死んでしまう系のぼくらに の商品レビュー
音の塊でかたちを作って意味を載せてそれを交換する、かたちを寄せ集めてたくさん連ねて、またそれを交換する。口から出る音も出ない音も、目に入る文字も手から発せられる文字も、意味意味意味意味意味。がないと不安になるので。 * 言わなかったことばも 葉っぱみたいにわやわやなことばも ...
音の塊でかたちを作って意味を載せてそれを交換する、かたちを寄せ集めてたくさん連ねて、またそれを交換する。口から出る音も出ない音も、目に入る文字も手から発せられる文字も、意味意味意味意味意味。がないと不安になるので。 * 言わなかったことばも 葉っぱみたいにわやわやなことばも はかなく遠い向こう側へ飛び いつからそこにあったかわからぬ場所へ つくられた世界とそこにあった宇宙の もどかしく立ち止まること足を まさに今、発せられた稲光のもとで まるまると形どられたこの場所で なにものでもなくなにものにもならぬ らんらんと内に向く太陽のもと なくしたことばとなくした自分を いつでもない世界の中に探していた * 感想に代えて本書に触発された下手ポエムを。 意味がないと不安になるのに意味に苦しめられるわたしたちがこの世界の中で触れすぎない程度に手を繋げたらいいよね。
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初見だがネットでフレーズの切り取りを読んだことがある部分がたくさんあった。「わたしのこと」がお気に入り。
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本屋さんでこの著者の方の本を手にとっている人をチラホラ見かけて気になっていました。 独特な世界観なので好みが分かれるかもです。 私はあまり理解出来なかったけど、好きな人は好きだろうなと思います。 でも理解出来ないなりに最後まではしっかりと読めました( *´艸`)
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瞳の穴 p58 生きているといろんなことがあるわよね、ときみの葬式で語られて、ほほえんでうなずく私を、私は内側から撃ち殺せるだろうか。 著者の詩集を読むのは初めて。 どこかねじれた文法と少し変わったオーソグラフィー、はあくまで言葉の持つハード的な装飾なのだけど、そこにあるとっつきにくさの反面、語る内容の透明感や人が美しいと感じる部分があるのかなと想像する。 死と恋とゆめ。繰り返されるフレーズ。実はたくさんのことではなく、本当に限られたことしか言ってないようにも思えます。ほとんどがネット初出というのも面白い。
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東直子さんに近いものを感じる とにかく飲み込みやすく冷たくて口当たりがいいのにとてつもなく棘が大きい。 それを綺麗な言葉で包んでくれるからこの方の詩が好きです
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あとがきに痺れた。 「もやもやしたものをもやもやしたまま、伝える言葉」をなおざりにしていた。感情に名前をつけて語ることで、軽くなろう、気持ちよくなろうとしていた。 「それは本当に、その名前のとおりの気持ちだったんだろうか。」 「無意味で、明瞭ではなく、それでも、その人だけの、その...
あとがきに痺れた。 「もやもやしたものをもやもやしたまま、伝える言葉」をなおざりにしていた。感情に名前をつけて語ることで、軽くなろう、気持ちよくなろうとしていた。 「それは本当に、その名前のとおりの気持ちだったんだろうか。」 「無意味で、明瞭ではなく、それでも、その人だけの、その人から生まれた言葉があれば。」 ページを折ったのは、「絆未満の関係性について」「恋文」「渋谷」「Love and PEACE」「教室」「冬の長い線」、そして「あとがき」。
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初めて買った詩集。 太宰を初めて読んだ時のような、レディオヘッドを初めて聞いた時のような感覚になった。
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私には難しくて、一度読んだだけじゃわからない。 でも、また別の日に読むとふっとわかる日もある。 そんな時は嬉しくなってしまう。 装丁やフォントも見ていて飽きない。
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『意味付けるための、名付けるための、言葉を捨てて、無意味で、明瞭ではなく、それでも、その人だけの、その人から生まれた言葉があれば。踊れなくても、歌えなくても、絵が描けなくても、そのまま、ありのまま、伝えられる感情がある。言葉が想像以上に自由で、そして不自由なひとのためにあることを、伝えたかった。私の言葉なんて、知らなくていいから、あなたの言葉があなたの中にあることを、知ってほしかった。 それで一緒に話したかったんです。』
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特別になりたがりな自分の本当の存在の軽さに涙が出る日もあるけれど、どうしようもない寂しさも悲しさもかわいく昇華していきながら生きていけたらいいな
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