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明日の子供たち の商品レビュー

4.2

509件のお客様レビュー

  1. 5つ

    182

  2. 4つ

    190

  3. 3つ

    84

  4. 2つ

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2021/09/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 外で読んでいたのですが、アッコちゃんの話のところは感動してなのか苦しくなったのか泣きました。児童福祉施設について多少知っているつもりでしたが、まだまだ知らないことが多かったと感じました。  虐待の連鎖で想像力が豊かだと連鎖しにくい、本を読んでいたからではないかというのは少し気になりました。実際にそういうデータがあるのか、今度調べてみようと思います。山内先生の話の部分も参考になりました。自分に子どもができた時に施設内の子には家族の愛情を注ぐことが出来ないが、はたして割り切ることはできるのか。施設内の子の知らない人への接し方が不自然というのも印象的でした。ベタベタくっついたりして反応を見ているのだと。  児童福祉は予算も人も足りていないのが現状。行政から変えるしかないのでしょうか。余裕がなく給料も少ないとなれば辞めてしまう人も多いかもしれないですね。  とても面白かったです。単行本を読んだからか元々なのかあとがきがなく、いつもあとがきも楽しんでいるので文庫本の方も見てみようかなと思いました。どなたかが有川浩さんがこの本を書くに至った経緯について感想に書いていたので、少し調べてみようかなと思います。

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2021/08/22

とてもとても良い本でした。多くの人に読んでもらいたいと思いました。 児童養護施設「あしたの家」を舞台にした小説。よく知らなかった児童養護施設の現実を知ることできるという意味でも、物語として読ませて面白いという意味でも、読んで本当に良かった。 新任職員の三田村慎平。やる気いっぱいで...

とてもとても良い本でした。多くの人に読んでもらいたいと思いました。 児童養護施設「あしたの家」を舞台にした小説。よく知らなかった児童養護施設の現実を知ることできるという意味でも、物語として読ませて面白いという意味でも、読んで本当に良かった。 新任職員の三田村慎平。やる気いっぱいでこの世界に飛び込むけど、しょっぱなから偽善者の自己満足と言われてしまって凹む。でもこの慎平のへこたれないある意味ちょっと能天気なところに救われる場面がこの先いくつもあって。慎平の先輩にあたる和泉の熱意や、ベテランの猪俣先生、すべてを暖かく見守る施設長。先生たちが個性豊か。 そして施設にいる高2のカナとヒサ。聞き分けのいい「問題のない子」たち。この2人の当事者の視線が入ることでまた深みが増す。 かわいそうと思われたくない。温かな施設に入ることで安心して生活できるようになる子がいる。もちろんそう。ただハンデはハンデであることも間違いない。特に施設を出た後の厳しい現実。急に社会に放り出されて、金銭的な事や病気や、ちょっとした困り事にも頼れる人がいなくなってしまう。そこを支援する退所後支援センター「日だまり」の存在は大きい。ただ予算の関係で存続の危機に直面していて。身寄りのない子どもたちの発言権が弱いという話にはっとしました。老人施設や障碍者施設は票につながるけど、まだ選挙権がなく親に頼れない子たちが利用する児童養護施設は福祉の中でもエアポケットに落ちてしまうというのです。そんな現実を知らなかった・・・。親がいる私たちが当たり前に得ていることの有難さを噛みしめました。色んな立場の子供がいる。それは知っているつもりではいたけれど、物語の中で寄り添って見ていくともっとぐっと現実味を帯びて感じるものがありました。カナやヒサの未来が明るいものになるよう願って止まないよ。 施設長が幼かったヒサに本を読むことを薦めるところがあります。「ご本を読むのは素敵なことよ」。人生は1回だけなのに本の中の人生をたくさん見せてもらえる。いろんなことを教えもらえる。読んだものは全部自分の糧になる。読書が大好きな私にはうれしく心にぐっとくる言葉でした。本を読むことが私の心も耕してくれているのかな。少なくとも、この本は私の心をまたひとつ豊かにしてくれた本でした。読んで良かった。

Posted byブクログ

2021/07/18

自分の人生は一回だけなのに、本を読んだら 本の中にいる人の人生もたくさん見せてもらえる。 素敵な言葉だなぁと思いました(*´꒳`*)

Posted byブクログ

2021/06/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかった。私の知らない世界。 大人ぶりたい、格好つけたいって気持ちにいちいちドキドキしてしまった。 大学中退しちゃった元教え子?と、自衛隊で会える話がとてもよかった。応援してくれた人がいたから、折れずにいられる。 子供たちは、明日の大人たち。

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2021/05/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私は将来小学校の先生になりたいと考えており、大学で学んでいます。何か新しいことを知るきっかけになるかな、と思いこの本を読みました。 児童養護施設で暮らしている子供たちの生活はよく知りませんでしたが、「可哀想だな」というぼんやりとしたイメージはありました。でも、児童養護施設で暮らしているからと言って可哀想ではない、ということを初めて知りました。 私は当たり前のように高校に入り、卒業して、大学へ進学しました。でも、それは彼らにとっては当たり前のことではなく、人生を大きく左右する選択でした。また、私には地元を離れて暮らしていても帰ろうと思えばすぐに帰れる場所があります。でも、彼らにはちょっと帰ろう、という場所がないのです。 児童養護施設で暮らす子どもたちを可哀想、と思うのではなく、彼らが大人になってもしっかり生きていけるための支援が大切なんだと思いました。

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2021/04/13

家族にはなれないけど、1番の居場所を提供できるように職員各々が懸命に子供達に接している姿に胸打たれた 可愛そうとは思われたくない 1日3食を食べる事が当たり前だと知った 服代は年間で3万円 日だまりの様な気軽に行ける場所がある事って素敵だなと思った

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2021/03/31

新たな環境にとびこんだ、飛び込んだ先は児童養護施設。そこで働く先生や子どもたちとともに成長する主人公を描いています。 読みやすい文章の中に、個性的なキャラクターが生きていて、また、一気読みしました。

Posted byブクログ

2021/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

児童養護施設というなかなかにして重たい問題を、有川浩さん独特の優しい文章で楽しく読む事が出来ました♪人物設定的には「県庁おもてなし課」に似た感じ。いろいろと問題になった「明日、ママがいない」という日テレドラマを意識した記述もありましたが、この作品こそドラマ化されるべきだと思います。

Posted byブクログ

2021/01/05

感動とは違うんだけど、心に響くものがあった。 私自身、過去に保育士として児童養護施設で働いていたことがあって、ヘビーな子どもたちを見てきた。この小説よりもずっと暗くて重くて、子どもたちと暮らしていくのは辛い部分もあったけど、暖かくなる瞬間や楽しい瞬間もいっぱいあった。 そういう複...

感動とは違うんだけど、心に響くものがあった。 私自身、過去に保育士として児童養護施設で働いていたことがあって、ヘビーな子どもたちを見てきた。この小説よりもずっと暗くて重くて、子どもたちと暮らしていくのは辛い部分もあったけど、暖かくなる瞬間や楽しい瞬間もいっぱいあった。 そういう複雑な状況や気持ちを文章で伝えるのは難しいと思うけれど、私としては読んでよかったなと思える1冊。

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2021/01/01

ちょっと冗長かな。3分の2くらいの長さなら良かったかも。 それでも読んで損したとは思えない。奏子のプレゼンのところなどは涙が出そうだった。 有川浩は人間心理の細やかなところ(普通なら見逃すような心の動き)も丁寧に書き込んでいる。日常生活でも相手の気持ちに気を遣っているのだろうと思...

ちょっと冗長かな。3分の2くらいの長さなら良かったかも。 それでも読んで損したとは思えない。奏子のプレゼンのところなどは涙が出そうだった。 有川浩は人間心理の細やかなところ(普通なら見逃すような心の動き)も丁寧に書き込んでいる。日常生活でも相手の気持ちに気を遣っているのだろうと思わされる。きっと生きにくいだろうな、と心配してしまう。だからこそ繊細で優しい作品を作り出せるのだろうけれど。

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