明日の子供たち の商品レビュー
初っぱなから、動悸と息切れ。 考えさせられる話だった。 小説だけど、自己啓発になった。 少し出来すぎ感があるので星4つ。 ただ、良い子に我慢を強いてしまう。それは職員の力量不足もある気がしてならない。 クソみたいな仕事ばかりしていてはいけない!
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児童養護施設、ひいては児童福祉施設の実情を伝える物語。 実情といっても、逼迫した予算・職員数不足などの運営上の問題でなく、職員や当事者がどんなことを考えてどんな行動をしているのかという、「人」に寄り添った物語になっているのが有川浩さんらしさ。 作者特有の甘酸っぱさもあり、大満足の...
児童養護施設、ひいては児童福祉施設の実情を伝える物語。 実情といっても、逼迫した予算・職員数不足などの運営上の問題でなく、職員や当事者がどんなことを考えてどんな行動をしているのかという、「人」に寄り添った物語になっているのが有川浩さんらしさ。 作者特有の甘酸っぱさもあり、大満足の一冊! 少し話を大きく捉えると、社会的弱者に対する福祉っていうのは未来への投資っていうことだよね。 ついつい立場的にそういう視点を忘れがちだけど、この考えは持ち続けて仕事していきたいな。 2014.12.23(火)
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猪俣先生のぶれなさを羅針盤と頼る和泉先生の気持ちが良く分かった。内容的に意識に刺さって結構痛かったりしたんだけど最後の砕けたところではやっぱり狙い道理に感動してしまったのが悔しい。。
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『かわいそう』の上から目線具合。 おせっかいと気遣いの境界線。 強制された自立。 『贔屓されるためには努力が必要』。 『養護施設はいわば投資である』。 …まだまだたくさんあるけど、 この辺りで目から鱗がボロボロ落ちたり、 我が意を得たり(かわいそうのくだり)と膝を打ったり。 有川さんのすごいところは キャラクターの長所も欠点もバランスよく描けるところだと思う。 『かわいそう』って何様⁇?な晋平ちゃんも 『問題のない子供』代表扱いの奏子と久志も 真面目というかパキッとまっすぐな和泉先生も 優しそうでいて案外頑なな猪俣先生も みんな完全無欠じゃなくてイコール人間臭くて そこが安心の有川浩クオリティだなと。 特にマイナススタートの晋平ちゃんはお得だったんじゃなかろうか。 あのドラマの話とか、見たようなエピソードがいっぱい。 ハヤブサタロウは倍返しのひとだよね(笑)。 色々と先行きが気になる組み合わせも居るには居るんだけど それは知らないままでいいかなぁとちょっと思った。 こう言っちゃ難だが、どうしても『世界地図の下書き』と比べてしまう。 ヘヴィさ具合はトントンなんだけど こっちの方が先行きに見える希望がはっきりしている分救いがあるかな。 言い換えるとこっちの方がお伽話に近いのかも知れないけど。
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学校の図書室で借りた本。 営業マンだった三田村慎平は、念願の養護施設で働くことになったが、初日に散乱している靴箱の靴を整理していて、先輩にしかられるところから始まる。 施設でも優秀な子とされ、実際に先生からも信頼の厚いカナになぜ養護施設で働く気になったのかを質問され、正直に「親に捨てられたかわいそうな子のために働きたい」事を伝え、反感を買ってしまう。 私は、子供のころから「かわいそう」という言葉が上から目線な気がしていました。「かわいそう」な気持ちっていうのは分かるけど、それを表現するには「かわいそう」は違うような気がしていました。じゃあ、なんだろう?って聞かれると分からないけども。
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児童養護施設という重たいテーマを爽やかに描いているのは有川浩らしい。ちよっときれいすぎかなって思う。
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お話としては、読みやすいけれど、施設紹介のパンフレットについている、おまけのマンガみたいな、そんな印象。主人公の女の子のキャラは、『海の底』に出てくる女子高生そのまま、使い回しで、既視感がいっぱい。まわりのキャラクターの配置も、有川さんのあの話にこういう人いたよなあっていうものば...
お話としては、読みやすいけれど、施設紹介のパンフレットについている、おまけのマンガみたいな、そんな印象。主人公の女の子のキャラは、『海の底』に出てくる女子高生そのまま、使い回しで、既視感がいっぱい。まわりのキャラクターの配置も、有川さんのあの話にこういう人いたよなあっていうものばかり。理想主義と現実主義の狭間での葛藤というのは、有川さんがずっと追いかけているテーマなんだろうし、その重要性はわかるけれど、作品ごとにそうした考えがより深まっているように思わない。舞台は違っても、いつもワンパターンの展開。有川さん自身に、「価値観の転倒」をがんばってほしいところ。 と、厳しいことばかり書いたけれど、こうした「施設」の子どもたちに対する偏見を減らしていくという意味では、良い仕事をしていると思う。でも有川さんにはそれで終わってほしくない。『図書館戦争』で追いかけたようなテーマを、さらにもっと深めていくことを彼女にはぜひ期待したい。
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小学生の頃、同級生のお母さんが小さな縫製工場をやっていてそこに施設を卒業した人たちが働いていたことを思い出した。工場は最近までやっていた事は知っている。今もあの施設はあるのかな?施設にはいろんな事情で暮らしている。高校に合格しない、あるいは高校を卒業するとそこを出ていかなければな...
小学生の頃、同級生のお母さんが小さな縫製工場をやっていてそこに施設を卒業した人たちが働いていたことを思い出した。工場は最近までやっていた事は知っている。今もあの施設はあるのかな?施設にはいろんな事情で暮らしている。高校に合格しない、あるいは高校を卒業するとそこを出ていかなければならない。好き嫌いなく実家のような場所が無くなるのは寂しくなるね。家族を持つまではそんな場所があれば、色んな意味で助かるだろうな。施設に入っていることがかわいそうかどうかは別にして、自分はいい親の元に生を受けたことに感謝したい。普段は全く考えていないことを色々と考えさせてくれたストーリーだったのは間違いない。
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有川さんの本はリアルに感じる部分が多い 実際親からの虐待や貧しさ、死に別れなどで、施設にいる子供が多い事は知っているつもりでも事実は知らないんだと実感しました。 難しい本なら最後まで辛くて読めなかったかも、有川さんの本で良かったと思いました。
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児童養護施設をテーマにした有川浩最新作。 ・・思ってたのとはちょっと切り口が違った感じ。作者の作風なんでしょうけど、テーマにしては暗くならない。読む前はそれなりに覚悟して読み始めたのに、結局いつもの有川小説って感じ。好きな人はそれはそれでいいんですが、ちょっとワンパターンに感じま...
児童養護施設をテーマにした有川浩最新作。 ・・思ってたのとはちょっと切り口が違った感じ。作者の作風なんでしょうけど、テーマにしては暗くならない。読む前はそれなりに覚悟して読み始めたのに、結局いつもの有川小説って感じ。好きな人はそれはそれでいいんですが、ちょっとワンパターンに感じました。暗い話がより文学的だとかいうつもりはありませんが、今回は内容が内容だけにいかにもなエンタメっぽさだと作り物感がハンパないというか、児童養護施設の深刻さがいまいち伝わってこないというか。 「大変なんだよ」と言葉だけで示されても、有川小説の雰囲気で「これはこれで楽しそうじゃん」くらいに心のどっかで思えてしまってるのかもしれない。
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