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あい の商品レビュー

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85件のお客様レビュー

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2020/09/22

内容(「BOOK」データベースより) 上総の貧しい農村に生まれたあいは、糸紡ぎの上手な愛らしい少女だった。十八歳になったあいは、運命の糸に導かれるようにして、ひとりの男と結ばれる。男の名は、関寛斎。苦労の末に医師となった寛斎は、戊辰戦争で多くの命を救い、栄達を約束される。しかし、...

内容(「BOOK」データベースより) 上総の貧しい農村に生まれたあいは、糸紡ぎの上手な愛らしい少女だった。十八歳になったあいは、運命の糸に導かれるようにして、ひとりの男と結ばれる。男の名は、関寛斎。苦労の末に医師となった寛斎は、戊辰戦争で多くの命を救い、栄達を約束される。しかし、彼は立身出世には目もくれず、患者の為に医療の堤となって生きたいと願う。あいはそんな夫を誰よりもよく理解し、寄り添い、支え抜く。やがて二人は一大決心のもと北海道開拓の道へと踏み出すが…。幕末から明治へと激動の時代を生きた夫婦の生涯を通じて、愛すること、生きることの意味を問う感動の物語。

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2019/08/19

関寛斎という一途な医師に添い遂げ妻のあい一生 名誉や財に一切拘らず、患者を第一に考えた夫を支えた。 あいの愛はただ従うだけではない、強い愛を感じる。 夫婦愛も素晴らしい。関寛斎の偉業は実話だが、あいについては読者の想像と感動を僅かな資料から掘り下げた作者は素晴らしい。

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2019/07/29

実在した関寛斎という、医者であり、晩年には農夫として北海道の開拓者として移住した人の妻、あいを中心に描いた、高田郁さんにしては珍しい一冊。 あいは貧しい農家に生まれ、後に姑となる人に厳しくも愛情をかけてもらい機織りを教わり、家計の足しにもなり、心の平常にも大いに役立ち、機織りはこ...

実在した関寛斎という、医者であり、晩年には農夫として北海道の開拓者として移住した人の妻、あいを中心に描いた、高田郁さんにしては珍しい一冊。 あいは貧しい農家に生まれ、後に姑となる人に厳しくも愛情をかけてもらい機織りを教わり、家計の足しにもなり、心の平常にも大いに役立ち、機織りはこの作品の中で大きな意味を持つ。 江戸から明治へと激動の時代もあいは静かに強く、家族を支え生き抜く。 高田郁さんらしい、決して派手さはないが芯の強い女性の話で心に沁みるシーンも沢山あったけど、実在の人物だからか、他の作品に比べると少し面白みにかけるかなー という事で辛口の星3つですが、他の作品が素晴らしすぎるという事の裏返しでもあるんですよね。

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2019/05/06
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善き物語でした。ただ、献身的というか美化しすぎなんじゃ?少し興醒め...ま、それでも涙ながらに読みましたけどね

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2019/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

関寛斎という登場人物をふーんと読んでいたけれど、最後にこの人が実際の人と知ってびっくり。その有名人の奥様に焦点が当てられた作品で、高田さんのいつものやわらかいタッチで物語が進められていきます。この作者が手掛けたら、どんな女性も美しく優しく清らかない描かれるんじゃないだろうかと思ってしまうくらいに作品全体が慈愛に満ちていて、サスペンスものとかを読んだ後の箸休めにちょうどいい。 伝記もので幕府政権から明治までの波乱を描いた作品を多く読んできたけれど、これほどすんなり時代と共に物語を読み進められたものは数少なく、そして最後の後味の切ない物語も少ない。 また今度誰かの作品で北海道の開墾物語を読んでみたいと思う。

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2018/10/14

『あい 永遠に在り』の「あい」は実在の人物である。幕末から明治にかけて医療で活躍した「関寛斎」夫人がその人である。寛斎は千葉で苦学の末医学を身に付け、銚子で開業。縁あって徳島に赴任、一代を築く。札幌農学校に就学した息子の求めに応じ北海道へ赴き、開拓に身をささげた人物である。 そ...

『あい 永遠に在り』の「あい」は実在の人物である。幕末から明治にかけて医療で活躍した「関寛斎」夫人がその人である。寛斎は千葉で苦学の末医学を身に付け、銚子で開業。縁あって徳島に赴任、一代を築く。札幌農学校に就学した息子の求めに応じ北海道へ赴き、開拓に身をささげた人物である。 その夫人「あい」は寛斎の史実がかなり明らかになっていることに比して、ほとんど資料は残っていない。関寛斎の記録に残る妻の史実を髙田郁が創作したものだ。 髙田郁作品に共通する、困難に直面しても明るく乗り越えていく女性、そして家族を愛し夫を支えていく夫人像がここでもいかんなく発揮されている。しかし、本作品は史実が少ないとはいえ実在の人物をモデルにしており、それはそれで難しい点も多いように感じる。多少なんというかのびのび感が薄れているような。 確かに、関寛斎やその妻あいについて、歴史上ではそれほどクローズアップされてはいないものの、着実に史実に残っている人物でもある。そこをよくとりあげたなと思う一方、その生涯を振り返ると極めて髙田郁好みだなという気もしてくる。

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2018/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

幼少期から晩年の女性描く小説。出産、子育て、老いなど映画を見てるかのように思い描ける高田郁さんの表現力。読み進めるうちにそれが自分の生活と重なり、辛く苦しくなってしまった。 小説としては読み応えはあります。

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2018/02/15

関寛斎の奥様が主人公。頑固な旦那様をひたすら信じて支えた普通の女性の物語。新しい出会いと別れ、物事の良い面を見つけてひたむきに生きる。齢72歳にして最後の移住を決断した旦那様にもついていくが・・・

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2017/11/05

高田郁さんはやっぱり好きな作家さんなので、大満足の一冊だった。 関寛斎さんをよく知らないという情けないスタートだったけど、どんどん引き込まれて最後は涙涙で読了。 もともと丁寧に記録を残してこられた関寛斎さんだからこその小説だそうだが、高田さんの創作の部分にも真実味があって主人...

高田郁さんはやっぱり好きな作家さんなので、大満足の一冊だった。 関寛斎さんをよく知らないという情けないスタートだったけど、どんどん引き込まれて最後は涙涙で読了。 もともと丁寧に記録を残してこられた関寛斎さんだからこその小説だそうだが、高田さんの創作の部分にも真実味があって主人公のあいの気持ちがとても現実的だった。 江戸時代は身分や男女、職業や出身地などによる差別、明治維新以降も夫婦ともに理不尽な差別的な扱いを受けた経験があるからか、アイヌに対する周りの差別的な行為に敏感に反応できる感性が素敵だと思う。 夫婦ともにブレないし、お互いに足りないところを自然に補い合って一人ではできないことを二人でなしてこられている。 自分にない強さに強くひかれた。

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2017/09/27

あとがきを読んで「え~!!!」となった。第4章を読みながら、(なんでそこまで)と思わずにはいられなかった。例え物語としても、やりすぎではないか、と。それなのに実在のモデルがいるとは!!!関寛斎という人物はなんと素晴らしい人物だったのだろう…。その志に胸が熱くなる。そして、読み終え...

あとがきを読んで「え~!!!」となった。第4章を読みながら、(なんでそこまで)と思わずにはいられなかった。例え物語としても、やりすぎではないか、と。それなのに実在のモデルがいるとは!!!関寛斎という人物はなんと素晴らしい人物だったのだろう…。その志に胸が熱くなる。そして、読み終えた今「関寛斎を支えることができるのは、この世でただ一人。あい、お前だけなんだよ」時子の言葉が心に響いている。

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