明日の子供たち の商品レビュー
児童養護施設のことを、とてもフラットに描いていると思う。読んでいて辛くなるような描写がないので、そういうのが苦手な人でも読めるし、多くの人に読んでもらいたいと思った。
Posted by
児童養護施設について、私も三田村先生と同様な認識を持っていました。有川さんの素晴らしい取材力で、児童養護施設に暮らす若者のリアルを体験できたことに感謝です。
Posted by
コミュニケーションの本質をついていると感じた。 現状に思い悩んでる人に読んで欲しいと思えた作品。 一人一人が、全ての相手に対して本気の興味、尊敬、目線を合わせる、全ての差別を無くすことができるんじゃないかと思いました。
Posted by
児童養護施設での暮らし、子供たちの気持ちを垣間見た思い。 400ページに渡る長編ながら一気に読み進められたのは、細やかな描写に引きこまれたからだと思う。 「本を読んだら自分以外の人生が疑似体験できる」 をまさにさせてもらった気分。 久志のもう一つ増えた夢のところ、奏子のスピー...
児童養護施設での暮らし、子供たちの気持ちを垣間見た思い。 400ページに渡る長編ながら一気に読み進められたのは、細やかな描写に引きこまれたからだと思う。 「本を読んだら自分以外の人生が疑似体験できる」 をまさにさせてもらった気分。 久志のもう一つ増えた夢のところ、奏子のスピーチのところが泣けた。
Posted by
2014年の初版の本。中心視点になる人物は、少し前なら工藤巧って感じ? 筆者らしいなぁと思いつつ、全ての登場人物が活き活きと描かれ、どんどん感情移入してしまうのはさすがだと感じた。400ページ超のページ数にも関わらず、全くダレず楽しく読み終えました!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
児童養護施設は大学での学びと重なっている部分があり、読み進めることが楽しく、良い本に出会えた 施設で働くことはただ大変そうだと授業の時は思っていたが、確かに大変な仕事だけど誰かのためにこんなに一生懸命になれる仕事ってあまりないと思うのでやりがいは大きいと思った。 また、施設で暮らす子どもに対して可哀想と思ってしまっていたけれど、施設に入ることで幸せを手に入れることができる子がいるのを知った。ただ、本を読んでも、やはり境遇は可哀想だとは思ってしまう。 高校を卒業すると直ぐに独り立ちをする必要があり、頼れる人が少ない子どもにとって、日だまりのような施設は重要だと思う。日だまりのような施設が現実にも沢山できてほしい。(日本はもっと本当に必要なところに税金を使って欲しい) とても真実に基づいている印象を持ち、有川さんがきちんと調査を重ねて丁寧に本を執筆しているのだなと感じた。 他の本も読んでみたい。 かなことひさしの続きが気になる!
Posted by
これまた面白かったですねぇ〜 なんというかきっとすごく調べてるんだろうなって思いました 多分ですけど有川浩さんてめちゃくちゃちゃんと取材する方なんじゃないかと感じましたいや知らんけど とてもファクトを大事にするんではないかとそれでいてそのファクトの裏にある心にもちゃんと気付く目...
これまた面白かったですねぇ〜 なんというかきっとすごく調べてるんだろうなって思いました 多分ですけど有川浩さんてめちゃくちゃちゃんと取材する方なんじゃないかと感じましたいや知らんけど とてもファクトを大事にするんではないかとそれでいてそのファクトの裏にある心にもちゃんと気付く目をもった人なんではないかな〜と感じるわけです 有川浩さんの作品を読むといや勉強になったな〜と感じることが多々あるんですが、一方でちゃんとエンタメとしてもレベルが高いので押し付けがましいところがなくすんなり入ってくるんですよね 今回も物語としてとても面白かったのと同時に児童保護施設の抱える問題点や課題、社会がどう向き合うべきかちょっと考えさせられましたし みんなが慎平ちゃんになろう! ってのもひとつの結論かもね
Posted by
・テーマ/世界観 ★★★★★ ・背景描写 ★★★★★ ・キャラクター ★★★★★ ・インパクト ★★★★★ ・オリジナリティ ★★★★★ ・テンポ/構成 ★★★★★ ・文章/語彙 ★★★★ ・芸術性 ★★★★ ・感動/共感 ★★★★★ ・余韻 ...
・テーマ/世界観 ★★★★★ ・背景描写 ★★★★★ ・キャラクター ★★★★★ ・インパクト ★★★★★ ・オリジナリティ ★★★★★ ・テンポ/構成 ★★★★★ ・文章/語彙 ★★★★ ・芸術性 ★★★★ ・感動/共感 ★★★★★ ・余韻 ★★★★★
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
外で読んでいたのですが、アッコちゃんの話のところは感動してなのか苦しくなったのか泣きました。児童福祉施設について多少知っているつもりでしたが、まだまだ知らないことが多かったと感じました。 虐待の連鎖で想像力が豊かだと連鎖しにくい、本を読んでいたからではないかというのは少し気になりました。実際にそういうデータがあるのか、今度調べてみようと思います。山内先生の話の部分も参考になりました。自分に子どもができた時に施設内の子には家族の愛情を注ぐことが出来ないが、はたして割り切ることはできるのか。施設内の子の知らない人への接し方が不自然というのも印象的でした。ベタベタくっついたりして反応を見ているのだと。 児童福祉は予算も人も足りていないのが現状。行政から変えるしかないのでしょうか。余裕がなく給料も少ないとなれば辞めてしまう人も多いかもしれないですね。 とても面白かったです。単行本を読んだからか元々なのかあとがきがなく、いつもあとがきも楽しんでいるので文庫本の方も見てみようかなと思いました。どなたかが有川浩さんがこの本を書くに至った経緯について感想に書いていたので、少し調べてみようかなと思います。
Posted by
とてもとても良い本でした。多くの人に読んでもらいたいと思いました。 児童養護施設「あしたの家」を舞台にした小説。よく知らなかった児童養護施設の現実を知ることできるという意味でも、物語として読ませて面白いという意味でも、読んで本当に良かった。 新任職員の三田村慎平。やる気いっぱいで...
とてもとても良い本でした。多くの人に読んでもらいたいと思いました。 児童養護施設「あしたの家」を舞台にした小説。よく知らなかった児童養護施設の現実を知ることできるという意味でも、物語として読ませて面白いという意味でも、読んで本当に良かった。 新任職員の三田村慎平。やる気いっぱいでこの世界に飛び込むけど、しょっぱなから偽善者の自己満足と言われてしまって凹む。でもこの慎平のへこたれないある意味ちょっと能天気なところに救われる場面がこの先いくつもあって。慎平の先輩にあたる和泉の熱意や、ベテランの猪俣先生、すべてを暖かく見守る施設長。先生たちが個性豊か。 そして施設にいる高2のカナとヒサ。聞き分けのいい「問題のない子」たち。この2人の当事者の視線が入ることでまた深みが増す。 かわいそうと思われたくない。温かな施設に入ることで安心して生活できるようになる子がいる。もちろんそう。ただハンデはハンデであることも間違いない。特に施設を出た後の厳しい現実。急に社会に放り出されて、金銭的な事や病気や、ちょっとした困り事にも頼れる人がいなくなってしまう。そこを支援する退所後支援センター「日だまり」の存在は大きい。ただ予算の関係で存続の危機に直面していて。身寄りのない子どもたちの発言権が弱いという話にはっとしました。老人施設や障碍者施設は票につながるけど、まだ選挙権がなく親に頼れない子たちが利用する児童養護施設は福祉の中でもエアポケットに落ちてしまうというのです。そんな現実を知らなかった・・・。親がいる私たちが当たり前に得ていることの有難さを噛みしめました。色んな立場の子供がいる。それは知っているつもりではいたけれど、物語の中で寄り添って見ていくともっとぐっと現実味を帯びて感じるものがありました。カナやヒサの未来が明るいものになるよう願って止まないよ。 施設長が幼かったヒサに本を読むことを薦めるところがあります。「ご本を読むのは素敵なことよ」。人生は1回だけなのに本の中の人生をたくさん見せてもらえる。いろんなことを教えもらえる。読んだものは全部自分の糧になる。読書が大好きな私にはうれしく心にぐっとくる言葉でした。本を読むことが私の心も耕してくれているのかな。少なくとも、この本は私の心をまたひとつ豊かにしてくれた本でした。読んで良かった。
Posted by