あい の商品レビュー
今年は本の大当たり年で、最近評価が5つ星続き。この高田郁さんの時代小説は、実在した人物をモデルにしている。 江戸時代に貧しい百姓の家の娘として生まれた少女あいの一生を綴る。親戚が決めた結婚相手の寛斎は、裕福な商人のバックアップを得ながら、オランダ医学を学び医者として成功を収める。...
今年は本の大当たり年で、最近評価が5つ星続き。この高田郁さんの時代小説は、実在した人物をモデルにしている。 江戸時代に貧しい百姓の家の娘として生まれた少女あいの一生を綴る。親戚が決めた結婚相手の寛斎は、裕福な商人のバックアップを得ながら、オランダ医学を学び医者として成功を収める。あいは機織りをしながら、沢山の子を産み育て、寛斎を支える。医師という仕事に情熱を傾ける夫に付いて、日本各地に居を移し、行く先々でなじもうとする。定年退職した寛斎はある決意をする。 何十年も連れ添い共に歳を重ねる夫婦の姿というのが、自分と配偶者の行く末を思わせ、感動して涙した。こういう夫婦のありかたは、自分にとっては理想で、とてもうらやましいと思った。後に関寛斎の最期を知って愕然とした。 それにしても、高田郁氏の構成は緻密で読者をうならせる。文章がとても読み易い。あいと寛斎のような夫婦になれるように努力しようと思う。
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経営学や進化の本が続いたので軽めの本をと思い、楽しみにしていた高田郁の本。予想以上に1ページ目からどんどん引き込まれる、なんという素晴らしい小説。今年最高の1冊。幕末から明治に実在した医師である関寛斎とその妻あいの物語。素朴、正直、思いやり、夫婦や親子の愛情、生きる意味、報恩など...
経営学や進化の本が続いたので軽めの本をと思い、楽しみにしていた高田郁の本。予想以上に1ページ目からどんどん引き込まれる、なんという素晴らしい小説。今年最高の1冊。幕末から明治に実在した医師である関寛斎とその妻あいの物語。素朴、正直、思いやり、夫婦や親子の愛情、生きる意味、報恩など、心底読んでよかったと思えるし、ぜひ子供にも読ませたい。絶対読んだ方が良い。高田郁の作品は「銀二貫」もとてもよかったので、まとめ買いする。
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高田郁氏の本は、みおつくしシリーズのように、江戸時代の料理と、人とのつながりの温かみを感じるものばかりと、思っていました。 この本「あい、永遠なり」は、関寛斎の妻の名が、あいとは知らずに、手に取った本であり、江戸時代幕末から明治にかけての話であった。 陸別町の「ふるさと銀河線...
高田郁氏の本は、みおつくしシリーズのように、江戸時代の料理と、人とのつながりの温かみを感じるものばかりと、思っていました。 この本「あい、永遠なり」は、関寛斎の妻の名が、あいとは知らずに、手に取った本であり、江戸時代幕末から明治にかけての話であった。 陸別町の「ふるさと銀河線」の駅舎に、関寛斎の資料館がある。 今は、子孫は、北海道には住んでいないと、聞いているが、没後100年以上経っても、夫婦は、仲良く北海道土地に根付いているのだろうと、思う。 農村に生まれながらも、自分の意志を貫き、苦学の末、医師になり、戊辰戦争では、共に戦争に赴き、多くの命を救う関寛斎を、沢山の子をなして、健気に、家を守る良妻賢母のあい。 医師でありながら、それに合う、特効薬も無く我子救えなかっ た悲しみも、立身出世を望むことなく、患者の為に医療の堤になって、赤ひげ先生の様な生活をする。 浜口梧陵との信頼関係も、今の時代では考えられないほど深い。 寛斎とあいは、年老いて、北海道の開拓への道を歩むことになるが、何もない極寒の北海道へ、夫に従い生涯を閉じる。 山桃が、2人のをずっと見守っているかのごとく、最後の章は、最初からの思い出がいっぱい詰まった物を、数行で表している所が、凄い! このような実在の人物が、いたことに、感銘を受け、それを、妻の立場から書かれている描写が、心に残る作品であった。
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北海道開拓を志した医師・関寛斎の妻が主人公。ほとんど記録がないようだ。 あくまでも創作なのだが、いい作品。
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みおつくし料理帖で高田都さんの紡ぎ出す物語に夢中になってから少し時間が経っていますが、この作品でまたまた高田都ワールドにどっぷり浸かることができました。読み終わった後、心の底に温かい芯のようなものが残っていて、じんわり効いてきます。
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実在の人物とは知らずに読了。 ヒロインのあいに関する資料がほぼない状態で書かれた作品ではあるが幕末から明治後期に生きる女性はこんな感じの扱いを受けていたのだろうなと思わせる作品。 厳しい環境や時代をしなやかにしたたかに、そして慈愛に満ちて生きるあいの姿はまさに「ピリカフチ」と呼ば...
実在の人物とは知らずに読了。 ヒロインのあいに関する資料がほぼない状態で書かれた作品ではあるが幕末から明治後期に生きる女性はこんな感じの扱いを受けていたのだろうなと思わせる作品。 厳しい環境や時代をしなやかにしたたかに、そして慈愛に満ちて生きるあいの姿はまさに「ピリカフチ」と呼ばれるに相応しい。
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【帯より】医師として地位や名誉を投げ捨て、北海道開拓を志した関寛斎。夫に寄り添い、ともに夢を抱いて陰ながら支え続けた妻・あい。激動の時代を生き抜き、波乱の生涯を送った実在した夫婦の物語。 じいじ(私の父)が孫(私の子)に読ませて欲しいと渡された本。とりあえず私が読んでみた。。。...
【帯より】医師として地位や名誉を投げ捨て、北海道開拓を志した関寛斎。夫に寄り添い、ともに夢を抱いて陰ながら支え続けた妻・あい。激動の時代を生き抜き、波乱の生涯を送った実在した夫婦の物語。 じいじ(私の父)が孫(私の子)に読ませて欲しいと渡された本。とりあえず私が読んでみた。。。 平成生まれの子供達には、読み進めるのがちょっと大変かな・・・と思う。 私自身は、実在したすごい人の話。。。という認識。 私もこうありたいような、いや無理だなと思うような。。。(苦笑)
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ああ、うまく言いたいけどうまく言えないです。 寛斎さんとあいさんは実在したのですね。なんだかそれを知ってより切なくなりました。 最後の部分が私は好きです。ああもう一回読み直そうかな。より一層高田郁さんのファンになってしまいました(^-^)
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関寛斎という人を知りませんでしたけど、そんなに立派な方だったんですね。ずいぶん子だくさんでびっくり。
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上総の貧しい農村に生まれたあい。 彼女は医師としての地位や名誉を投げ捨て、北海道開拓を志した関寛斎の妻として、夫に寄り添い、支え続けた。 実在の夫婦の物語を、『みをつくし料理帖』の作者が紡ぎ出す。 2015年7月15日読了。 実在したある夫婦の生涯を、数少ない資料から掘り起こし...
上総の貧しい農村に生まれたあい。 彼女は医師としての地位や名誉を投げ捨て、北海道開拓を志した関寛斎の妻として、夫に寄り添い、支え続けた。 実在の夫婦の物語を、『みをつくし料理帖』の作者が紡ぎ出す。 2015年7月15日読了。 実在したある夫婦の生涯を、数少ない資料から掘り起こし、描き出しています。 作者独特の女性主人公の丁寧な心の動きを描くには、波瀾万丈すぎる人生。 さらっと読めてしまい、ちょっと物足りなかったですね。
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