて残った言葉は-人たる者本分は、眼前にあらずして、永遠に在り-だった…ふーむ、ヤマサの工場にはこの間行ったが、濱口梧陵ってのは人物だったんだね
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
江戸の末期から 明治にかけて駆け抜けた あいと言う女性の 一生の物語である。 おしゃれなのは 目次である。 主人公「あい」(ひらがな) になぞらえて 「愛」「藍」・・・・ 1冊で完結なので 話の速度は速い。 「そして3年が過ぎた・・・」 と言う感じである。 この「あい」の旦那さんは 実在した人物であり 資料も沢山残っているが その奥さんについては 資料がほとんど無い。 残された旦那さんの手紙などから 「あい」という妻を想像して 書かれた小説のようだ。 「あい」は医師の妻で 苦労したかも知れぬが かなりの財産を築き上げ 半分は亡くなるが 子供は12名 兎に角旦那さんが大好きで大好きで う・・・ん 良い話であるが 貧乏人のひがみで 結局恵まれた 良い人生ジャン! と締めくくりたくなる 私は大変未熟だ。。。。
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