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悲嘆の門(下) の商品レビュー

3.6

170件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    51

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    1

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2015/06/12

「英雄の書」の続編。内容紹介には「ミステリーを超え、ファンタジーを超えた」って惹句がありますが、俺的には「ミステリーでもなくファンタジーでもないどっちつかず」としか思えませんでした。もうこのパターンは遠慮したいなぁ。「模倣犯」や「楽園」を書いた宮部はどこにいっちゃったのでしょうか...

「英雄の書」の続編。内容紹介には「ミステリーを超え、ファンタジーを超えた」って惹句がありますが、俺的には「ミステリーでもなくファンタジーでもないどっちつかず」としか思えませんでした。もうこのパターンは遠慮したいなぁ。「模倣犯」や「楽園」を書いた宮部はどこにいっちゃったのでしょうか?

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2015/06/06

連続猟奇殺人事件、夜中に動くガーゴイル像、そして闇。 宮部みゆきのファンタジ、久しぶりに読んだ。 普段ファンタジあまり読まないけどやっぱり面白ね、宮部みゆき。 ファンタジなんだけどいかにも泥臭い元刑事が地に足付ける錘になってる感じ。 始めに言葉ありき。 この世界とは違う、何もない...

連続猟奇殺人事件、夜中に動くガーゴイル像、そして闇。 宮部みゆきのファンタジ、久しぶりに読んだ。 普段ファンタジあまり読まないけどやっぱり面白ね、宮部みゆき。 ファンタジなんだけどいかにも泥臭い元刑事が地に足付ける錘になってる感じ。 始めに言葉ありき。 この世界とは違う、何もない、言葉の生まれる世界。嘘と真の区別のない世界。突然そんな世界との接点が目の前に現れてしまったら。この世ならざる者の力を手に入れてしまったら。いろんなものを捨ててそっちに堕ちてしまいそうになったら。そういう淵から戻ってくるために言葉があるのか。この世につなぎとめてくれるもの、それが言葉とそして思いなのか。

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2015/05/30

+++ 「連続切断魔」の正体は?「悲嘆の門」とは何か?圧巻の終章に向けて物語は加速する!最高傑作誕生。このめくるめく結末に震撼せよ。 +++ あぁ、やっぱりこの手の物語とは相性が良くなかった。現実のミステリの部分は純粋に愉しめ、孝太郎の人間関係も興味深く読んだが、ガラが絡み、孝...

+++ 「連続切断魔」の正体は?「悲嘆の門」とは何か?圧巻の終章に向けて物語は加速する!最高傑作誕生。このめくるめく結末に震撼せよ。 +++ あぁ、やっぱりこの手の物語とは相性が良くなかった。現実のミステリの部分は純粋に愉しめ、孝太郎の人間関係も興味深く読んだが、ガラが絡み、孝太郎自身が魔物化してしまってはもう着いて行けなかった。伝えたいことはよく判るのだが、テイスト自体が受け付けないので、最後は義務のように読んでしまってもったいない一冊だった。

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2015/05/28

ざ、ふぁんたじー。 五歳のプロローグの子、ほんと幸せになってほしい。ママの分まで。しっかり生きて。生きられるような環境に恵まれて良かった。 現代の絶望、闇。ことば、歴史。紡いでいくもの。絶望のなかの救い。森永さんのお父さんに救いがあるといいな、いや、ないかな。

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2015/05/27

さすが宮部みゆき。読み易い、ひきこまれる。相変わらず主人公は、だっておれ、しりてーんだもん、ってだだこねて、独りよがりな正義に酔いしれて、後先考えない行動にでる。悪い夢であって欲しい、が本当に悪い夢でしかなくなったことに、感謝もできないガキ、孝太郎。俺にとっての現実はあっちだ!ガ...

さすが宮部みゆき。読み易い、ひきこまれる。相変わらず主人公は、だっておれ、しりてーんだもん、ってだだこねて、独りよがりな正義に酔いしれて、後先考えない行動にでる。悪い夢であって欲しい、が本当に悪い夢でしかなくなったことに、感謝もできないガキ、孝太郎。俺にとっての現実はあっちだ!ガラに利用されてる孝太郎はまるで、銃のような殺傷力100%を持った俺様状態だった。孝太郎以外の所では、自分の背負う言葉の影を思うと怖かった。

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2015/05/26

孝太郎くんが戻ってこれて良かった。 あの事件も、最悪の事態にならなくて済んでよかった。 でも登場人物で傷つかなかった人はいないし、悲しんでない人もいない。 前段の『英雄の書』、読んでなくてもわかるけど、でも読んどいた方がわかりやすいでしょう。 そしてどりはご多分に漏れず、細部は...

孝太郎くんが戻ってこれて良かった。 あの事件も、最悪の事態にならなくて済んでよかった。 でも登場人物で傷つかなかった人はいないし、悲しんでない人もいない。 前段の『英雄の書』、読んでなくてもわかるけど、でも読んどいた方がわかりやすいでしょう。 そしてどりはご多分に漏れず、細部はすっかり忘れてました。読み返さないとあかんかな……(汗)

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2015/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ネタバレしますよ? ブラック宮部さま、美香ちゃん助けてくれてありがとうごさいましたあああ! …というのが第一の感想でした。彼女が死んでたら、さすがに後味が悪すぎた…。模倣犯とか、ソロモンとか、もっと後味の悪い物語はあるけれど、モブをもう少し助けてあげたい症候群。 物語は、文句無しに読み応えありました。英雄の書の続編と聞いていたので、ガラの登場にあまりビビらなかった。そして、現実味あふれる犯罪小説に、違和感なくブラックファンタジーを融合させる宮部さんの手際はさすが。ドリームバスターの続き、早く書いてくれませんかねえ。 ファンタジーと一蹴できないリアリティは、犯人たちの、マコちゃんの、真岐の闇を自分も確かに持っているから。それを死ぬまで飼っておけるか、手綱を放してしまうかの、わずかな差でしかないのだ。…と、ブラック宮部さんの作品を読むたびに思うのでした。

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2015/05/20

宮部みゆきが得意なタイプの、リアリティー溢れる社会派ミステリと異世界ファンタジーの合わせ技な1冊。 読んでみて、この著者のこの2ジャンルは相性が悪いと実感。 特に宮部みゆきの描く現実社会での人間の悪意(また宮部みゆきはこれを微に入り細に穿って描写するのがべらぼうに巧い)は、あまり...

宮部みゆきが得意なタイプの、リアリティー溢れる社会派ミステリと異世界ファンタジーの合わせ技な1冊。 読んでみて、この著者のこの2ジャンルは相性が悪いと実感。 特に宮部みゆきの描く現実社会での人間の悪意(また宮部みゆきはこれを微に入り細に穿って描写するのがべらぼうに巧い)は、あまりにリアル過ぎて、「異世界ファンタジーへの入り口」という役割を果たすには、強烈すぎエグすぎる。 「英雄の書」の続編?で、もともとこのシリーズは現実社会の絶望を糧にしているとはいえ、ここまでエグいと読者はファンタジーにシフトできないし、そのなかで遊べない。また後半の「異世界」は一転、虚無感一色で、それまでの長い暗い重たい絶望を祓うには力不足。ファンタジーとしては、世界観が不統一で心置きなく浸れなかった。 ミステリとしては、一連の事件にはきちんと現実的な解決がついて、安心感はある。全体的に解決が小粒なのは仕方がないが、全うな社会派ミステリにちょいちょい異世界ファンタジーが入り込むので、純粋にミステリとして読むことができないのがイライラした。 総じて、後味が悪かった。 意欲作ではあると思うが、宮部みゆきのミステリと異世界ファンタジーはドッキングしないほうがいいと思う。どちらも圧倒的な筆力があるのだから、読者としては、各々別のジャンルで浸りきりたい。

Posted byブクログ

2015/05/20

バイト先の社長の死によって、<始原の大鐘楼>の三之柱の守護戦士・ガラの能力を得て、かたき討ちを誓う主人公・孝太郎。強力な力を得るということはその代償も引き受けるということ。それまでの優しい孝太郎から正義感の強い、悪を憎む孝太郎に・・・人間の内に秘めた本来の姿を誰もが持っているのだ...

バイト先の社長の死によって、<始原の大鐘楼>の三之柱の守護戦士・ガラの能力を得て、かたき討ちを誓う主人公・孝太郎。強力な力を得るということはその代償も引き受けるということ。それまでの優しい孝太郎から正義感の強い、悪を憎む孝太郎に・・・人間の内に秘めた本来の姿を誰もが持っているのだと思った。

Posted byブクログ

2015/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ガラはもっと、感情を超越した存在なのだと思ったのに、何だか中途半端だったな。 そしてやはり、「無名の地」設定になじめず。 作者の「物語」や「言葉」への思い入れが強いのでしょうね。 「英雄の書」に引き続き、その部分には付いていけませんでした。 でも、ミステリー部分は読みごたえがありました。

Posted byブクログ